ここだけの話
俺は大自然の中で育った男。スコットランドから日本にやってきた。
ほんの昔は高嶺の花。その頃からのことで今に始まったことではないが・・・
彼女のミネ ラル子は透き通る程の美形。良く一緒に合わされて、かき回された。
だが、ミネ ラル子は実は気が強く頑固。俺の良さを全て消していきよる。
そのお陰で、今では俺の人気すら無くなってしまった。
ミネ ラル子は下げマンや。
俺は故郷のハイランド スプリングと結婚し、汚名返上にかけている。
・正規物と並行物
ウイスキーやスピリッツ類で 正規と並行が有る
製品の中身は変わらない
一昔前みたいに中身を入れ替えられる事などの心配はほとんど無い
かえって並行物の方が安く早く売れていくので
日に日に味が落ちていくスピリッツ リキュールにとっては良いのでは・・・
昔ブルゴーニューのある作り手が怒った事件を思い出す
それは毎年来日する作り手が 百貨店を視察 照明に照れされた
バランタイン30年のボトルナンバーが変わっていなかった
こんなところで自分のワインは売ってほしくないと怒った・・・
ウイスキーには様々な飲み方がありますが基本的な4つの飲み方とポイントを紹介します
ストレート
ショットグラスやテイスティンググラスにそのままつぎます
point グラスに注ぐ前にグラスに匂いが残ってないかを確かめて下さい
point 必ずチェイサーを用意して下さい チェイサーは口の中をリフレッシュさしてくれます
オンザロック
ロックと言われます 鮮度が勝負 氷は溶けにくい物を使用
point 氷が溶けて水っぽくならないうちに飲みほしましょう
水割り
日本ではポピュラーな飲み方です
point 手間はかかりますが一杯一杯グラスを替えることをおすすめします
トワイスアップ
テイスティンググラスにウイスキーと水を同量注ぎます
point 原産地の水で無ければやめた方がいい
ハーフロック
そんな物は邪道 ロックかダブルの水割りにして下さい
スコッチウイスキーのシングルモルトに各蒸留所のオフィシャル(既製商品)と インディペンデントボトラーズ(独立系瓶詰め会社)があります
違いは大量生産ではなく1樽ごとに瓶詰めする また加水や一切低温濾過もしないカスクストレングスをそのまま味わえる魅力があります
私はこれから注目をあびていくと思います
スコットランド ウイスキーの本場 そこにはセントアンドリュースというゴルフ発祥の地があります
だからどうしたんと思われるかもしれません 実はウイスキーとゴルフには切っても切れない関係があります
風が強く寒いスコットランドではゴルフをすれば勿論寒さが増します
そこで体を暖めるためにウイスキーを持ち込んだのです
そこまでしてゴルフをしなければならなかったのかと思いますが
彼らは一ホールごとに一口(42.5ml)グッと飲むのです ちょうど18ホール終了でボトル1本が空になります
その為18ホールになったそうです
私だったら4ホール目ぐらいでダウンです けして真似をされない方が良いと思います
新サンマの入荷とともに秋の訪れ 私は秋がとても大好きです
といっても食欲の秋がメインです
まだまだ残暑が厳しいのでスッキリした白ワインも勿論用意してますが
私は赤ワインやウイスキーを楽しむことが多くなります
ところで知ってる方も多いと思われますがアメリカのウイスキーには
「e」が入るウイスキーが多いのは何故でしょう
スッコトランド・カナダ・日本は WHISKY
アイルランド・アメリカは WHISKEY で表されます
これには2つの説があり 一つは当初アメリカのウイスキーの蒸留を
アイルランドからの移民によって行われていたため アイルランドと同じスペルを
付けたという説と もう一つはスコッチウイスキーとは別の物と強調したかったため
と言う説が残っています
しかしバーボン・テネシーの中にも WHISKY で表示してある銘柄もあり
それほどの拘りはないかもしれません それともそんなちっぽけなことは
どうでも良いのでしょうか
ワインなどにはよくありますが ウイスキーにも時々おりがあります
おりはウイスキーの原酒の成分や樽の成分が結びついて出来ます
長期間経過したウイスキー 昔から大事に飾ってあるウイスキーなどを
よく見て下さい 小さな沈殿物があればそれがおりです
勿論 瓶詰めする前に冷却濾過をしますので以前より減っていますが
もしおりの入ったウイスキーを飲まれる場合は コーヒーのフィルターで濾して飲んで下さい
とにかく織田は訴えたい
酒はもらったり手に入れたらすぐに飲むことです 良くなることはありません
ワインも同じです
日本における酒の流行はカクテル・ウイスキー・日本酒・焼酎・ワインが交互に
ブームを創ってきました 焼酎のブームもやや下降気味
私は健康ブームにのっかってウイスキーが戻ってくるのではないかと予想しています
平成16年11月に日本糖尿病合併症学会の発表で「ウイスキーに糖尿病の合併症を
抑制する成分が含まれている」という朗報がありました
体内で合併症を引き起こす物質を作り出すアルドース還元酵素の活性化を抑えたのが
ウイスキーで83% 他の飲料との比較でも圧倒的
ちなみにワイン4.6% ビール4% 焼酎・日本酒0%
さらに最も抑制作用が強かったウイスキーを熟成期間別で比較してみると
30年ものが55.5% 20年ものが42% 10年ものが32%などと熟成年数に比例して長期ほど
高い結果です
また痛風の原因のひとつ プリン体の含有量を見てもビールが2~3mg/100gに対して
ウイスキーは0.05mg/100gと低い
そのうえウイスキーには老化防止成分も含まれるという
言うまでもないですが一番は適量です
結論 Bar織田で長期熟成のウイスキーを2杯ほど愉しみながら酒談義をして帰る
いかがでしょうか 皆様に良いウイスキーをご案内出来るように努力します
ウイスキーのソーダ割のことで 別名「ハイボール」とよばれています
ウイスキーを手軽に爽快に楽しむことが出来るカクテルで
香りがより華やかに立ち昇ります
呼ばれだした説はいろいろありますが それはご来店の時にでも
「ハイボール」この言葉を聞くと懐かしく思われるお客様も多いのではないでしょうか
「酎ハイ」はご存じのように焼酎のソーダ割り
元は焼酎ハイボールを略して呼ぶようになりました
「ハイボール」が本家なら「酎ハイ」は分家といったところでしょうか
「ハイボール」の中でも 日本の元祖的存在は「トリハイ」 トリスのソーダ割り
ウイスキーを楽しむ入口として またこの季節に相応しい一杯として
いかがでしょうか
白州での研修を一部ご紹介します
5年前に比べればウイスキーの需要は92%
ただシングルモルトは右肩上がりに伸びています
特に最近は熟成による健康がうたわれています
まず白州の工場について軽く触れておきます
1973年にできた比較的新しい蒸溜所
南アルプス甲斐駒ケ岳のふもと ミネラル分のバランスのよい天然水に
恵まれた場所で広大な森の中にあります
ウイスキーと健康
①ウイスキーにもポリフェノールが
オーク樽の中で長期貯蔵熟成させるため オーク樽(木材)由来の
ポリフェノールがウイスキーに溶け込んでいる
②ウイスキーの香りでリラックス
香りには森林浴と同じような心身をリラックスした気分にさせてくれます
③ウイスキーにメラニン色素抑制成分が
長期間の熟成によりチロシナーゼ(メラニン色素成分を促進する酵素)の
働きを強く抑制する成分(リオニレシノール)が存在することが
確認されたそうです 女性には美白をもたらす可能性があります
工場内では木桶発酵の状態やポットスチル(蒸留釜)の中も見れました
またオーナーズカスクの商談場所でセミナーを特別開催して頂いたり
特別な貯蔵庫(酔っぱらいそうなほど気化したアルコールが充満してます)に
入らせていただきました
幻のウイスキー樽からスポイトで吸い取ったウイスキーには
感動を覚えました
スコットランド西南 大西洋に浮かぶアイラ島は 幅40キロほどの小さな島
島の名Islayを島の人々はEye-lahと発音しています
日本でいわれるアイレイは いわばイングランドなまり
素晴らしいウイスキーとそのつくり手に敬意を表するならアイラと呼ぶのが礼儀
アザラシなどがいる自然の宝庫です
島の中腹に金色のパゴダを思わせる双塔のキルンがそびえています
それがボウモア蒸溜所 いまも昔ながらのフロア式モルティングを守っている
最も伝統的な蒸溜所 (フロア式モルティングはスコットランド全体で5カ所)
貯蔵庫の一部は海の下にあると言うから驚きです
現在12名働いていますが勤続年数の合計は250年
本当に誇りと情熱を持って働いていることが伝わってきます
ポットスチルは初溜・再溜あわせて4基 背が高くネックが太いのが特徴です
サンプルで飲ませて頂いた16年のシェリー樽仕込みのウイスキーが
印象的でした 発売予定はないそうなので残念ですが
アイラは北からピート臭が軽く南に行くほど重い
語弊はあると思いますが正露丸を溶かしたような香
でもはまると大変です 病みつきになり他のウイスキーがたよりなく感じるほどです
一度試してみてはいかがでしょうか
えっ!! そんな先の話をなぜ取り上げるのか
2月14日 日本ホテルバーメンズ協会阪神支部でサントリー山崎蒸留所に行きました
山崎蒸留所の説明を少ししておきましょう
1923年 壽屋(現サントリー)の創業者・鳥井信治郎は 山崎の地でモルトウイスキーの
蒸溜所建設に着手 国産ウイスキー誕生への第一歩が刻まれる
山崎は天王山系と男山丘陵のせまる地にあり 桂川・宇治川・木津川の三川が合流地点
起伏に富んだこの場所では水温の差によってしばしば霧が発生します
スコッチの故郷スコットランドによく似た湿潤な気候と 昔から知られる名水
山崎蒸溜所は ウイスキーづくりの理想郷として その歴史のページを開いた
一般の見学会とは少し違ったコースを見学 搾りたての麦汁なども味わいました
今回私の一番の楽しみは新しくなった蒸留機ポットスティル
前回とは様変わりしていました 初留釜・再留釜あわせて10基は個性がはっきりしました
ブレンダーが狙った味を今まで以上に出しやすくなるのではと思います
蒸留されたウイスキーは早くて12年後 山崎の味わいが大きく変わるかも
サントリー白州18年が近日発売
山崎18年がパワフルな男性的ウイスキーとすれば
白州18年はエレガントな女性的ウイスキーと言う感じでしょうか
白州の歴史から考えれば なぜ今頃18年がと思われる方もいらっしゃるかも
それはご来店時に
白州18年をご希望の方は取り寄せておきますので返信下さい
初夏の頃にBar 織田 山崎ツアーをさせて頂こうと企画してます
1824年スコットランドで初めて政府の公認を受けたスコッチウイスキー
ザ・グレンリベット TheGlenlivet
一昨年からホテルバーメンズ協会HBAタイアップによるプロモーションが実施され
ボトルキープ・フェア部門(年間ベスト・セールス賞 月間ベスト・セールス賞)
ショット・フェア部門(年間ベスト・セールス賞)
HBA特別賞の4部門があり北海道から沖縄までのバーが対象で審査されます
先日2005年度の結果が発表になり なっ!なっ!なんと!
4月度の月間ベスト・セールス賞を頂くことになりました
そして月間セールス賞8店の中から選ばれ
来る4月9日から16日までスコットランド研修旅行に行かせて頂くことに
ここまで育てて頂きました皆様やご愛顧頂いております皆様には
本当に感謝しております
研修はシーバス・ブラザーズ社のプロフェッショナル向けの
プログラムに基づいたもので モルト製造現場の見学
蒸留所訪問などが盛り込まれてると言うことですので
しっかり勉強してきます
報告につきましては「Bar 織田 通信」で連載をさせて頂く予定です
なお私が研修旅行中もBar 織田は営業しております
1年半頑張ってくれている中河に任せます
何かとご迷惑をおかけするかもしれませんが
何卒よろしくお願い申し上げます
世界を代表するウイスキーと言えばスッコチウイスキー
しかし歴史はアイリッシュウイスキーの方が古い
文献によると1172年イギリスのヘンリー2世が
アイルランド遠征の際 土地の人々が麦を醗酵させてた
「ウスケボー(生命の水)」を飲んでいたと記述があります
銘柄は結構あるが蒸留所は3カ所だけ
北からオールドブッシュミルズ蒸留所 クーリー蒸留所
一番南にミドルトン蒸留所
アイリッシュウイスキーは大麦麦芽・未発芽の大麦・ライ麦
小麦などの原料から造られている
蒸留は大形の単式蒸留機を使って3回に渡って行われる
1970年代以降はとうもろこしを主体とするグレーン・スピリットを
ブレンドしたものが生まれ 軽やかな風味で輸出用の主流となっている
スコッチウイスキーと違ってピートの香りはつけないが
最近はピートの香りをつけたアイリッシュウイスキーが出始めている
ザ・グレンリベット マスター・ディスティラー ジム・クライル氏のアロマ・チェックシートより
アロマとは
シングルモルト・ウイスキーの複雑な香りは 樽や原料のもつ香気成分や
蒸留・熟成などの製造過程から生まれ その豊かなアロマは心と体を
解き放ち 森林浴並みのリラックス効果があるとも言われている
ノージング (NOSING)
ストレートに鼻を近づけて感じる香り
口に含んで鼻に抜ける香り
時間の経過とともに変化する香り
ストレートも良いですが・・・
ウイスキーに少量の水を加え もう一度アロマを吸い込む
水を加えることで開いてくるアロマもあります
アロマ・チェック (AROMA CHECK)
嗅覚は個人の記憶と結びつき 無限の広がりがあるものですが
下記のキーワードをヒントに感じるアロマを表現してみましょう
フローラル (FLORAL)
ヘビー・ローズ・ゼラニウム・青草・ハーブ・ユーカリ・その他
フルーティー (FRUITY)
オレンジ・アプリコット・洋梨・ピーチ・マンゴー・パイナップル・その他
モルティ (MALTY)
麦芽・焼きたてのパン・マッシュポテト・温野菜・もみ殻・その他
ウッディ (WOODY)
シガー・オーク・ナッツ・はちみつ・バニラ・カカオ・その他
スパイシー (SPICY)
ペッパー・シナモン・リコリス・アニス・コリアンダー・ジンジャー・その他
身近な香りを自分なりに表現することが大切ですので
あくまで参考にして下さい
ワイルドターキーの蒸留所責任者 ジミー・ラッセル氏が3回目の来日
今回は息子さん ターキーの樽熟成責任者 エディー・ラッセル氏と共に
バーボンウイスキーの始まりは18世紀後半 スコットランドやアイルランドの入植者が
ウイスキー造りのために現在のケンタッキー州に定着したことから始まる
なぜケンタッキー州バーボン郡でなくてはならなかったのか?
答えは3つ 広域の石灰岩層からライムストーンウォーターと呼ばれる良質の水が豊富に出る
原料コーンをはじめ穀物栽培が盛んであった そして樽を造る木材が豊富
当時は樽のまま出荷 バーボンドリンカー達は樽出し原酒バレルプルーフという最高のものを味わっていた
1855年オースティン・ニコルズ社が誕生 食品酒類の卸業を開始 後にワイルドターキーを生む
ブランドの誕生は1940年 当時の蒸留所オーナー トーマス・マッカシーが七面鳥ハンティングの
仲間に自慢のバーボンを振る舞い 懇願されるほど好評で次第にそのバーボンをワイルドターキーと
呼ぶようになった ワイルドターキーの特徴はコーンが少なめ ただ配分は企業秘密
ジミー・ラッセル氏は60年以上守り続けている自家培養のイーストで味わいが決まるという
それに対してエディー・ラッセル氏は原料と樽熟成で味わいが決まると
今回43万樽を保有するワイルドターキーから14年物だけ100樽厳選されたウイスキーが誕生
日本限定6000本 即完売 マスターディスティラー セレクション14年
Barrel Proof in the bourbon in its finest from. Jimmy Russell,Master Distiller,Wild Turkey Distillery
「バレルプルーフこそバーボンを味わう最も自然な形だ
ワイルドターキー蒸留所責任者 ジミー・ラッセル」
メッセージの根底には父親と息子のコラボレーションを感じる
ジミー・ラッセル氏のテイスティング4ポイント
1.Color(色) 深い瑠璃色 2.Aroma(香り) カラメル・バニラ・オーク樽 味わいとの一貫性
3.Taste(味わい) 香りとの一貫性 生き生きとした味わい
4.Finish(後味) 長く続く余韻 心地よい甘み
以上をちょっと気にして飲んでみて下さい
この度ザ・グレンリベット 18年が第11回 ISC(International Spirits Challenge
インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ)2006においてトップの「トロフィー」を受賞
毎年 イギリスの酒類専門出版社「ウィリアム・リード」が主催で開催されるもので
各国のトップクラスの酒類メーカーが出品し 世界中の業界関係者から注目を集める
権威あるコンペティションです
スコッチウイスキー部門・スコッチ以外のウイスキー部門・ブランデー部門・ラム部門
ホワイトスピリッツ部門・リキュール部門から構成されています
ウイスキー部門については スコットランドをはじめ 世界のウイスキー蒸溜所のマスターブレンダー
チーフブレンダー マスターディスティラー計12人が全品を官能審査し 審査員全員一致の
合議制により賞を決定するという審査法をとっており いわゆるウイスキーづくりの
プロフェッショナルがその卓越した味覚と嗅覚で厳正に品質を評価するため
審査結果は大変関心を集めます
・コンペティション名 インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ 2006
・開催地 イギリス・ロンドン
・審査 2006年4月18日~20日
今年は約30カ国から600品近くが出品されたそうです
3日間にわたりブラインドテイスティングで味わいや香りを鑑定 評価のうえ
各賞が決定されました
そしてウイスキー・ブランデー・ラム・ホワイトスピリッツ・リキュールなどの部門を越えて
No.1の評価を得たスピリッツに与えられるのが「トロフィー」です
チューハイに飽きた方がウイスキーハイに流れているとか
ウイスキーハイと言ってもピンとこない方もいらっしゃると思いますが正統派の
ウイスキーカクテル “ハイボール”のことです 本来はウイスキー・アンド・ソーダ
チューハイという言葉は焼酎ハイボールが略されたものです
ウイスキーハイボールが本家ならば焼酎ハイボールは分家というところです
昔のハイボールはよく冷やしたソーダでウイスキーを割ったドリンクでしたが
時代の流れとともに最近は氷が入るようになりました
その本家を日本で構築したヒーローが日本のウイスキーの元祖的存在トリス
トリハイは第一次ウイスキーハイ時代を築いたとも言えるでしょう
わが国ではウイスキーのソーダ割りだけをいうように思われがちですが
もともと スピリッツベースにソーダだけでなく ジンジャー・エール トニック・ウォーター
コーラなどの炭酸系飲料 また水・各種ジュースなどで割ったドリンクもハイボールという
海外に行った場合はウイスキー・アンド・ソーダといった方が通じます
スコッチやバーボン 出来れば銘柄を指定するともっといいでしょう
ただし長期熟成させた酒よりも若い方が香りも華やかで美味しく感じます
料理に二級酒を使うような感じです
ハイボールの語源は色々ありますが ゴルフ用語のハイ・ボール(High Ball 高い球)
からきたという説や鉄道用語からきたという説が有名です
ウイスキーと縁の薄かった方がウイスキーハイを通じてウイスキーワールドの入口に
なればと期待したいものです
12月8日 ロバート・ヒックス氏が来日 (元バランタインのマスターブレンダー)
LAPHROAIG ゲール語で「広い湾の美しい窪地」 名前の通り
アイラ島 大西洋の荒波が打ち寄せる広い湾の海辺の窪地に蒸留所がある
ゼロメートルの海岸線に貯蔵庫があり荒れ狂う季節には波しぶきが覆う
ヨードやクレゾールに例えられる強烈な香りと味わいが特徴
1812年 ドナルド・ジョンストンとアレキサンダー・ジョンストンの兄弟が
ウイスキー造り始める 1815年 ラフロイグを設立
1826年政府登録 その後兄弟に悲劇が襲う
初代オーナーのドナルドは設立から32年後 酒に酔ったのか発酵槽に転落し死亡
1921年ラフロイグ10年を発売 アメリカへも参入 しばらくしてアメリカは禁酒法の時代を迎える
しかしウイスキーの中で唯一ラフロイグだけが販売することができた
当時 アメリカの審査官が強烈な風味と味わいにウイスキーではないと判断
結果 薬として薬局で販売することが許させた
1947~1972年まで女性のベッシー氏が工場長を経て社長となり支える
1969年ラフロイグ15年 1994年ラフロイグ カスクストレングス 2003年に
ラフロイグ クオーターカスクを販売 大半の熟成用樽はバーボン樽を使用 蒸留釜は7器
何度も耳にする言葉 The Angel's Share 天使のわけまえ
年間2%蒸発していく ラフロイグでは7万樽を所有しているが1年で7800樽分が消える
ボトルにして9万本 10年で100万本がなくなっていく
また30年熟成させると樽の60%がなくなる 天使か悪魔か・・・
今回日本で発売になったラフロイグ クオーターカスク
クオーターカスクとは19世紀 密造酒の時代に馬の両方にぶら下げて運んでいた樽
通常のシェリーバット(480リットル)の1/4 127リットル
ウイスキーが樽面に接触する割合が3割多くなる
それによってクリーミーな香りとパワフルな味を得ることができる
ウイスキーの評論家 ジム・マリー氏はウイスキーブックで95点を付けている
ワールド スピリッツコンペティション2006でダブルゴールドメダルを受賞
英国チャールズ皇太子から王室御用達の特別配慮の受けている
Friend of Laphroaig 入会すると30cm四方の土地をレンタルできる企画もありますよ
サントリーウイスキー「響」
ひっかけ技法による柄が微妙なあるセントになっている越前漉き和紙に
書家 荻野丹雪氏の揮毫になる墨跡鮮やかな筆文字「響」を掲げ
1989年4月1日 サントリー創業90周年を記念して誕生
日本独自の味わいを追求し続けた伝統技術の集大成 またウイスキー通の賞賛を
集めるプレミアムウイスキー 「響」には酒齢17年以上のモルト原酒を30数種ブレンドした17年
山崎ホワイトオーク樽を中心に酒齢21年以上のモルト原酒をブレンドした21年
酒齢30年以上のモルト原酒をブレンドした年間数千本しか作れない限定品30年
酒齢17年以上のモルト原酒を樽出しにちかく味わえる50.5度特別バージョンの4種類がある
響17年は2005年サンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティションで金賞
響21年は2004年・2005年・2006年インターナショナル・スピリッツ・チャレンジで3年連続の金賞
響30年は2004年・2006年インターナショナル・スピリッツ・チャレンジで最高賞のトロフィーを獲得
響50.5は2005年ウイスキーマガジン誌主催コンペティションで金賞
現チーフブレンダーの輿水精一氏(何度かお会いさせて頂いてますが)は
「過不足なくバランスのとれた優等生をつくるのではおもしろくない
自分の軸をもって 何か一つ個性をもったウイスキーを創りだしていくこと
自分が飲んで旨いと心から思えるものを」と語っている
約100万樽もの豊富な原酒を保有するサントリー
響の誕生には日本産オーク材を用いた樽の存在を忘れることはできない
戦中戦後の時期 樽の輸入材が途絶えたため サントリーの当時の樽職人は
北海道産のミズナラ材で樽をつくりました
樽に寝かしてみると最初は泥臭い原酒しかできなかったそうですが
30年後にテイスティングしてみてビックリ 絶妙なウイスキーに変身
ミズナラ材がなければ響の誕生はなかったといっても過言ではない
響17年と21年のボトルは24面カット 1日24時間を
また陰暦で1年を区分24節気を象徴してデザインされている
24節気とは(立春 雨水 啓蟄 春分 清明 穀雨 立夏 小満 芒種 夏至 小暑 大暑 立秋
処暑 白露 秋分 寒露 霜降 立冬 小雪 大雪 冬至 小寒 大寒)
響30年は30面カットになっているので一度機会があれば確認して下さい
スコッチウイスキーの本場 イギリスで毎年開催される世界最高峰の酒類コンペジション
インターナショナルスピリッツチャレンジ2006では
世界のウイスキー蒸留所のマスターディステラー ブレンドマスターといった
ウイスキー作りのプロ達がブラインドティステングで味わいや香りを鑑定・評価し
審査員全員一致の合議制により賞が決定されます
この権威あるコンペティションにおいて
ザ・グレンリベット18年が2006年の最高賞トロフィーを受賞しました
2007年10月よりザ・グレンリベットではWEBサイトを通じ
ザ・グレンリベット愛飲家を組織した「ザ・グレンリベット ニサークラブ」を設立いたします
WEBサイト(www.theglenlivet.jp)にて会員登録を(費用無料)
・ザ・グレンリベット関連最新情報やプレゼント企画をメールで配信
・消費者向けイベントへの抽選でご招待
・会員サイト内にお気に入りのバーやアンバサダーについてのコメントを記入する
フォームを開設→ご記入いただいた方の中から「ザ・グレンリベットの故郷
(スコットランド)を巡る旅」へ抽選30名様をご優待(有料・2008年4月実施予定)
弊店のお客様には是非行っていただきたいです
「ザ・グレンリベット ニサークラブ」へ登録を
まだ入社後間もなくワインのワの字も分からない時21年前 パレスホテル ソムリエ課の浅田 勝美氏
(現 日本ソムリエ協会名誉顧問)に恥じらいも知らずに
「どうしたらワインの味を覚えられるか?」と聞いたことがある 浅田さんは覚えていないかも・・・
「起床して2時間後 味覚が一番さえている その時に毎日味わっていきなさい」との内容だった
それから約3年1000日 当時グラスワイン用に使っていた白ワインを毎朝11時に味わった
ワインの新しい時も 抜栓して日にちがたってる時も 体調の悪い時も 休みの日も
私達が参加させて頂く試飲会や商品懇談会は自分の体調の良い時ばかりではないので
続けたことは私にとっての大きな武器になった
「好きなウイスキーは?」と聞かれると どれも美味しく感じてしまう私は困る
勿論その日の体調や気温 食べたものなどによって飲みたい銘柄は変わる
ただ続けていることがある
それはザ・グレンリベット18年を週に一度
モルトのストレートグラスにゆっくり注ぎ 優しく向こう側に倒す
そっと起こしてあげて香りと共に口の中へ
少しまわして改めて香りを楽しむ
そしてまた口の中へ
ほんの一時だが 柔らかくかつ芳醇な味わいを愉しむ
私の場合ザ・グレンリベット18年を基準として他のウイスキーを比べる
勿論その場で飲みくらべることが出来れば違いははっきりするが
そうもいかないので週に一度続けてるうちに いつしか習慣となった
何かの基準を持つこと それは自身の軸を築くこと
だから他のお酒もまた楽しめる
是非お好きな物への拘りと習慣を持ってはいかがでしょうか?
最近アイラ島のウイスキーを楽しまれる方が増えている
人口3500人という小さな島だが8カ所の蒸留所が稼働していて年間800万リットルの
ウイスキーが作られている
世界中でも愛飲家が増え2001年と2006年を比べると120%の伸び
ボウモアだけをいうと1994年と2006年を比べると222%の伸びを示している
現在18名働いていますが勤続年数の合計は317年
働く人々が情熱を持って作ってる証と言えるだろう
今回はグレーン・ムーア(Glen Moore)氏 Bowmore Brand Directorと
デビット・パティソン(David Pattison)氏 Asia Regional Sales Managerが
来日 記念セミナーに参加させて頂いた
ピートによるスモーキーな香とピート層を潜ってきたラガン川の仕込み水により
特有のフレーバーとなる
瓶・ラベルが一新 伝統のアーチ型のラベルトップやイメージの白などを
拘り抜いたデザインで生まれ変わった
ラインナップも一部替わり15年ダーケストはSWSC(サンフランシスコ・ワールド・
スピリッツ・コンペティション)2007で最優秀金賞受賞
17年に替わってラインナップされた18年は
同コンペで最優秀金賞とBest in Showのダブル受賞に輝いた
New Spirit(ウイスキーの定義では3年以上の樽熟成が必要なので 出来たての
樽熟成させる前の透明なスピリッツ)68.7°は
荒々しい中にも貴賓を持ち合わせた味わいであった
気に入ったのは16年のシェリー樽熟成樽出し原酒限定品(世界で3000本のみ)
樽の購入に対してはスコットランド一お金をかけていると言うだけあり
芳醇な甘さが調和している
最後に飲ませて頂いた1957年(世界で861本のみ 日本市場価格25万円前後)は
想像とは違いすごくフルーティー
余韻も長くエレガント
飲ませて頂いたことに感謝感謝でした
9月23日北新地社交料飲協会会員30名を乗せたバスはサントリー山崎蒸留所に向かった
日頃私達が商品として扱うウイスキーとビールの製造過程を見学し
おいしいお酒を作るために高度な技術や 職人技が生かされ 労力が
費やされていることを学び よりお客様においしくお酒を味わって頂くかという勉強と
オーナーズカスク「わが北新地」を作るために 樽を購入するのが目的だった
山崎蒸留所の福士さんを5人のバーテンダーが囲い
樽原酒を飲みくらべ商談を開始する 私もメンバーに加わった
高価な物では1樽2000万円の物を含め9種
貴重なモルトは香り・ファーストインパクト・味わい・鼻に抜ける香り・後口・余韻と
どれをとっても個性豊かなモルトでした
私は1994年のやや淡い色合いのモルトを推薦
非常にバランスの良さと勢いを感じたからです
最終的には多数決に
結局1995年 シェリーバット スパニッシュオーク
容量約305l(約435本) かなり濃いめの茶褐色 アルコール約62%
香りの特徴はレーズンやバニラを感じさせてくれる
またウッディな香りもしっかり残っている
余韻はしっかり伸びる
私のお薦めの飲み方は一口目はストレートで
その後ロックグラスに移しごく少量のミネラルをたす
11月中旬に仕上がる予定です 入荷次第当店でも販売します
ボトルキープをご希望の方はご連絡下さい
9月23日にサントリー山崎蒸留所に行きます
目的は2年前に北新地社交料飲協会で作ったオーナーズカスク「わが北新地」の
第二弾を選ぶためです
オーナーズカスクとはサントリー山崎・白州両蒸溜所が行っている企画で
サントリー山崎・白州両蒸溜所が貯蔵している数多くのカスクのなかから
経験豊かなブレンダーが色・香り・味わい・余韻などのすべてにおいて
自信をもってお薦めできるものだけを揃え
その中からお客様が選び樽ごと買い取るシステムです
カスクの容量は樽によって異なり 多いものでボトル約500本分
少ないものでも約100本分に相当する
前回は山崎蒸留所の15年物 約400本出来上がりました
蒸留所に行き まずはモルトづくりの多彩さと確かさを実感
樽のなかで磨かれたモルトはどれもが異なる個性をもつ世界でオンリーワンのものばかり
しかも ひとつのモルトとして熟成するまでに長い時間を必要とするため希少
カスクの数はごく僅か
さらに前回同様チーフブレンダー輿水精一氏の特別セレクトに期待してます
「響30年」が今年初めて開催されたWWAにおいて最高賞受賞
世界最高のブレンデッドウイスキーとなった
WWA「ワールド・ウイスキー・アワード」はイギリスのウイスキー専門誌「ウイスキーマガジン」主催により
2007年に始まったウイスキーだけを審査する世界コンテスト
ウイスキーだけの国際的なコンペティションは世界唯一といえ
その結果はウイスキー業界で注目を集めている
今のっているサントリーだけに 今から待ち遠しい一日になりそうです
10月24日ザ・グレンリベットのマスターディスティラー ジム・クライル氏が来日
今回はザ・グレンリベット愛飲家を組織した「ザ・グレンリベット コニサークラブ」(申込は下記参照)の
方々やアンバサダーの我々を招待してくれての特別なパーティー
ザ・グレンリベットの歴史などを学んだ後
マリネ風な料理やクリームで煮込んだ料理 ウイスキーは1964年のビンテージものまで
ソーダ割やロックスタイル またストレートとウイスキーの飲み方の拘りと
この企画の特別な料理の絶妙なハーモニーが抜群
また会場内をジム氏がゲストお一人お一人と直接のふれあい
素晴らしい晩餐会を楽しませて頂きました
スコッチウイスキーの第1号 ザ・グレンリベットを飲まずにウイスキーは語れません
10月22日ブルイックラディのマスターディスティラー ジム・マッキュワン氏が来日
ブルイックラディ蒸留所はスコットランドの最西 人口3852人というアイラ島にある
非常にスモーキーな味わいの産地として有名な地
そのアイラ島では少数派の穏やかなピートと共に感じられる
原酒本来の繊細な味わいが真髄
ノンピートから世界最強のピーティッドウイスキー また世界初の4回蒸留ウイスキーなど
12種類の原酒を生産している
アイラ島のウイスキーを楽しまれる方の入門編としては最適です
先日サントリー白州蒸留所工場長の前村 久氏が来阪
山崎蒸留所設立から50年 1973年南アルプス甲斐駒ケ岳の麓 雄峰を駆け下る
清冽な水が白い砂の扇状地をつくり生まれた白州の地に第二の蒸溜所が誕生
日本の名水100選に選ばれた尾白川でも知られる名水
スコットランドでも見直されかけているエール酵母を使用しての発酵
界でも稀な形の異なる多様な初溜釜・再溜釜を備え
直火で丁寧に蒸留 タイプの異なる多彩な香味のモルト原酒をつくり出す
また熟成に関して山崎蒸留所に比べ白州蒸留所は気温が低いので
小さな樽を用いて熟成させている
これによって樽の成分をしっかり取り入れる効果があるそうです
日本人の繊細な味覚にあうウイスキーを世に送り出している
白州18年は2006年ISCで金賞受賞
2007年IWSCで金賞受賞
この度 白州25年が誕生 クリーミーでウッディーな原酒と
ピートを効かせたスモーキーな原酒 また果実味濃厚なシェリー樽原酒を
厳選 吟味しじっくりと後熟させたウイスキーです
数々のコンペで期待がもてそうです
私事ですが先日 ザ・グレンリベット 2007 ベスト・アンバサダー・チャレンジの結果発表があり
全国多数参加の中から スーペリア・ブランド・アンバサダー(全国で13名の内の1人)に選ばれました
日頃 皆様に育てて頂いての結果です 本当にありがとうございます
ウイスキー飲み方の提案
ザ・グレンリベット&トニック
私なりにいろいろ試してみる中で皆様にも提案します
至って簡単 ザ・グレンリベットをシングル 氷を入れて冷やす トニックウォーターで割る
薄目のレモンスライスを1枚入れる 以上出来上がり
グレンフィディック グローバル ブランド アンバサダーのルドー・ドゥークロー氏来日
皆様にも馴染みの多い三角瓶のウイスキー グレンフィディック
エルギンからA911号線を南に25㎞ ダラン川がフィディック川と合流するダフタウンにある
川の名でもあるフィディックはゲール語で鹿 グレンは谷
ラベルには鹿が描かれている 華やかでライトなウイスキーとして知られている
1887年ウイリアム・グラントが創業 75万個の石を奥様・息子7人・娘2人の手を借りて集め
371日で蒸留所を建設 さらに水の確保のために485万㌶を購入
蒸留機は初溜釜が4.6KL 再溜釜が9.1KLと手間も暇もかかる小さな直火型ポットスチル
樽は100%オーク樽 自前の職人が内側を焼き造り上げる
貯蔵・瓶詰まで全てを蒸留所内で行うためシャトーモルトとも呼ばれている
12年はシェリー樽15% バーボン樽85%
18年はシェリー樽20% バーボン樽80% 豊熟樽にモルトを合わせ3~6ヶ月さらに寝かす
シェリー樽は色が濃くスパイシー バーボン樽は色が薄くライトでスルーティー
新樽はタンニンが強く出るのでウイスキー熟成には適していないらしい
ソレラバット4万Lを造り常に味の均等を保っているのも特徴の一つである
2004年9月から山崎蒸留所工場長を務められている宮本博義様が語る
仕込み水 ( )は水の硬度
白州 (30) スコットランド (40) ボルビック (60) 軟水
山崎 (94) スコットランド (100) 中程度の軟水
---------軟水と硬水の区切り (120)
ハイランドスプリング (177) 硬水
エビアン (291) ビッテル (307) コントレックス (1551) 非常な硬水
山崎と白州で個性の違うウイスキーが出来るのは水の硬度に関係する
一樽・一滴への思い・拘り サントリーが所有する樽は約100万樽
100種類以上(うち山崎で60種類以上を生産する)
熟成した樽を見分けていくには
6~10年物はロットで評価する 先の見込めない物はブレンドウイスキーや10~12年の
シングルモルトウイスキーに使用する
12年~は一つ一つの樽を評価していく 一部をシングルモルトウイスキーなどに使用する
17年~は超長熟物の見極め
18年~は個性の似た樽を併せて詰め替えさらに熟成させる
山崎蒸留所のここがポイント
・発酵槽は木桶槽とステンレス槽の2種類 半分以上が木桶
・蒸留釜(ポットステル)は6系統12基 加熱も直火式とスチーム加熱式がある
36通りの原酒を生み出せる
・様々な材質 異なる大きさの樽で熟成させる
スコットランドでは何かを一度詰めた樽を再利用する
サントリーはアメリカのホワイトオークで新樽を作る またシェリー樽はシェリーを3年以上
寝かした樽を使用 ちなみにマッカランは1年以上の樽を使用している
さらに樹齢200年程の北海道産のミズナラ材を年間150~200樽作る
独自の味わいで長期熟成することにより世界に類のない伽羅香が生まれる
伝統とは革新の連続
1981 白州蒸留所新設導入
1887・88 山崎大改修 ただし継続性を残すために蒸留釜の半分を残す
2003 ISCで山崎12年が金賞 改装後14年この賞が確信となり また突破口となる
2005 蒸留釜更新 残りの6基を入れ替える
2006 白州改装24年後 山崎に続き白州が受賞
世界が認めるウイスキーとなり アメリカ人の好む山崎18年は
クリスマスのギフトなどにも取り上げられ輸出量も増加をしている
12年以上のモルト原酒複数をヴァッティング 加水後に梅酒を貯蔵した樽に
約2年間熟成させた 山崎蒸留所 梅酒樽後熟シングルモルトウイスキーが登場
是非お試し下さい 私はハイボールがお薦めです
サントリーウイスキー「響30年」は イギリスで開催された酒類国際コンペティション
「第13回インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ2008」で
「ウイスキー オブ ザ ワールド」部門におけるカテゴリー最高賞「トロフィー」を受賞
2004年度 2006年度 2007年度に続く 3年連続4回目の快挙
Chivas BrothersのDarren HOSIEが来阪 挨拶をさせていただきました
●国王をも虜にした禁断の味
1822年イギリス国王ジョージ4世がエジンバラを訪問した祭のエピソード
国王は密造酒と知りながら 傑出した味わいで既にスコットランド中で名声を高めていた
ジョージ・スミスのウイスキーを所望した
そしてもらした言葉は・・・ 「あー このミルクのように滑らかなウイスキー」
●1824年政府公認第1号
1824年 ジョージ・スミスのウイスキーは数多くの密造者のものとは別扱いされ
政府公認第1号となる そして以後大きな発展を遂げていく
●命とひきかえの蒸留所
公認となったグレンリベットの名と蒸留所を守るのは命がけであった
スマグラーたちはジョージ・スミスのウイスキーだけが発展することを妬み
彼の蒸留所を焼き払おうとした
ジョージ・スミスは2丁のピストルを身に付け守りぬいた
●2008年度のメダル受賞
SWSC(サンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティション)
・ザ・グレンリベット18年 → ダブル・ゴールド(最高賞金賞)
・ザ・グレンリベット ナデューラ → ゴールド(金賞)
ISC(インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ)
・ザ・グレンリベット18年 → ゴールド
・ザ・グレンリベット25年 → ゴールド
1月25日 スコットランドでは国民的詩人ロバート・バーンズの生誕を記念したバーンズ・ナイトが
行われます 食卓にはスコッチ・ウイスキーとスパイシーな肉料理ハギス
バーンズの詩を朗読する儀式が行われた後 ハギスにウイスキーをかけて
切り開き食すというものです
~ハギスに献る~
「お前の心根と にこやかな笑顔に 神の恵みあれ
腸詰一族の大首領よ!一族の面々の上にお前はどっかと収まっている
胃袋や腸や内臓の上に お前は食前の祈りに値する立派な食べ物だ
おれの腕の力のように いつまでも
あわれな者よ!ハギスを知らないで ほかの物を旨いと言って食べている奴を見よ
しなびた葦草のように 頼りないではないか
奴の蚊の足みたいな脛は まるで鞭の紐みたい
こぶしはちょうどクルミのよう 血なまぐさい戦場を駆けめぐるなど
とても奴にはできないぞ
それにひきかえ ハギスで育った田舎者を見よ
ふるえる大地もそいつの足音で もっと鳴り響く
その大きなこぶしに一刀を 持たせてみよ
彼はそれを振りに振って風をお越し 敵の脚も腕も頭も叩ききるだろう
まさにアザミの穂先のごとく」
1770年イングランドと併合までは異なる歴史を重ねたスコットランド
スコットランドはイギリスよりもフランスとの関係が深く 13世紀にはイギリスに対抗して
スコットランドとフランスは同盟国の関係にありました
16世紀にはスコットランドのメアリー女王がフランスの女王になって絆はさらに深まり
メアリーがスコットランドに帰って来たときにはフランスの影響をかなり強く受け
料理用語の中にはフランス語が残り伝えられたものもあります
ハギスはマトンの肉と内臓・玉葱・オートミールを混ぜ 塩・胡椒などの調味料を加え
羊の胃袋に入れて茹であげます 保存食として昔は使われていたそうです
ニープス(カブ)とタティース(ポテト)をそれぞれ湯がき裏ごししたものが付け合わせに出されます
ハギスという名はフランス語のHachis(刻んで混ぜる)に由来するという説があります
是非25日にはバーンズの詩を朗読してスコッチ・ウイスキーを飲んでみて下さい
2月20日スコットランドもモリソン・ボウモア社からシニア・ブレンダーの
イアン・マッカラム氏が来日 モリソン・ボウモア社が所有する
ローランドモルトの名門オーヘントッシャンを学びました
オーヘントッシャン蒸留所はスコットランドのグラスゴーのはずれダンバートン地クにある
ゲール語でオーヒャドゥ・オッシン(野原の片隅)という意味
1823年から今のオーナーは6代目
ローランド地方の伝統製法を拘り続けて作り上げられている
仕込み水はハイランドの水 ハイランド地方の山から200kmをクライド川が水を運ぶ
ピート香の軽い麦芽を厳選 発酵には昔ながらの木桶発酵槽
3回蒸留で81.5度のニューポットを作り出し58~64%に加水して樽貯蔵
樽はアメリカンオーク(バニラ香を出す)とスパニッシュオーク(フルーティーさを追求)が
使用されきわめて爽やかな香りとスムースな味わいに仕上がる
蒸留所内のお客様を招く設備は10万ポンドかけて改装されたそうです
4種類テイスティングしましたがスリーウッドが魅力的でした
アメリカンオークバーボン樽に10年 スパニッシュオークシェリー樽に1年
ペドロヒネスシェリー樽に1年寝かしてフィニッシュ
深み・甘さ・複雑さが面白い
ハイセンスにリニューアルされた味わいとデザインは今まで以上に
幅広い年代のお客様に様々なスタイルで楽しんでもらえるようになったと思います
2月25日スコットランドからマスターブレンダーが来日
ジュラ島はスコットランドの西岸 アイラ島のすぐ北の島
1502年にはウイスキーが作られていたという記録があります
バイキングの言葉で「鹿の島」を意味するジュラは南北38km 東西13km
人工189人に対し野生の赤鹿が5000頭も棲む
手つかずの自然が残るこの島には鋪装もされてない道路が1本あるだけ
200年の歴史を持つ蒸留所ではピートを炊き込んだ荒々しいウイスキーを
生産してきたが 20世紀に入りノンピートでクリーンなモルトが作られるようになった
現在では復活させたヘビーピートタイプと2種類が製造されている
高さが8mもある蒸留器は 雑味を取り除きクリーンでエレガントな
ウイスキー原酒を生み出す 勿論ヘビータイプでもクリーンさは失わない
決め手の樽熟成にも拘りがあり 10年にはファーストフィルバーボン樽を
使用し力強いバニラの香りをプラス 21年にはシェリー樽のみを使用
芳醇な香りとコク 滑らかな舌触りを作り出す
ずっと変わらない島の生活が他のシングルモルトとは全く別の個性を発揮する
「世界に誇る 日本独自のウイスキーをつくりたい」 創業者 鳥井信治郎の挑戦
1923年山崎蒸留所創立 日本有数の名水の地 桂・宇治・木津の三川が合流する
霧がたちこめやすく湿潤な樽貯蔵においての理想的な場所
また日本人の舌にかなうウイスキーを造り出す為に
幾多の困難を克服した熱い志と開拓者精神が受け継がれて今に至る
1984年 初めての蒸留から60年 シングルモルト山崎が生まれる
当時のマスターブレンダー佐治敬三は「スコッチとは異なる日本的で上品なテイスト」と
期待し 自らラベルの筆をとった
特に山崎の崎には秘密が 山と奇で構成される文字だが 山に寿と書いた
サントリーの前進の社名 寿屋と めでたい意味を持つ寿を掛けたものだった
雅な香りがいつの時代も人々の心を潤しつづけるようにとの願いで
飽くことなく幾度も書き重ね 最終的には力強く しかも端正な文字を選んだ
国内だけでなく海外からの評価も高く権威あるコンペティションで数々の受賞の栄誉に
輝いている またニューヨーク・ロンドン・パリのBARでも愛飲者が増えている
是非 ラベルをしっかり見ながら景色を想像して味わって下さい
4月23日ロバート・ヒック氏来日記念セミナーに参加しました
昔バランタインのマスターブレンダーで現在はラフロイグのグランドアンバサダー
ラフロイグ(人工約3400人・面積は淡路島のひとまわりほど大きいアイラ島にある蒸留所)
広い湾の美しい窪地という意味 歴史を少し紹介しますと
ラフロイグは1815年ドナルドとアレックスのジョンソン兄弟が創立
仲違いがありドナルドが生産をしていたが
1847年煮えたぎった発酵槽に転落 3日間苦しんで死んでしまう
1907年ピーター・マッキー(ラガブーリンの所有者)の嫌がらせに裁判を起こす
ラフロイグ勝訴
1933年アメリカ禁酒法の時代 薬として取り扱われる
ベッシー氏(科学者の女性)が6ヶ月の契約で管理をはじめるが
1938年スコッチウイスキー業界初の女性所長となり
1954年イヤン氏(オーナー)の死後 工場を担っていく 結局50年勤務
1944年ヒック氏が就任 カスクストレングス・クウォーターカスクを発売
チャールズ皇太子が15年ものを好み 王室御用達となる
2005年ビームグローバルに買収されるが ヒック氏は
グランドアンバサダーとして契約を交わし今に至る
味のポイント1
初留釜と再留釜は普通ペア ラフロイグは初留釜3基 再留釜4基
味のポイント2
蒸留は通常15~20分 ラフロイグは45分かけて真ん中のハートを抜き取っていく
味のポイント3
バーボンウイスキー メーカーズマーク社の最良質カスクを使用
天使の分け前(自然に蒸発する量 年間2%)
約30万リットル 約3万6000ケース
スコットランド全体では1400万ケースが蒸発
ヒック氏の1日の品質管理の量
ノーズテイスティング1200品 テイスティング30~40品
ヒック氏から新しい味わい方を学びました 皆様にも楽しんで頂けると思います
調和が生み出す 新しい香りと味わい
ザ・グレンリベット(スコッチウイスキー)のラインナップとフードのコラボをお試し下さい
ザ・グレンリベット12年
全てのシングルモルトの原点となった完璧なバランス
・推奨のナッツ・ドライフルーツ・・・アーモンド(皮なし) アプリコット
・推奨のスパイス・・・コリアンダー
・推奨のチョコレート・・・ミルクチョコレート
ザ・グレンリベット15年フレンチオーク
フレンチオークの新樽で仕上げた個性的な味わい
・推奨のナッツ・ドライフルーツ・・・ヘーゼルナッツ
・推奨のスパイス・・・シナモン
・推奨のチョコレート・・・ビター・スイート・ダークチョコレート(カカオ分50%まで)
ザ・グレンリベット ナデューラ
カスクストレングスのナチュラルな味わい
・推奨のナッツ・ドライフルーツ・・・パイナップル(フリーズドライ または砂糖漬け)
・推奨のスパイス・・・砂糖漬けのジンジャー
・推奨のチョコレート・・・ホワイトチョコレート プラリネチョコレート
ザ・グレンリベット18年
数々の国際的な品評会で表彰され続ける類稀な品質
・推奨のナッツ・ドライフルーツ・・・サンタナレーズン
・推奨のスパイス・・・クルミ
・推奨のチョコレート・・・オランジェット(砂糖漬けのオレンジをチョコでコーティング)
どうぞ参考にして下さい そしてさらにベストなコラボを発見されたら
是非教えて下さい
竹鶴21年ピュアモルト ワールド・ベスト・ブレンデッドモルトウイスキー受賞
ワールド・ウイスキー・アワード(WWA)とは
ウイスキーマガジン発行元であるパラグラフパブリッシング社が
2001年から2年に一度開催してきた「ベスト・オブ・ザ・ベスト」が発展し
製造者及び所有元の明確なオフィシャルボトリングのみを対象とした
100%ウイスキーだけのための唯一のコンペティション
また各部門 たった一つだけしか選ばれない厳しいコンペティション
審査は1月 WWA議長デイヴ・ブルーム氏と日本の専門家グループで
国内の代表を選抜
2月ロンドンにおいて各国から選抜されたウイスキーを
世界を代表する45人の審査員が審査し選抜
最終審査は4月 デイヴ・ブルーム氏を含む18名の審査員がロンドンで2週間かけて
テイスティングを繰り返し各部門の最高峰を決定する
◎ワールド・ベスト・シングルモルトウイスキー部門
ハイランド パーク 21年
◎ワールド・ベスト・ブレンデッドウイスキー部門
ハンキー バニスター 40年
◎ワールド・ベスト・ブレンデッドモルトウイスキー部門
竹鶴21年ピュアモルト
◎ワールド・ベスト・アメリカンウイスキー部門
トーマス H ハンディー ライ
◎ワールド・ベスト・グレーンウイスキー部門
コンパスボックス ヘドニズム
◎ワールド・ベスト・ウイスキーリキュール部門
ワイルドターキー アメリカンハニー
◎ワールド・ベスト・ニュースリリース部門
ハイランド パーク 40年
見上げれば甲斐駒ヶ岳 山の神様がくれた水のふるさと 白州町
1973年 日本のウイスキーづくり50年を機にサントリー第2の蒸留所として
開設した 世界でも珍しい森の蒸留所
拘りの木桶槽や多彩な形をした初留釜・再留釜がそれぞれ6基
(ポットスチルにはストレートヘッド型 バルジ型 ランタンヘッド型の3種類がある)
樽の内面に火入れする作業の実演
熟成貯蔵庫などを見学させていただいた後セミナーがありました
講師は白州蒸留所 品質担当マネージャーの一之瀬様
テースティングは8種類 セミナーの内容から原酒の特徴を書き出します
白州12年
・ホッグスヘッド樽原酒 (柑橘系で鼻通りが良い 柔らかで伸びのある味わい)
・スモーキー原酒 (綺麗で爽やかなスモーキー)
・シェリー樽原酒 (ふくらみのある芳醇な香り 甘酸っぱさがあり力強い)
・白州12年製品 (甘く柔らかなスモーキーに新緑の香り 爽快な果実香が漂う
フルーティでこくがあり キレの良い味わい)
山崎12年
・パンチョン樽原酒 (骨太な味わい ほのかに伸びる甘味)
・シェリー樽原酒 (華やかでフルーティな香り 甘い飲み口 苦味のある後口)
・ミズナラ樽原酒 (甘やかでほのかな香木の香り)
・山崎12年製品 (繊細で上品なテイストの日本を代表するシングルモルト
甘いバニラ香と熟した果実香 幾重にも押し寄せる香味が特長)
山崎・白州の原酒を飲み比べることが初めてだったので新たな発見が出来ました
私は白州10年・12年は1日の飲み始めから早いうちにクラッシュアイスかソーダ割で
山崎10年・12年は遅い時間にロックかトワイスアップで愉しみたいというのが結論です
シングルモルトのバッティング(原酒を混ぜ合わす作業)では36種類前後が一気に大きなタンクに注がれ
半分を製品に 残りの半分にまた原酒を注ぎ味を合わせ半分を製品に という繰り返しで
行われているという話も聞きました
今回は鳥井信吾副社長から特別に原酒2種と白州25年(ISC2008金賞受賞)を差し入れして頂きました
酔っぱらってても 口の中で優しく広がり滑らかに喉を通る格別なウイスキーでした
本当にありがとうございました
ハイボール 日本ではウイスキーをソーダ水で満たしたものと言う認識がある
ただ書物によるとジン・トニックなどのロング・ドリンクスもハイボールの一種と書いてあったり
1930年代(アメリカ禁酒法時代)に流行したハイボールはレモンやビター
グレナデンシロップを混ぜ合わせて飲んだと書いてある
最初の炭酸水製造に成功したのは1796年のイギリスの科学者 ジョセフ・プリーストリーである
彼は自然発生する沸騰を模倣することで 健康に役に立つと考えていたという
現在では炭酸水は炭酸ガスを加圧して作られている
ハイボールの語源 いろいろ諸説はありますが2つ紹介します
イギリス説 ゴルフ場で当時では珍しいウイスキーのソーダ割りを飲んでいた
そこへよほど高い球を打ったのかボールが飛び込んできた それを見てハイボールと名付けた
アメリカ説
大陸横断鉄道にはボール信号というのが一般的に使用されていた
電気が通ってないので当時は両手で抱えるほどのボールを旗のように上げ下げすることで
信号の役目を果たしていた 上がっていればGo
駅員が隣の駅のボール信号を望遠鏡で確認すると急にボール信号が上がった
慌てた駅員はそれまで飲んでいたウイスキーにチェーサーのソーダを入れて飲み干し駅に向かった
それからハイボールと呼んだ
旨いハイボール
ウイスキーはお好みの銘柄を (私は堅めの味わいの銘柄をよく飲みます)
グラスに氷を入れウイスキーを注ぐ point1 あまりウイスキーを冷やしすぎない
ソーダ水を入れる point2 ソーダははじけるからソーダである
瓶を逆さに一気に注ぐ 荒っぽいかも知れませんが味わいは格別
割合も好みですがウイスキー1に対してソーダ水3前後
単純なカクテルほど難しいもの 一度お試しください
11月26日 デイヴィッド・メリー氏(バルヴェニー蒸留所 初代ブランド・アンバサダー)が来日
ウイスキー市場は過去5年で2割増 10年間で1.7倍
バルヴェニーの主な市場はアメリカ イギリス 台湾 日本ではシングルモルト部門で17位
ウイリアム・グラント氏がグランフィディック蒸留所を開設して5年後の1892年
事業拡大のために同じ敷地内に設立
蒸留所名は近くに立つ13世紀の城(廃城) バルヴェニー城から取った
水源はコンヴァル丘陵の数十の泉から引かれている
グランフィディックのロビーデューの泉に比べて少し硬度が高く 異なった酒質を生み出している
麦芽の一部にいまも伝統的なフロアモルティングを採用 ライトピーテッド麦芽を使用している
初留釜 再留釜共にバルヴェニーポール型と呼ばれる独特な蒸留釜
蒸気による間接加熱方式で しかも流出速度を抑えているので
豊かな甘さとヘヴィーさを持ち合わせたモルトウイスキーをつくり出している
貯蔵樽はバーボン樽が中心 シェリー・ポートなどの空き樽も一部使用
樽製造から蒸留釜製造・修理まで全て自社でやってしまう拘りが魅力的な蒸留所です
BRAND STORY (http://www.theglenlivet.jp/index.html)
シングルモルトウイスキーの父 1824年 政府公認の第1号
日本の販売量はマッカランに次ぐ2位 2009年需要増に伴い設備の増設をしたTHE GLENLIVETの
良さを皆様にお伝えしていきたいと思っております
すべてのシングルモルトの父
創業者ジョージ・スミスの造るウイスキーの品質の高さは ウイスキー造りが違法であった時代から
既に英国中で評判になっていました
1824年 ジョージ・スミスの蒸留所は 政府公認第一号の蒸留所となり その後多くの蒸留所が
グレンリベットの名声にあやかろうと グレンリベットを名乗ったり そのスタイルを模倣したりするなどしました
そこで1884年裁判においてグレンリベットの高い品質が公認され ジョージ・スミスのグレンリベットだけが
定冠詞「THE」をつけてTHE GLENLIVETと名乗ることが認められました
模倣者(今確認できるだけで25に達する)
アベラワー オルトモーア ベンリアック ベンローマック コールバーン クレイゲラキ ダルユーイン
ダフタウン グレンバーギ グレンドロナック グレンダラン グレンエルギン グレングラント グレンアイラ
グレンキース グレンロッシー グレンマレイ グレンロセス ロングモーン マッカラン ミルトンダフ
モートラック ストラスアイラ トマーチン トミントゥール
蒸留所名の後に「・グレンリベット」と付けて当時名乗っていた
(続く)
リベット溪谷の清涼な空気
ゲール語で「静かな谷」を意味するグレンリベットとは 本来「リベットの谷」という地域全体を
示しています 1834年に谷から追放されるまで この地には200を超える「スマグラー」と
呼ばれる密造者たちが集まっていました
リベットの谷が最高である理由は二つ 人里から奥深く離れた場所であったため
高額な税金徴収(役人の目)を逃れ 時間をかけたウイスキー造りに専念できたこと
もう一つが ウイスキー造りのための良質な材料が全て入手できる
地理的に便利で格好のエリアであったことである
現在では この地域は「スペイサイド」と呼ばれ 最高級の品質と世界中で最も
愛飲されているモルトウイスキーの産地として名声を博しています
ザ・グレンリベット蒸留所は標高900フィート(約270メートル)以上のこの山深い地域に位置し
年間を通して一定の気温と湿度が保たれ ミネラル分に富んだ湧水と豊富なピートに恵まれた
ウイスキー造りに欠かせない自然環境を備えています
(続く)
蒸留器の形の違いが生む個性
他と一線を画すクオリティーの違い ザ・グレンリベットのポット・スチル(蒸留器)は胴体とパイプ部分に
くびれがあるランタン型 更に特殊な形状としてネックが細長く 釜の幅が広い
ネックが細長い構造は 雑味を持った比重の重いスピリッツの蒸気はポット・スチルの最上部まで
上昇することができず釜に戻る 必然的にアルコールと香味成分の分解が進み
ピュアかつエレガントなウイスキー スイートでリッチなフレーバーを生み出す
(続く)
理想的な熟成の地
この上ない理想的な立地での熟成が ザ・グレンリベットの傑出したウイスキーを育てる
スペイサイド地域でも海抜の高い 標高900フィート(約270メートル)以上の
山深い地域に位置し 気温と湿度が年間を通して変化が少ない
それによって熟成のプロセスは理想的に
ゆっくりと徐々に進んでいく
(続く)
最低12年の樽熟成
原酒の熟成には様々なタイプのオーク樽を使用
ザ・グレンリベット蒸留所の特徴はシェリー樽の使用比率が低く バーボン樽の使用比率が高い
驚くばかりの傑出した甘さとフルーティーなアロマを持ち合わせている原酒を損なわないよう
風味や色のつきやすいシェリー樽の使用量を抑えている
もうひとつの特徴としては フランスのリムザン・オーク樽を使用すること
少しずつゆっくりと焦ることなく樽材の持つ香気成分や風味を 原酒が抽出するまで待ち
エレガントで繊細な味わいのウイスキーが生まれます
昨年 小雪のCMで評判となったサントリー角ハイボール
実際 ハイボールをご注文されるお客様はかなり増えましたが
弊店では角を扱っておらず お客様のご希望の銘柄を
ソーダで割ってお出しさせて頂いてました
6月9日に北新地社交料飲協会総会では「セミナー・北新地ハイボールの競演」と
題してサントリー・アサヒ・キリン各社にセミナーを行って頂きます
また翌日にはサントリーの輿水様による 山崎を使った北新地ハイボールの
セミナーが我々業界向けに行われます
Barは勿論ですが クラブやラウンジでもハイボールをお楽しみになってはいかがでしょうか
「一緒に過ごす時間」を大切に・・・
6月9日 北新地社交料飲協会総会があり 第二部にハイボールの競演として
各社にセミナーをして頂きました まとめて頂いたレポートを紹介します
サントリービア&スピリッツ(株)大阪支社 大阪北支店 岡田浩幸支店長
現在のハイボールブームの火付け役となったサントリー“角”
小雪のCMが人気を呼び今まであまりウイスキーを飲まなかった若い層中心に
ハイボールが広がり ウイスキー需要が伸びています
各店でのメニュー化も全国約8万軒にも広まったと言う事です
ハイボールは 一般的にウイスキーのソーダ割りのことで 名前の由来については
諸説ありますが よく知られているのが イギリスのゴルフ場で ウイスキーをソーダ割りで飲んだ後
打った球が高く上がったことからや 大陸横断鉄道の信号機にボールが取り付けられ
それが上下運動する様から由来する説が有名
サントリーは角ハイボールのジョッキ飲みを提唱しましたが これは大阪が発祥
その発案者が 当協会でもお世話になっていますサントリービア&スピリッツ株式会社
大阪北支店山下隆仁氏です
サントリーでは「北新地×山崎」ハイボールキャンペーンを実施
山崎で作るハイボールを訴求していきます
アサヒビール株式会社 マーケティング本部 村井栄副部長
現在 日本のウイスキーが世界でも大変評価されるようになってきました
日本のウイスキーの原点は 一人はサントリーの創始者鳥井信治郎氏で
もう一人は鳥井氏の援助を受けて ウイスキーの製造技術を学ぶ為にスコットランドへ留学した
ニッカウイスキー創始者竹鶴政孝氏です そして鳥井氏と竹鶴氏はウイスキー工場を山崎に作り
国産ウイスキーが産声をあげました その後竹鶴氏は余市に工場を作り
その竹鶴氏を支えた妻リタさんともに日本のウイスキーの礎を築きました
その鳥井・竹鶴氏のウイスキー作りにかける情熱を受け継ぎ 日本のウイスキーは今や
世界レベルに発展し 世界5大ウイスキーの産地として認められるに至っています
世界的にも有名なコンペティションでも ニッカウヰスキーとして竹鶴・余市が最高の賞を受賞しています
この世界レベルの日本のウイスキーに誇りと自信を持って お客様にハイボールを始め
美味しい飲み方を薦めてください
キリンビール株式会社 大阪中央支店 佐野竜三支店長
キリンディアジオ株式会社 営業部 吉田直珠アカウントマネジャー
キリンビールでは このハイボールブームに乗じて 一つは家庭向商品として
「世界のハイボール」を発売 ハイボールを新しいイメージとして捕らえ 今までお酒を飲まなかった人に
向けての訴求を仕掛けています
また ジョニーウォーカーブラックラベル12年をハイボールで飲む
「JOHN BALL」(ジョンボール)を展開中です
ジョニ黒で親しんできた人には 懐かしさを また知らなかった人には
スタイリッシュで馴染みやすいネーミングの印象を与えています
北新地でお店を構える方からも スキッとした飲みやすいメニューとして好評との
声が寄せられていることが報告されました
ザ・グレンリベット12年
全てのシングルモルトの原点 ウイスキーの造り手からも手本として
愛されてきた完璧なまでにバランスの取れたシングルモルト・ウイスキー
バーボン樽を100%使用
香り・・・トロピカルフルーツや花の香り 夏の草原を思わせる香りがエレガントに調和
味わい・・・ザ・グレンリベット特有のバニラ はちみつの甘さを伴う 芳醇でソフトな風味
フィニッシュ・・・柔らかく滑らかな余韻
ザ・グレンリベット ナデューラ
ナデューラはゲール語で「ナチュラル」の意味
100%ファーストフィルのバーボン樽で16年熟成
ノン・チルフィルタリング カスク・ストレングスでボトリング
本来のフレーバー全てを余すことのない極めてナチュラルで豊かな味わい
香り・・・フレッシュな夏の花々の香りに香ばしいオークと甘いスパイスのアロマ
味わい・・・フルーツやはちみつ 花々の柔らかな甘さを持つスムースでシルキーな味わい
フィニッシュ・・・ジンジャー ヘーゼルナッツ ドライなオーク香がバランスよく調和 長い余韻
加水すると若干白濁します
ザ・グレンリベット 18年
最も権力のあるIWSCやISCをはじめ 数々の国際的な
品評会で表彰され続ける品質は世界中で名声を博す
香り・・・凝縮されたフルーツと花の甘美な香りが調和し完熟した洋梨の香りが漂う
味わい・・・軽いオーク香をベースに ファッジやスパイス オレンジの風味が絶妙に融け合う
フィニッシュ・・・トーストとバニラの香りの繊細なバランスの余韻
蒸留所代表のジム・クライル氏が一番好んでいるウイスキーです
サントリー 山崎コレクションは山崎を構成する主な4つの樽の原酒を
それぞれヴァッティング・ボトリングしたコレクションです
2009年2月第1弾 山崎シェリーカスクの発売に始まり
2009年10月第2弾 山崎パンチョン 2010年2月第3弾 山崎バーボンバレル
2010年9月最終章 山崎ミズナラ で完結されます
山崎シェリーカスク・・・スパニッシュオークでつくられる480リットルの長い樽
甘く濃厚な熟成感が特徴
山崎パンチョン ・・・ホワイトオークの新材から自社で製樽する480リットルの大樽
長期熟成に向きなめらかな味わいが特徴
山崎バーボンバレル・・・ホワイトオークでつくられる180リットルの小さな樽
比較的熟成が早く甘いバニラ香が特徴
山崎ミズナラ ・・・日本オリジナルのミズナラから自社で製樽する480リットルの樽
他にはないオリエンタルな香味が特徴
山崎シェリーカスク2010は第1弾完売後 要望が多く再度限定で発売される
より詳しく説明すると スパニッシュオークと呼ばれるコモンオークを樽材とし
オロロソを3年熟成したシェリー樽で熟成した 山崎モルトの神髄を伝える逸品
スパニッシュオークならではの 凝縮された果実香 調和のとれた甘み・酸味に加え
ほろ苦さが感じられ 心地よく余韻が伸びます
サントリー テイスティング・ノート
色・・・茶褐色 香り・・・レーズン・チョコレート・アーモンド
味・・・甘酸っぱい ビターチョコレート
後味・・・甘酸っぱさ ほろ苦さ 心地よく伸びる
数に限りがありますが 是非一度ご賞味下さいませ
第5代 マスターブレンダー サンディ・ ヒスロップ氏が来日
Ballantine's バランタインはブレンドスコッチウイスキーで
世界では2位 ヨーロッパでは1位の販売量
どれくらい売れているかというと2秒毎に1本売れている
1827年 ジョージ・バランタインがエジンバラで食料品店を開く 弱冠19歳
1831年 2店舗目開業
1853年 ウイスキー商として確固たる地位を築く
1860年 グラスゴーにも店舗を展開
1895年 ビクトリア女王の王室御用達となる
1910年 バランタイン ファイネスト発売
1930年 17年と30年を同時発売 この時代のプレミアム商品
1938年 スコットランド紋章院より 紋章を受ける 高いクオリティーが認められる
マスターブレンダー 初代 ジョージ・バランタイン 2代 ジョージ・ロバートソン
3代 ジャック・カウティー 4代 ロバート・ヒック 5代 サンディ ・ヒスロップ 長い歴史の中で
たった5人のマスターブレンダーしかいない
1965年生まれのサンディ ・ヒスロップ氏は入社して27年間で全ての部署をまわり
2005年マスターブレンダーに就任 仕事は3日間で1000種類の樽をチェックする
「マスターブレンダーとして重要な責務は時代が変わっても同じものを作り続けること」
という バランタインのスタイルである エレガントでバランスがとれていて
ソフト ごくごくわずかなスモーキーを守り続けている
中心になるモルトは Glenburgieグレンバギー そしてMiltonduffミルトンダフ
ハイランド スペイサイド アイラの各地域のモルトも使用される
スタンダードウイスキーはモルト3に対してグレーン7
それに比べてモルトの比率が多いのが品質の高さに繋がっている
サンディ・ ヒスロップ氏が晩酌に飲む方法はウイスキー2対水1
時期に応じて氷を入れたり入れなかったりするそうです
9月新デザインになったバランタイン17年 ブレンドの魅力をお楽しみ下さい
ザ・グレンリベット アーカイブ21年
バーボン樽 シェリー樽 ホグスヘッドなどの異なる樽での熟成による
バランスの良い深く複雑な味わい
香り・・・ドライフルーツ ナッツ スパイス香に オークや針葉樹 ほのかなユーカリの香りが調和
時間の経過と共にフレッシュな柑橘類やオレンジピールへと変化していく
味わい・・・滑らかで甘美なシロップのような味わい シナモンやスパイシーフレーバーが
やがてレーズンケーキやダークチョコレートに発展
フィニッシュ・・・暖かみのある ナッツの豊かな風味や リコリスの力強い香りが
長い余韻となって続く
瓶詰め業者が販売するウイスキーをボトラーズ・ウイスキーと言います
蒸留所から原酒を樽ごと買い 瓶詰めして販売する業者です
基本的には自社でウイスキーを製造することはありません
いろいろな企画商品やラベルでウイスキー好きを魅了しています
私も間違いなくその一人です
オフィシャル(蒸留所元詰め)との味わいの違いは オフィシャルは自社で生産した多くの樽を
ヴァッティングして味を調え 低温濾過し 加水をして製品化するのに対して ボトラーズは限定した樽を
濾過無し カラメルで色を付けることなく 自然のままの味わいが楽しめる物が多い
スコットランドの蒸留所で 樽からスポイドで汲み上げたウイスキーをそのまま味わう事ができる
ただ濾過無しの場合は加水すると白濁します また澱などが混じることもあります
日本ホテルバーメンズ協会(H.B.A.)2011.3月号より
2008年秋頃からはじまったハイボール・ブーム
H.B.A.会員ホテル26社のアンケート結果を報告します
・ハイボールをオーダーする客層
20代12.8% 30代23.6% 40代27.6% 50代21.7% 60代以上14.3%
ホテルバーでは40代を核に30代50代がまんべんなくハイボールをオーダー
幅広い年齢層に人気があることがわかる
・ハイボールのベースとして人気のウイスキー
ジャパニーズ27.4% スコッチ・ブレンド25.7% スコッチ・モルト20.2% バーボン20.0% アイリッシュ6.7%
ジャパニーズ・ウイスキーとスコッチのブレンドが双璧をなしている
ジャパニーズは地域に関係なくオーダーの上位に入っている
・ハイボールのベースウイスキー 人気ベスト6
1位 山崎 2位 I.W.ハーパー 3位 響 4位 シーバス・リーガル 5位 ラフロイグ 6位 角
ジャパニーズ・ウイスキーの銘柄が突出しているが 全体をみると
さまざまな銘柄が上がっている
300を超える候補の中から世界最高峰のウイスキーを決定するWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)
今年はカナダ フランス インド アイルランド 日本 スコットランド 南アフリカ スウェーデン
アメリカ ウェールズがらエントリー
世界各国のウイスキー専門家らによって構成された審査員団が世界一のウイスキーを決定
その結果 世界最高の栄誉を日本のウイスキーが6部門中 3部門受賞
ワールドベスト・ブレンデッドウイスキー
響21年(サントリー) 2年連続
ワールドベスト・シングルモルトウイスキー
山崎1984(サントリー) 初受賞
ワールドベスト・ブレンデッドモルトウイスキー
竹鶴21年(アサヒビール) 史上初3年連続 4回目
審査員長デイヴ・ブルームは「今大会は目を見張るようなウイスキーに特色づけられ
優れたものとより優れたものの差をつけることに大変な努力を要した
受賞者が真の世界一のウイスキーであることは厳しい審査基準が裏付けていることをもって
勝者へのお祝いの言葉としたい」とコメント (ウイスキーマガジン・ジャパンから抜粋)
本当におめでとうございました
ハロッズのウイスキー読本で讃えられたザ・マッカラン
エルギンから南へ約20キロ 941号線がクレイゲラヒー村に入ってしばらくすると
英国一の急流で知られるスペイ川は浅瀬になります 岸辺の鉄道跡地が
緑の遊歩道となる村の対岸の木立の中にザ・マッカラン蒸溜所がある
1824年にハイランドで2番目に蒸溜ライセンスのを取得し
合法的に蒸溜が行える政府登録蒸溜所として発足した名門の中の名門です
ザ・マッカラン蒸溜所のイースターエルキーハウスは1700年 ジョン・グラント大佐によって建てられ
1857年には建物が修繕拡張され 1978年からは修復が着々と進められました
シェリーオークシリーズ
The MACALLAN 12 ザ・マッカラン 12年
すぐれたウイスキーづくりの地として名高いスペイサイド地方で最小の蒸溜器を使用
ザ・マッカランで使うシェリーオーク樽は自らがつくった樽をシェリーメーカーに貸し出し
シェリーが熟成したあとの樽を ザ・マッカランの熟成のために使用
無着色に徹底してこだわり続ける シェリー樽からにじみ出る 赤みの強い琥珀色
濃厚なドライフルーツとシェリーの味わいの12年は もっともスタンダードなザ・マッカラン
The MACALLAN 18 ザ・マッカラン 18年
世界中で高い評価を受けるザ・マッカランの象徴
リッチなドライフルーツにスパイス オレンジとウッドスモークなテーストを愉しめる
ファインオークシリーズ
The MACALLAN F.O.12 ザ・マッカラン ファインオーク 12年
ヨーロピアンオークのシェリー樽原酒 アメリカンオークのシェリー樽原酒
バーボン樽原酒の3つの異なる原酒を絶妙なバランスでバッティングした
ユニークな新シリーズ 複雑かつ軽やかな味わいが特徴
私はザ・マッカラン ファインオーク 12年をソーダ割で The MACALLAN 12 ザ・マッカラン 12年を
ロックで ザ・マッカラン 18年は姿勢を正してストレートで愉しみたい
2011年9月5日 このテーマでサントリーの2001年~白州蒸留所工場長
2004年~山崎蒸留所工場長そして現在2010年~ウイスキー部 品質担当ジェネラルマネジャーを
されている宮本博義氏のセミナーに参加させて頂きました
THE MACALLAN FINE OAK ザ・マッカラン ファイン オーク
サントリー社が25%の株を保有しているザ・マッカラン蒸留所 今までのタイプとは違う
ファイン オーク シリーズ 1~8月は日本で前年の4倍 世界でも前年の115%と伸びている
ファイン オーク シリーズはアメリカの免税店で別名で発売したところ
ヒットしシリーズ化された商品になった
マッカラン蒸留所の拘り それは小さい蒸留釜 そして樽
小さい蒸留釜は雑味を含みやすい ただマッカランの場合は贅沢にも
THE FINEST CUT 蒸留したスピリッツ全体の16%しかニューポット(樽で寝かす前の原酒)として
使用しない マッカランと山崎のニューポットを比較すると
マッカランはフローラルでオイリー 山崎はフルーティーでさらっとした感じがする
どちらのニューポットも出来は素晴らしい そのまま製品として出して欲しいくらい
そんなニューポットもマッカランでは30%の出来 後の70%は樽で美味しくなる自信を持っている
メインの樽は北部スペインのオーク原木をシェリーの本場ヘレスに運び
4年間 天然乾燥をして材の強さを引き出し 樽を組み立て内側に火を入れる
その際 樽のトーストの仕方 時間 火の強さも全てマッカランが指示を出す
その後2年間 オロロソタイプのシェリーを寝かす
6年かけて造ったEuropean Oak Sherry
ファイン オーク シリーズにはその他に アメリカのミシシッピー川東側のオークを
スペインで樽加工した 柑橘系の味わいが特徴のAmerican Oak Sherry
一度寝かせたバーボンウイスキーの空き樽 バニラ系でフルーティーな味わいが特徴の
American Oak Bourbonで熟成させたウイスキーを混ぜ合わせる
シングルモルトウイスキーは 蒸留所内でバッティング(違う樽の原酒を合わせること)して
味を調え 加水して製品化されるが 宮本氏の「シングルモルトはシングルじゃない!」とは
3つの違うタイプの樽で造ったウイスキーを混ぜ合わすことを言っている
ファイン オーク シリーズの飲み方としてはハイボールがお薦め
味わいが崩れない 出来上がったハイボールにアトマイザーで霧を吹くと
さらにウイスキーの香りが広がる
2011年9月18・19日一泊二日 北海道余市にあるニッカウヰスキー余市工場で
マイウイスキーづくりの体験をしてきました
8時30分伊丹空港から千歳空港へ JRに乗り小樽で乗り換え余市駅へ
着いたのは13時過ぎ 工場手前の食堂で絶品なウニ丼で腹ごしらえ
小雨が降る中 工場に入ると事務所棟ホールに通されオリエンテーション
つなぎの作業服 ヘルメット 作業靴に着替え工場内へ
余市工場は4回目 ただ今回はいきなり関係者以外立ち入り禁止の場所へ
キルン塔では実際にピートを焚き 2階に上がると下からの煙が充満
フロアモルティングのデモンストレーション 作業着が一瞬にして炭臭い
粉砕室 糖化室 発酵タンク室を見て回った後蒸留作業
直火焚きの蒸留器に石炭を入れる スコップで奥を目掛けてほりこむが
近づくとかなりの高温で顔は熱いを通り越して痛い
もう一度糖化室に戻り 糖化釜清掃体験
糖化釜に残った麦芽のかすをドライヤー(水切りモップ)で掻き集め流し口へ
釜の中は眼鏡がすぐに曇るほどの湿気 麦芽のかすは意外と重く重労働
1日目の作業は終了 着替えを済ませゲストルームへ
原酒のテイステイング その後工場内に移された竹鶴さんの邸宅を見学
晩年には和室の押し入れにトイレを設置 意外とずぼらだったのかも
再びゲストルームに戻り 杉本工場長や小原さん 今回マイウイスキーづくり
参加された方20名で懇親会を兼ねた会食
静まりかえった工場を出たのは20時 小樽まで送迎して頂きホテルへ
2日目は8時ホテルを工場へ
作業着に着替え樽づくり体験 樽の内側を焼く工程を見た後 ハンマーとビスを持ち
蒲の葉をオーク材の隙間に埋めていくパッキングを行う
出来上がった樽は1週間水をはり水漏れをチェックするらしい
次に樽詰め作業 ニューポット(熟成させる前の透明な原酒)を試飲
非常に美味しい このまま持って帰りたいぐらいだ
樽はアメリカンオークの新樽300L 樽番号415210
参加者全員が鏡にサインをしてその中に勢いよくニューポットが詰められる
栓をして 樽を転がしながら200メートル離れた貯蔵庫へ
静かな眠りに入る樽 10年後が待ち遠しい
以上で作業終了
本来JRで帰るところバスを選択 1時間の待ち時間に
竹鶴さんのお墓 邸宅の跡地 竹鶴さんが余市市に寄贈したジャンプ台
余市川を案内して頂いた 余市川には産卵を控えたサケが遡上していました
今回本当に貴重な体験をさせて頂きました
アサヒビール ニッカの方々 本当にありがとうございました
マイウイスキーづくりは一般の方も体験出来ます 申込希望者がかなり多く
当選すればですが 本年度は全て受け付け終了 コマ目にチェックが必要です
http://www.nikka.com/world/experience/yoichi/sanka.html
守り受け継がれる独自のポリシー プレミアムバーボン ワイルドターキー
ブランド名の由来は 往時のオーナーが 野生の七面鳥狩り行った際
自慢の101プルーフ(50.5度)のバーボンをハンティング仲間に振る舞ったところ
懇願されるほどに好評を博したことにはじまる
当時主流だった100プルーフのバーボンに対し1プルーフだけ高い度数が
ユニークな特徴となった
「ワイルドターキー」の故郷ケンタッキー州は「ブルーグラス」と呼ばれる良質な牧草地
バーボン・ウイスキーの原料となる良質のコーン・ライ麦・大麦が豊富に収穫される
ワイルドターキー蒸留所では穀物の選定に独自の厳しい基準を設定しており
コーンはケンタッキー州とインディアナ平野 大麦はモンタナ州
ライ麦はサウスダコタ州・ノースダコタ州で収穫されたもので
成熟度 純度 水分含有率 安全性等を満たすものだけを使用
配合はライ麦と大麦麦芽の比率が高く 他のバーボンに比べてコーンの比率が低い
仕込み水は地下85メートルにある地下の湖ともいうべき場所から
ライムストーン・ウォーターが汲み上げられている
マッシュを大きな発酵桶に移し 蒸留所内で徹底管理された自家培養されたイースト(活性酵母)に
蒸留されたマッシュの残液を加え 発酵のプロセスに進む 「サワー・マッシュ法」
初留釜は高さ12m 直径1.2mの円筒形の蒸留器「コラム・スチル」
再留釜は「クレンジング」 60~65%のニュー・ウイスキーが 製造せれる
より低いアルコール度数での蒸留・樽詰めは原材料の持つフレーバーを保つ
バーボン法が規定する蒸留時のアルコール度数は80%以下を60~65%にて蒸留し
また同法が規定する樽詰め時のアルコール度数は62.5%以下を54~55%にて樽詰め
樽詰め時と製品とのアルコール度数の差が少ないと ボトリング時の加水量を最低限に
抑えることが可能 加水量が少なく豊かな風味を鮮烈に残すことができる
独自のポリシーにより 1樽から製造できる製品の数は約15ケース程度
他の一般的な蒸留所では約20ケース程度が製造されています
製造に掛かるコストは割高になるが 味と風味を保つためには決して妥協できない
ワイ ルドターキー蒸留所の「こだわり」がここにある
ワイルドターキーは私も何度かお逢いさせていただいたバーボン界の重鎮
ジミー・ラッセル氏(蒸留所責任者)と ケンタッキー バーボン協会の「バーボンの殿堂入り」を
果たした息子さんのエディ・ラッセル氏によって
「ケンタッキーで最も知識豊かな実践型マスターディスティラー」と評され
彼らなくしてワイルドターキーは語れない
東北自動車道・仙台宮城ICより国道48号線を山形方面へ約25分
山形県境に近い宮城峡は 豊かな緑に囲まれ 広瀬川と新川川のふたつの清流に恵まれた地
ここに来るのは3回目 今回は違う 3月なのにドサッと積もった雪化粧
正面のゲートから入ると正面に見える鎌倉山など厚く覆われた雲と降り続く雪で見えない
工場案内はスナックモルト(麦芽お菓子)の発案者 株式会社仙台ニッカサービス 岡島さん
海のそばにある余市に対して 森の中にある宮城峡
竹鶴政孝の第二の蒸留所宮城峡は 必要以上に木を切ってはいけない 田んぼは潰すな
などの過酷な条件の中で偶然見つかった場所
当時 資金困難な中でも 電線を地下に埋める事や特殊な壁を積み上げて造る建物など
環境と調和し 景観にとことん配慮した蒸留所である
そして世界でも稀少なカフェスチル(連続蒸溜機)がある
山中工場長に聞くと年間 春と秋の2回 または3回しか稼働させないそうだ
単式蒸溜器は首の付け根が膨らんだバジル型ポットスティル
余市は直火炊き 首先は下がっているが 宮城峡はスチーム加熱で首先が上がっている
これによってすっきりとした柔らかなモルトになっている
余市が男ならば 宮城峡は女
ポットスチル(蒸溜釜)にはしめ縄が掛けられている
竹鶴政孝の生家が広島県竹原市の造り酒屋で神棚やしめ縄の風習があり
和洋折衷にはなるが 良いウイスキーができるように清めの為奉られている
樽へのこだわりは2001年スコットランド樽職人組合から「世界の樽職人15人」の一人に
選ばれたほどの実力 リファイルバーボン樽の焼く瞬間を特別に見せて頂きました
行くたびに新たな発見が 仙台に行かれる際は是非寄ってみてください
豆知識
蒸留キの「キ」は 「機」?「器」? ニッカでは・・・
上記の文章の漢字も違います 使い分けは 単式蒸溜器のように単純な構造で動きが
殆ど無いものは「器」 連続式蒸溜機は精密な構造を持ち複雑な原理で動くものは「機」
また単式蒸溜器のことは蒸溜釜といいますが 連続蒸溜機のことはいわない
昔はポットスティルは「釜」だが カフェスティルは「機械」だと直感していたようです
2012年3月22日 ロンドン ウォルドーフ・ヒルトン・ホテルで行われたウイスキーライヴ・ロンドン前夜祭
会場で7部門のワールド・ベスト・ウイスキーが発表
本年は日本 スコットランド アイルランド カナダ ベルギー オーストラリア 南アフリカ フランス
インド スウェーデン ウェールズから300を超えるエントリー
厳しい審査を経て選ばれる世界最高のウイスキー 結果は
・ワールド・ベスト・シングルモルトウイスキー部門
山崎25年 (サントリー株式会社)
(昨年は山崎1984が受賞 2年連続の快挙)
・ワールド・ベスト・ブレンデッドモルト部門
竹鶴ピュアモルト17年(ニッカウヰスキー株式会社)
(過去3年連続 竹鶴ピュアモルト21年が受賞 4年連続の快挙)
7部門のうち2つの世界最高の座を日本のウイスキーが占めた
日本のウイスキーの品質の高さをさらに印象付ける結果となった
今年初めて南アフリカのウイスキー スリーシップス5年がワールド・ベスト・ブレンデッドウイスキーを
受賞 ニューワールドウイスキーの台頭を明示した
誠におめでとうございました
19世紀に実在したイギリス人 W.P ローリー氏がモデルと言われています
ブレンデッドウイスキーを発明した一人 ブレンドの王様の異名を持つ人物
昭和40年ブレンドウイスキー「ブラックニッカ」を発売した際
肖像をラベルデザインとし ニッカの顔となった
竹鶴政孝氏も髭をたくわえていたが
「わしは自分の顔をラベルに使うほど厚かましくない 髭の男は目が青い
わしの目のどこが青いんじゃ?」と冗談めかして笑いながら答えてたそうだ
ニッカウヰスキーが ヰのワケ
昔 WHISKYは元々ウヰスキーと書かれることが多かった
ニッカでは竹鶴政孝氏がウイスキーは水が命だから「井」を使おうと考え
ニッカ第1号のウイスキーの商品名はNIKKA WHISKY
日本語表記を ニッカウ井スキー(井戸の井)とした
1952年 社名を大日本果汁株式会社からニッカウヰスキー株式会社に変更する時も
ニッカウ井スキー株式会社で登記を申請
しかし受け付けた役所の方が「井」を「ヰ」に間違えて登録 現在に至る
9月20日ザ・リッツ・カールトン大阪でセミナーがありました
Keeper of the Quaich(キーパーオブザクエイヒ/ザキーパーズ業界で最も権威のある協会)を
史上最年少35歳で授かった経験を持つジェリー・トッシュ氏と
バーテンダーの経験を持ちブランドセミナーで世界を飛び回るダリル・ハルディン氏が来日
北緯58度59分(アメリカのアンカレッジと同じ)スコットランドの最北端
オークニー諸島(70以上の島) そのうち17の島に人が住む 人口2万人弱
首都カークウォールに蒸留所がある
スペイサイドは夏27度 冬-20度に対しカークウォールは夏12度 冬2度
温度差の無い分非常にウイスキーの熟成に適してる 貯蔵樽数45000樽
ウイスキー作りは 日中は肉屋と牧師 夜は密輸と密造者の顔を持つマグナス・ユンソン氏が
行ったが1798年逮捕された 協会の至る所にウイスキーを隠していたそうだ
スコットランドには98蒸留所がある中でフロアモルティングを行ってるのは6カ所
12名の職人がシール(スコップ)をリズム良く使い7日間かけてモルトを作る
ピート(泥炭)は木などが無くヘザー(草)ばかりなのでやさしいスモーク香がモルトに移る
初溜釜2基 再溜釜2基 69.8%のウイスキー原酒が出来上がる
樽はアメリカ ミズリー州の樹齢70年ものと ヨーロピアンオークが使われ
スペイン ヘレスで2年間オロロソ・シェリーに漬けた後 スペイン北部で3~4年乾燥
樽作り専門業者のクーパーで仕上げられた樽で熟成させる 1樽70ポンド
12年で20~25% 18年で60%新樽を使った原酒
40年はアメリカンオークの新樽で作った原酒が100%使われている
アイランズなのにやさしい香りを持ち合わせたハイランドパークは
多くのウイスキーファンを魅了している
ウイスキー・テイスティングガイドより
ウイスキーをテイスティングする時 水を加える理由は?量はどのくらい?
水を加えることによって脂肪酸エステルの結合が解かれ
芳香とアロマの開放を促します 加水の量は 数滴から数十ミリリットルまで
その適量はウイスキーにより様々です
織田 お薦めのテイスティング
自宅にあるお酒は高価なものから先に飲んでください
瓶詰めされた時がMAXの味わいです おいていたら価値が無くなりますよ
お飲みになる時は まずテイスティングを
ワイングラスなどでも構いません
静かに注ぎ揺らさずに色と透明感を確認する
そして香りとともに一口 口の中いっぱいに味を確認する
その後 喉越し 鼻から抜ける風味を実感してください
二口目に少し水を加えて同じ動作をしてください 水が加わると変わります
3月21日 ロンドンのウォルドーフ・ヒルトン・ホテルにおいて
WWA ワールド・ウイスキー・アワードの6部門のベスト・ウイスキーが
発表された 世界最高のウイスキーは下記の通り
・ワールド・ベスト・ブレンデッドウイスキー部門
響21年 日本 サントリー酒類株式会社
・ワールド・ベスト・ブレンデッドモルト部門
マルス モルテージ 3プラス25 28年 日本 本坊酒造株式会社
・ワールド・ベスト・ウイスキーリキュール部門
スペイサイド・ウイスキー・リキュール40年 スコットランド
・ワールド・ベスト・グレーンウイスキー部門
ベインズケープ・マウンテン・ウイスキー 南アフリカ
・ワールド・ベスト・アメリカンウイスキー部門
ジョージ・T・スタッグ アメリカ
・ワールド・ベスト・シングルモルトウイスキー部門
アードベック ガリレオ スコットランド
本年は世界各国の359銘柄のウイスキーの中から 3度に渡る厳しい審査を経て
選び抜かれたワールド・ベスト・ウイスキー
日本国内での審査でも過去最多の46銘柄がエントリーする中
2つの世界最高の座を日本のウイスキーが占めるという品質の高さを印象付けた
先日 名門のホテルバーで飲んだ時の事
カウンターに座り ザ・グレンリベット12年のソーダ割(ハイボール)を注文しました
そのバーの作り方は まずグラスに氷を入れる ステア(バースプーンでかき混ぜること)して
グラスを冷やす 水を切る ウイスキーを注ぐ ぐるんぐるんと長時間のステア
あ~ やめてくれ! と心の中では叫んでいた やっとステア終了
グラス内にバースプーンの背を当ててソーダを静かにゆっくり注ぐ 泡が見えない
やっと出てきたウイスキー・ハイボール 嬉しくも何ともなかった
ウイスキーの風味が無くなり 弾ける口当たりも無い 余計な仕事と技術は違う
グラス越しにバーテンダーはドヤ顔 非常に残念な結果である
店でもご家庭でも同じだが ウイスキーをはじめ酒全般に 冷やすと香りが無くなる
ソーダで割る時は思い切ってグラスに注ぐと弾ける
弾けたソーダがウイスキーの個性を引き立たす 是非やってみてください
昔の私はサントリー角やバーボンにお世話になっていましたが 最近のベスト3を紹介します
1位 ザ・グレンリベット12年 ハイボール・・・非常にナチュラルでエレガント
ザ・グレンリベット2012のベストをいただいたからいうのではなく 一番よく飲んでます
2位 竹鶴21年 ハイボール・・・竹鶴に対して失礼極まりないが 力強さと芳醇さは最高
3位 白州(ノンビンテージ) ハイボール・・・日本のメーカーさんのご機嫌取りみたいに
思いの方もいらっしゃると思いますが けしてそんなことはありません
早い時間に飲むのには キリッとした爽快感がたまりません
但し 遅い時間はちょっと飲み口が厳しく感じます
皆さんもいろいろお試しください
2013年9月30日 弊店にイアン・ローガン氏がハードなスケジュールの中 来店してくれました
イアン氏はシーバスブラザーズ インターナショナル ブランド アンバサダーで
ザ・グレンリベットをアピールすることに最も貢献している
今回の来日はザ・グレンリベットのガーディアンズ・チャプターという
プログラムで 世界18ヶ国でテイスティングツアーを行い
来年5月に限定24000本発売される新商品を3種の未発売商品から
ガーディアン達に投票してもらい 最も指示された1つを決めるプロジェクト
非常に楽しみなプログラムで 勿論私も投票させていただきました
48.7度 通常のウイスキーよりアルコール度数は高い
セミナーの中でイアン氏は未開封の異なったボトル2本を手に取り
どちらがアルコール度数が高いか判断する方法があるとボトルをおもいっきり振り始めた
振り終わった後ボトルを水平にする そして判断する
バブル すなわち泡立ちの多い方がアルコール度数が高いそうだ
百聞は一見にしかず
ただし 実験的に見せていただいたので 普段は真似をしないようにしてください
2013年10月15日 稀代のマスター・ディスティラー デニス・マルコム氏(67歳)が初来日
スコットランドの108ある蒸留所の中でスペイサイドには49の蒸留所がある
その中心地に1840年 ジョン・グラントとジェームス・グラントの兄弟が築いた蒸留所がある
ジェームス・グラントは港と蒸留所 そして大麦畑を結ぶ鉄道を造ったことでも有名である
スコッチウイスキーは92%がブレンド・ウイスキー 残りの8%がシングルモルト・ウイスキー
シングルモルト・ウイスキーは1位がグレン・フィディック 2位がザ・グレンリベット
グレン・グラントが6位 グラントのマーケットは2012年イタリアが43% フランス23% ドイツ11%
イタリアでは25年間No.1 スエーデンでも3年間No.1の人気がある
昔はペルノ・リカールのグループに属し シーバス・リーガルの原酒として使われていた
創業者の孫にあたるメイジャ・グラントによって蒸留所は拡大され 一気に飛躍する
今回来日したデニス氏が蒸留所の4人目の後継者である
現在はカンパリのグループが買収して 世界に向けてのマーケティングの変わってきている
原料はスコットランド産100%の麦400万トン/年 初留釜4基 再留釜4基
仕込み水 加水用の水は全てグラントの敷地内に流れる川の水
マルコム氏は3日間雨が降らなければ心配になるそうだ
蒸留からボトリング 樽の生産まで1カ所で行う蒸留所は珍しい
Simplicity 15歳の時 樽職人の見習いとして蒸留所で働き始め 50年間グラントに
人生を捧げてきたデニス氏は シングルモルトの本質を追求し続けている
グラントを作るより グラントを飲む人を見る方がすきというデニス氏は
飲み方は自由であるが 発見の旅をしてほしいと語った
2014年2月には世界で12000本 日本で1200本限定販売されるGLEN GRANT 5decaeds
デニス氏が50年前の原酒から10年毎の原酒をバッティングしたユニークなシングルモルトが
弊店にも1本入荷予定ですのでご期待ください
2014年3月12日 阪急ターミナルスクエアで 新生ダグラスレイン社の
スペシャルティスティング会が行われました
2013年5月に新体制となったボトラーズ会社
代表のフレッド・レイン氏とご令嬢のブランド・マーケティング・マネージャーの
キャラ・レインさんが来日
新生ダグラスレインと新ブランドの真相に 世界発売前の貴重なボトルを
試飲させていただきました
そしてキャラさんにいくつか質問しました
Q. 女性にウイスキーを楽しんでいただく方法を教えてください
A. 女性がバーに行ってウイスキーをバーテンダーにお任せすると
ライトなウイスキー 例えばオーヘントッシャンを薦めてくる
しかし 私はアイラのスモーキーなウイスキーが大好き
いろいろなウイスキーと出会って欲しい
余りの見慣れていない方は ウイスキーカクテル 例えばハイボール
などから入っていくと良いでしょう そしてフードペアリングを
楽しむのも一つの方法 生産地域別の飲み比べで選んでいくと
楽しくなるし好きになります
Q. ウイスキーを異性にたとえると覚えやすいのでは
A. それは素敵ですね ウイスキーはセレブな小説や映画の俳優
スポーティーな選手を想像しながら飲むともっと楽しいですね
例えばブラッド・ピットさん
キャラさん 本当にありがとうございました
2014年3月20日 ロンドンのウォルドーフ・ヒルトン・ホテル
ウイスキーライヴ・ロンドン前夜祭にて
ワールド・ウイスキー・アワード(WWA)が発表となった
日本からは 過去最多数同数の46銘柄がエントリー
その中から ステージ3を勝ち抜いて世界大会へ
シングルモルト部門でサントリー山崎25年
ブレンデッドモルト部門でニッカ竹鶴17年
ブレンデッド部門でサントリー響21年
グレーン部門でキリンThe Fuji-GotembaSingleGrain25年の
4銘柄が最終審査に進出した
世界大会では各地域からの多様なエントリーに伴い
新たにカテゴリーを増設 参加国は16ヶ国 エントリー総数324銘柄
10種類のウイスキーがワールド・ベストの座を勝ち取った
シングルモルト部門ではオーストラリアのタスマニア蒸溜所が
初めての世界一となった まさか! まさか!の結果だった
☆ワールド・ベスト・シングルモルトウイスキー
サリバンズ・コーブ フレンチオークカスク 47.5%(オーストラリア)
☆ワールド・ベスト・ブレンデッドモルトウイスキー
竹鶴ピュアモルト 17年 43.0%(日本)
☆ワールド・ベスト・ブレンデッドウイスキー
ザ・ロストディスティラリーズ・ブレンド 47.2%(スコットランド)
☆ワールド・ベスト・アメリカンウイスキー
バルコンズ ブリムストン・リザレクション 64.5%(アメリカ)
☆ワールド・ベスト・カナディアンウイスキー
パイク・クリーク 10年 40.0%(カナダ)
☆ワールド・ベスト・ポットスチルウイスキー
レッドブレスト 15年 46.0%(アイルランド)
☆ワールド・ベスト・グレーンウイスキー
ティーリング シングル・グレーン 46.0%(アイルランド)
☆ワールド・ベスト・ライウイスキー
トーマス・H・ハンディ サゼラック 64.2%(アメリカ)
☆ワールド・ベスト・フレーバード・ウイスキー
パンプキン・スパイス 40.0%(アメリカ)
☆ワールド・ベスト・ウイスキーリキュール
スペイサイド・ウイスキー・リキュール40年 43.0%(スコットランド)
ニッカウヰスキー創業80周年 竹鶴政孝氏生誕120周年を前に
最高の弾みとなるに違いない おめでとうございます
WHISKY Magazine Japanより引用
バランタインの長い歴史の中で2005年から就任した第5代目のマスターブレンダー
サンディ・ヒスロップ氏が2度目の来日 4年前にもお会いさせていただきました
ヒスロップ氏はダンディーで12年働いた後 第3代目のジャック・ガウディ氏に
1週間に1度ブレンダーとしての技量を磨く為に来るように言われる
非常に遠距離だがヒスロップ氏は耐えに耐えた
半年たった時に1週間に2度来るように指示される そして1年後
ようやく弟子として認められ ガウディ氏の下で働き始める
蒸留技術は科学 ブレンディング技術は芸術と言われるが
マスターブレンダーの仕事は伝統を守り続ける秘伝のレシピを知っている唯一の一人である
毎年1月に樽の熟成計画を立てる 樽の品質管理 どのようなウイスキーをどの樽に
どのくらいの期間熟成させるかを決定する
また他のブレンダーと同様 年に1度 テスターとしての試験も受ける
合格したブレンダーは毎週火曜日に100を越えるモルト・グレーンのニュースピリットを
テイスティングする 全てコメントを発表して記録に残す
また週1回 スペイサイド(主にミルトンダフ蒸留所・バーギー蒸留所)に出向き
蒸留所の問題 品質をチェックする 全てが責任に問われる
2014年6月3日にBallantine’s MASTER’Sが発売される 平均熟成年数15年
頑固で真面目だった第3代目のジャック・ガウディ氏をイメージして作り上げたそうだ
ヒスロップ氏は仕事の割合を 伝統を継承することが95% 新商品開発は5%
いつも歴代のマスターブレンダーとの共同作業である
後継者は2人の候補者がいて競争意識を高めながら育成していると語った
Ballantine’s MASTER’Sは私なりにはハイボールをお薦めします
80周年記念が淀屋橋駅近くの芝川ビルで開催され参加させていただきました
何故この場所が記念セミナーの場所として選ばれたのか?
竹鶴政孝氏は1824年 広島県竹原市で10人兄弟の3番目として生まれる
実家は造り酒屋 大阪大学を卒業後 摂津酒造に入社
2年後 社長からウイスキーの時代が来ると告げられて
1919~1920年 24歳の若さでスコットランドへ 未知の世界で紹介者も居ない状況
ロングモーン グレンリベット・ヘーゼルバーン・ジェームスカルダー社ボネス工場で
ウイスキー造りを学び 日本にリタ夫人を連れて帰ってくる
だが 戦中の日本は最悪な状況で 摂津酒造には戻れずに浪人
塾の先生などをして食い繋ぐ リタ夫人は芝川又四郎氏のご子息の英語の
家庭教師を行った その頃から竹鶴夫妻と芝川氏との関係が深まる
株式会社壽屋(サントリー)の鳥井信治郎氏から声がかかり
10年契約で働き 山崎工場を手掛ける その後 冷涼で湿潤な気候を追い求めて
1934年 北海道余市市に決定する 余市共有地書類綴 芝川店には
「会社の将来の発展は製品の改良・新製品の発明を持つことが多く
よって竹鶴政孝の将来に大いに期待し新製品研究積立金を設ける」と
記載されている そして昭和9年7月2日 ニッカウヰスキーの前身である
大日本果汁株式会社の創立総会が行われた場所だったからである
余市蒸留所ではストレートヘッド型の石炭直火蒸溜が 力強く重厚で薫り高いモルトを
また宮城峡蒸留所ではバルジ型の蒸気間接蒸溜が華やかで柔らかなモルトを生み出す
竹鶴政孝氏は「風の味を造る」とイメージしていた
そして 多くの日本人に本物のウイスキーを飲んでもらいたいととの夢と情熱を注いだ
ニッカのブレンドについては 花束を造る意識でということが セミナーの講師
主席ブレンダーの綿貫政志氏にも継承されている
以前 綿貫氏が竹鶴政孝氏の息子であり2代目のマスターブレンダーである竹鶴威氏から
「日本のウイスキーとしては おやじ(竹鶴政孝氏)は喜ばない
おやじの師はスコッチウイスキーである」と聞いたという
竹鶴政孝氏の本物のウイスキーとは 日本で造る最高級のスコッチウイスキーである
弊社の中河チーフが THE GLENLIVET 2013 SUPERIOR BRAND AMBASSADORを
いただきました (国内エントリー数は約700名 その内の10名)
ザ・グレンリベット研修旅行レポート 中河泰治
2014年6月1~6日 4泊6日でスコットランド シングルモルトウイスキー
ザ・グレンリベット蒸溜所へ研修旅行へ行って参りました
ロンドンから飛行機で北へ1時間半 スコットランド ハイランドの港町
アバディーンへ 翌朝 東へ約2時間バスに揺られて 標高270m
スペイサイドの広大な丘 現地の方は山と表現する所を登っていくと
ザ・グレンリベット蒸留所に到着する
まさに 大自然のど真ん中 まず最初に我々総勢14名を
出迎えてくれたのは牛と羊の群れでした
年間を通して一定の気温と湿度が保たれ 良質な水と 豊富なピートに
恵まれるウイスキー造りに最も適した場所である
「近年 世界的に消費量が伸び 以前はブレンデッドウイスキーにも
原酒を提供していたが 今では全ての原酒が自社のシングルモルト
ウイスキーに使われている 2010年に蒸溜所を拡大し
2022年以降は生産量世界一になる」と シーバスブラザーズ・
インターナショナル・ブランド・アンバサダー イアン・ローガン氏は
自信の一番お気に入りの ザ・グレンリベット18年が入ったグラスを
片手に誇らしげに語った
イアン氏は 昨年秋 来日の時にBar織田でのザ・グレンリベット
テイスティングセミナーに来て頂くなど 日本が大好きで
研修旅行の滞在中3日間に渡り ストラスアイラ蒸溜所
アベラワー蒸溜所 普段では一般公開していない
ロングモーン蒸溜所などの案内や 我々だけのプライベートセミナーを
行ってくださったりと 本当に新鮮で貴重な経験をさせて頂きました
日頃からご高配頂いていますお客様はじめ 支えてくださる方々へ
少しでもこの機会を与えてくださった恩返しが出来るよう
今回の経験を活かし 今後一層お酒とお客様の架け橋となれるように
頑張ります
1973年 南アルプスの雄峰・甲斐駒ヶ岳の麓 標高700m
東京ドーム・グランドレベルで64個分の土地に白州蒸溜所が姿を現して41年
世界でも珍しい森の蒸溜所 野鳥や植物の生命力あふれる
豊かな自然と 南アルプスの山々の花崗岩質層をくぐり
磨かれてきた軟水 冷涼多湿な気候 全てが上質なウイスキーを造りだしている
2014年7月20日 佐野博氏(品質担当マネージャー)に案内していただいた
白州蒸溜所では17の貯蔵庫があり サントリー全体80万丁(樽は1つが1丁)の内
約6割が白州で貯蔵されている 樽は全てバーレル(容量が約180L)と
ホッグスヘッド(容量が約230L)だけである
発酵槽は温度管理が難しいが 保温性に優れ
自然の乳酸菌が働きやすい木桶槽が使われている
仕込み水は山崎が硬度94に対して 白州は30 柔らかい軟水が使われている
72時間かけて7%のアルコールを含んだ醪が出来る
麦汁の糖度は12~13%で、山梨の特産である桃と同じくらいの甘みになる
2回の蒸溜で70度のニューポット(原酒)が出来る
蒸溜する時はポットスチル(単式蒸溜釜)の窓を常に監視しながら
温度調整をするそうである
加水され60度にした原酒をホワイトオーク樽で寝かす
白州に新たに登場したのが連続式蒸留器 現在稼働している
単式蒸留器の初溜釜2基 再溜釜2基も増設工事中
シングルモルトの特徴として 山崎はシェリー 白州はスモーキー
サントリー ブレンダーの熱意 日本人の味覚にあったウイスキー造りに
期待が高まる
2014年10月2日 ヒルトンホテルでセミナーが開催された
第一部は土屋守氏が竹鶴ノートを紐解く
NHK連続ドラマ小説「マッサン」の監修をしている土屋氏
ドラマは おもしろおかしく構成しているので多少は違うと語り出した
その中でおもしろかった話を紹介します
広島県竹原で日本酒の造り酒屋 竹鶴酒造の血筋 竹鶴政孝氏は分家だった
日本酒造りを継ごうとは思っていなかったのでは
竹鶴政孝氏が どうしてウイスキーに惚れ込んだか?
土屋氏の推測によれば 1910~20年代はカフェでウイスキーが大ブームを
起こしていた メニューには ジョニ黒・ホワイトホース・オールドパー・ロイヤルハウスホールドと
スコッチウイスキーが載っていた 現在の大阪大学に進学し醸造学科で学ぶ中
カフェでスコッチウイスキーを飲んだ政孝氏にとって大きな夢を与えたのではないかと
また当時 西は摂津酒造と言われた大手に大学を中退して就職出来たのは
大学のOBで専務だった方が阿部喜兵衛社長に合わせたのがきっかけ
阿部喜兵衛社長は娘が二人 長女のまきさんの婿養子に考えた
そして 「やがて日本人が本場のウイスキーを飲む時代が来る」と政孝氏に告げ
2年間の多大な研修費用を全額負担したと
そんな政孝氏はリタさんを嫁として連れて帰ってきたので当時は大変だったらしい
2004年 ニッカウヰスキー70周年を記念して 竹鶴ノートのレプリカが作られた
このノートは研修の報告書として上司に提出し 大学の研究所へと渡り
その後なぜか九州の焼酎の生産者がニッカに差し出した物を復元したそうだ
まだまだありますが 含んだ上でドラマを楽しんでください
第二部 佐久間チーフブレンダーのテイスティングセミナー
余市 宮城峡 カフェグレーン ピュアーモルト竹鶴
10月下旬発売予定のTHE NIKKA 12年をテイスティングをしながら
説明していただきました 12年の瓶型は着物の襟元を表現したらしいです
セミナー修了後 佐久間氏に なぜ シングルモルトのアルコール度数が45度か?と聞きました
40または43度が主流ですが 芳醇な厚みのある味わいを愉しんでいただくには
45度が最適だったということです また 12年とか15年物の原酒が
少なくなってきた昨今ヴィンテージは拘りますか?との質問には
ヴィンテージよりクオリティーの高さを追求する事を優先するとの回答でした
日本で最高のスコッチウイスキー造る竹鶴の思いは継承されると確信しました
鳥井信治郎は 1879年 大阪の両替商 鳥井忠兵衛の次男として生まれる
13歳で道修町の薬種問屋 小西儀助商店に奉公に入る
当時ではハイカラな葡萄酒やブランデーやウイスキーを扱っていた
16歳の時に博労町の染物問屋 小西勘之助商店に移り
20歳 1899年に大阪西区に鳥井商店を構える 葡萄酒や缶詰を販売
知り合いだった 神戸の洋酒貿易商 スペイン人のセレース氏から
葡萄酒や西洋の食文化を追求していく そして本場のポートワインと出会う
酸味が強く全く売れなかったが 試行錯誤を繰り返しす
1906年 寿屋洋酒店と改め 「向獅子印甘味葡萄酒」を発売する
翌年 外国製香水ラベルの赤丸をヒントに 日の丸のデザインを採用
「赤玉ポートワイン」と名付けた 斬新な広告活動にも力を入れた
その後 1918年 第一次世界大戦終戦後 置いたまま忘れていたリキュール用アルコールを
詰めた葡萄酒の樽から出てきた偶然の産物 琥珀色の液体に魅了された
「日本にもいつか本物のウイスキーの時代が来る ウイスキーをつくりたい」と決意する
社内から また財界人からも猛反発を受けるが全て説き伏せ乗り出した
醸造学の権威ムーア博士と出会い 1923年候補地を決定 現在の山崎
その矢先 博士から竹鶴政孝氏を紹介され 技術者として採用
1923年10月に工場建設を着手した 翌年竣工 生産しても製品が一向に出てこない
付近の人々は 「ウスケという怪物が麦を食っているのでは」
と噂した 資金難が続く カレー・ソース・醤油・香辛料・紅茶も販売した
1929年には「新カスケードビール(オラガビール)」も発売する
経営に対する必死さと地道な努力が 長い苦難を乗り越える底力となっていた
しかし 思うようなウイスキーは出来なかった
竹鶴氏をスコットランドに派遣したのもこの時期だった
鳥井氏は評判の鼻で一心不乱にブレンドに明け暮れた
ついに1929年 日本初の本格ウイスキー「白札」を発売
「醒めよ人よ! 舶来盲信の時代は去れり 醉はずや人 吾に國産至髙の美酒
サントリーウイスキーはあり!」と意気込みを入れた広告を打ち出した
この時初めて「サントリー」と名付けた 赤玉ポートワインの赤玉は太陽(サン)であり
「サン」に自分の名前「鳥井」を続けた
鳥井氏は「白札を送り出すことができたのは みんな 赤玉ポートワインを買ってくれた
お客様のおかげや」とありがたさを誰よりも身に沁みて感じていた
「商売の利益は人様のおかげであり 利益は3つに分けて 1つは会社に還元し
もう1つをお客様や得意先にサービスとして返す そして 残りを事業資金とする」という
利益三分主義をモットーとし 今も受け継がれている
日本初の本格ウイスキー「サントリーウイスキー白札」は1929年発売
しかし その味わいは焦げ臭い 煙臭いと不評
鳥井信治郎氏は原酒の改良に取り組んだ
研究所を設立 最新のアルコール発酵技術を取り入れるなどして
日本人の味覚に合うジャパニーズウイスキーを志した
竹鶴政孝氏は あくまでもスコッチウイスキーの味わいを求めた
そこに溝が生まれ始めていった そして10年で退社
北海道に渡り 余市でニッカウヰスキーの前身 大日本果汁を設立
竹鶴氏は後の自伝 ウイスキーと私に
「とにかくあの清酒保護の時代に 鳥井さんなしには民間の力で
ウイスキーが育たなかっただろう そしてまた鳥井さんなしには
私のウイスキー人生も考えられなかったことはいうまでもない」
と書き残している
あくまで国産の本格ウイスキーに拘った鳥井氏
西洋の模倣ではなく 日本人の繊細な味覚に合ったウイスキーづくりが
日本のウイスキーの大きな前進となった
現在も サントリーは日本人の味覚に合う最高のウイスキーづくり
ニッカは最高のスコッチウイスキーづくりを目指している
2015年1月29日来阪 1795年創業 西部開拓の最前線 ケンタッキーへと移住した ジムビーム
現在 世界で一番販売量の多いバーボンウイスキーの銘柄です
創業者 ジェイコブ・ビーム 2代目 デイヴィッド・ビーム(先駆者)
3代目 デイヴィッド・M・ビーム(先見の人) 4代目 ジェームズ・B・ビーム(伝説の人)
5代目 T・ジェレマイア・ビーム(実業家) 6代目 ブッカー・ノー(革新者)
現7代目 フレッド・ノー 6代目の父親の思想と理想を引継ぎウイスキーを生産している
歴史の中でも特に 4代目 ジェームズ・B・ビームを語る
30歳で4代目となったが56歳の時 禁酒法(1920~1933年)が定められた
生産・所有・販売を禁止する法 やむを得ず一度は蒸溜所を売却
鉱業や農業で新事業を展開して資金を蓄えた
日本ではサントリーが山崎蒸溜所建設に着手 鳥井信治郎氏が
ウイスキー事業の資金づくりと戦っていた時代である
ビーム氏は撤廃時期が読めないなか 秘伝の酵母をとにかく守り抜いた
法撤廃が決まるとすぐに再建計画を立て クレアモントに蒸溜所を建設
わずか120日で蒸溜を再開した 驚くスピードと判断力であった
今では伝説となり「バーボン中興の祖」と呼ばれ讃え続けられている
フレッド・ノー氏によって新たに生産されたクラフトバーボンのシリーズ
クラフトバーボンとは厳選した最上級の原料で仕込みから蒸溜する
原酒をスモールバッチ(ホワイトオーク新樽180L)に移し 8段から9段に積み上げられた
貯蔵庫の上段に置き4年以上熟成させる さらに選び抜いた樽だけをヴァッティングする
一貫した味の追求によってできたプレミアムバーボンである
禁酒法以前 1897年制定された法律ボトルド・イン・ボンド(バーボンのイミテーションを
避けるため 1蒸溜所で1年の内の1シーズンだけ蒸溜した物だけを樽詰めし 政府税官史監督の
もとで4年以上熟成 アルコール度数50%以上で瓶詰めした製品 ボンデッドともいう)の
時代にあった本来の力強い姿に拘った製品 ノブ クリークから さらに厳選した究極の
1樽を瓶詰めしたシングルバレルを発売した 6代目は反対だったそうだが
最近 不揃いの中に楽しみを求める愛飲家いることを知り販売に踏み切ったそうである
クラフトバーボンは一口味わうと昔に戻れると微笑みを浮かべていた
父親に教わったテスティング方法 通称 ケンタッキーチュウ
まず ノージングは口を少し開き 鼻から香りを入れる
アルコールが柔らかく感じるからだそうだ
テイスティングはウイスキーを多めに口に含み 口の中全体に馴染ませる
小刻みにチュウを繰り返し空気を入れながら 余韻まで味わう
皆さんも一度試してみてください
3月28日で放映が終了する連続ドラマ小説「マッサン」
2月に竹鶴酒造を訪問させていただい時の話や資料をもとに箇条書きで書き残しておきます
・1894(明治27)年 竹鶴政孝は製塩業を営む敬次郎 チョウ夫人の3男として誕生
9人兄弟の7番目
・1896(明治29)年 スコットランド グラスゴーの近郷 開業医カウン家の長女として誕生
・1916(大正5)年 ウイスキー製造技師として摂津酒造(当時 東住吉にある)に入社
阿部社長は本物のウイスキー製造を政孝に託し 2年半の留学費用を一切負担
・1919(大正8)年 政孝とリタは出会う
・1920(大正9)年 登記所結婚 11月横浜港に帰国
・1921(大正10)年 母チョウ夫人が大阪へ リタと初対面 その後 竹原に帰省
・1922(大正11)年 第一次世界大戦の大不況でウイスキー製造は中止 退社
政孝は桃山中学の科学教師 リタは帝塚山学園の英語教師
・1923(大正12)年 壽屋(鳥井信治郎社長)に10年契約で入社
年俸4000円(当時大卒月給 40円) 郷里から杜氏 岡田常一氏ら15名を雇用
・1925(大正14)年 政孝 リタ スコットランドへ帰郷
養女を迎える 駈け落ちしたまま現在も行方不明(ご健在であれば90歳ぐらい)
・1931(昭和6)年 政孝 リタ 欧州視察 スコットランドへ最後の帰郷
・1934(昭和9)年 3月退社 7月余市に大日本果汁株式会社を設立
10月りんごジュース製造開始
・1936(昭和11)年 酒造免許を収得 1940年ウイスキーを発売開始
・1952(昭和27)年 本社を余市から東京に移転 社名をニッカウヰスキー株式会社に変更
・1959(昭和34)年 リタの妹 ルーシー来日 30年振りの再会
・1961(昭和36)年 1月17日 リタ永眠(64歳)
・1979(昭和54)年 8月29日 政孝永眠(85歳)
1956年 黄綬褒賞 1960年 紺綬褒賞 1969年 勲3等瑞宝章授与
政孝は明治 大正 昭和と激動の時代を凛として逞しく生きた
2015年3月12日 シェラトン都ホテルで 響 JAPANESE HARMONYセミナーが開催された
講師は 4代目チーフブレンダー 福與伸二氏
福與氏は 昭和36年生 昭和59年 サントリー入社(白州蒸溜所配属)
平成4年 ブレンダー室配属 平成8年から6年間 スコットランド・ボウモア勤務
平成18年ブレンダー室長 平成21年 4代目チーフブレンダー 現在に至る
響は 平成元年 創業90周年を記念して 人と自然が響きあう という企業理念と共に
生まれたプレミアム・ブレンデッド・ウイスキー
創業者 鳥井信治郎の思いである 日本人の繊細な味覚に合うウイスキーづくりを
追求し誕生した 現在12年・17年・21年・30年と発売されている響は
平成7年創設されたISC(インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ)で
平成16年から 最高賞のトロフィーをはじめ様々なタイトルを受賞している
その挑戦は終わらない
過去のブレンダーや未来のブレンダーとの共同作業との思いで福與氏が手掛けた
響 JAPANESE HARMONY が3月10日発売された
24節気 巡る四季を象徴した24面体のボトル
和紙デザイナー堀木エリ子氏が手掛けた和紙のラベル
書家 荻野丹雪氏の 響 文字
私は 和食にも調和出来る柔らかく繊細な味わいに仕上がっていると思います
料理を選ばない 北新地ハイボール と日刊ゲンダイ号外で語らせていただいた
北新地ハイボールは第2回目の開催 今回は響+ワン
お客様のご来店時間に応じて 弾けるハイボールの上からアトマイザーに入れてある
白州や山崎を仕上げに振りかけます
リッチな香りとともにお楽しみください
追記
3代目名誉チーフブレンダー 輿水精一氏は 先日3月19日 ロンドンで開催された
世界的ウイスキー専門誌 ウイスキーマガジン認定の 「Hall of Fame」を
日本人で初めて 世界で23番目の受賞をされ ウイスキー殿堂入りを果たされました
また 山崎蒸溜所が 世界で最も素晴らしいウイスキーづくりを体感できる蒸溜所として
「ウイスキービジターアトラクション・オブ・ザ・イヤー」を受賞しました
2015年4月17日 シーバスブラザーズ社インターナショナル・ブランドアンバサダー
Ken Lindsay(ケン・リンゼー)氏が来阪されました
ファーストフィルのバーボン樽で16年熟成されカスクストレングスでボトリングされた
NADURRAが終売になり 6月から新たにオロロソシェリーの樽で熟成され
選び抜かれた原酒をカスクストレングスでボトリングするNADURRAがシリーズに加わる
1822年 イギリス国王ジョージ4世が エジンバラを訪問した際 密造酒と知りながら
傑出した味わいで既にスコットランド中で名声を高めていたジョージ・スミスの
ウイスキーを所望した そして もらした言葉が
「あー このミルクのように滑らかなウイスキー」 虜にされた
1824年 スコットランド最初の政府登録蒸溜所となる
1834年 全ての密造社は谷を追われ ジョージの平穏とウイスキー作り専念の時期が訪れる
1844年 ロンドンへ初めて渡ったザ・グレンリベットは 瞬く間に高級スピリッツの代名詞になる
時代が変わっても ミルクのように滑らかなウイスキーの伝統は続く
1920年から1933年 14年間続いたアメリカ禁酒法時代
それまで全米にあった2000件以上のクラフト蒸溜所は全滅
禁酒法時代以降 数カ所のクラフトディスティリング産業が復活するも伸び悩んでいた
2003年 蒸溜所を創設しやすい税制や法令に変わり 2008年には40カ所
その後も驚異的なスピードで広がるクラフトディスティリング産業
伝統的な製法ではない全く新しいウイスキー造りも始まった
2007年に設立したコルセア蒸溜所は オートミール・ペルト小麦・キヌアなどの
穀物を使用したり スモークフレーバーを付けたりと 革新的な
ビール醸造製法を積極的に取り入れたウイスキーを誕生させた
2008年に設立したKOVAL蒸溜所は スコッチウイスキーに用いられている
単式蒸溜器ポットスチルを改良した ハイブリッドスチルを開発し1回蒸溜で
完成度の高い原酒を造ることを可能にした
ハイブリッドスチルを導入する蒸溜所だけで100社を越えている
2014年 ニューヨークでは55社の蒸溜所が誕生
シカゴでも500社以上になっている
自由闊達で新しいものに挑戦し続けるフロンティア精神が
新しいアメリカンウイスキーのルネッサンス時代を切り開いている
中河チーフ ザ・グレンリベット2014 日本一に
北新地で独立12周年を終えた今年の5月11日 吉報が飛び込んできた
THE GLENLIVET 2014 Best Ambassador Challengeで 弊店で勤続10年半
私を支えてくれている中河チーフがBest Brand Ambassador(日本一)に選ばれた
THE GLENLIVET Ambassador Challengeは2005年から始まる
このチャレンジは 日本全国からエントリーしたバーテンダーが セミナーなどに参加して
ブランドアンバサダーの認定を受けた後 フードペアリングをお客様に紹介したり
テイスティングイベントを開催して アクティビティ・レポートを提出する
そしてペルノリカール・ジャパンが公正な審査をして選ばれるチャレンジである
今回 中河チーフは従業員で初めての受賞となった
また 私も今年初めて設定されたTHE GLENLIVET Leader Program 2014 Winnerを
受賞させていただくことになり 二人揃ってスコットランドに招待されました
6月27日東京へ 28日早朝全国から受賞された代表のメンバー13名が
パリ経由でスコットランド キースへ向かった
中河泰治(Bar 織田)TGL Best Ambassador 2014
太田時(Bar Sip)TGL Best Ambassador 2014
織田高央(Bar 織田)TGL Leader Program 2014 Winner
森垣慶一(Bar Sip)TGL Leader Program 2014 Winner
月田久美子(とまり木)Aroma cocktail winner Ginza
永濱絵里菜(SHOT BAR ANDRE D.D.HOUSE)Aroma cocktail winner Osaka
曽根圭介(Abbot's Choise)Chivas Master 2014
中村晃子(THE door 高倉店)Chivas Mizunara Cocktail Master 2015
中山翔吾(Bar ism)Chivas junior Cocktail Competition 2015 Winner
岩崎徳一(BS customer)
奥山和彦(BS customer)
福山達也(TGL Guardian)
Adrien Timpano(Pernod Ricard Japan Brand Manager)
19時間の長旅 現地時間夕方5時前にスコットランドの地に降り立ちました
専用車でChivas Brothers Pernod Ricardゲストハウス Linn Houseへ約1時間
私は3回目の訪問になるので 歩いて10分ほど離れたSTRATHISLA Distilleryの
横にあるCRAIGDUFF HOUSEに宿泊させていただきました
6月29日 3日目 白夜なので朝というよりも昼間の感じ 爽やかなフリータイムに
散歩がてらGlen Keith Distillery を見物して過ごしました
最初のプログラムは スペイ最古の蒸溜所STRATHISLA Distillery そして
ROYALSALUTEの貯蔵庫を視察 私達が滞在中は 常にVIP待遇
案内役はシーバスブラザーズ International Brand AmbassadorのIan Logan氏
Peter Methven氏(CBL Graduate)の二人に同行していただきました
シーバスのテイスティング中には サプライズでマスターブレンダーの
Colin Scott氏が歓迎の挨拶をしに来てくれました
30日 4日目 専用車で THE GLENLIVET Distilleryを視察
3週間前世界一になったとの吉報を聞いて心が弾みました
2017年蒸溜所を拡大する情報なども教えていただきました
ただ 現時点ではモルトブームが世界中で起こっていて原酒が少なくなり
今後 ヴィンテージが無くなるかもしれないという状況を説明されました
7月1日 5日目 専用車で 昨年10月から稼動した新しい蒸溜所Dalmunach Distillery
・ABERLOUR Distillery・樽工場のSPEYSIDE COOPERAGEの視察
午後からは竹鶴政孝氏が働いたLONGMORN Distilleryを特別に視察させていただきました
夕食前にキルトの正装に着替え スコットランドの民族音楽で癒された後 THE GLENLIVET
Best Ambassadorの表彰式 中河チーフは緊張した趣きでしたが無事授与しました
食堂に移りTraditional Scottish dinnerが始まる 全員が着席後に
Ian氏が先頭に バブパイプの奏者 調理人がハギスを持ってテーブルを回り清めた後
Ian氏がハギスの詩を朗読 ハギスにナイフを入れた後
クワイヒに注がれたウイスキーを 「サラーンジヴァー」と掛け声で乾杯
飲み干したクワイヒを頭の上でひっくり返すことで友情の証になる儀式をやり終え
スペシャルな料理を楽しみながら夜更けまで飲み明かしました
2日 6日目 キースの街からエディンバラへ 専用車で4時間半
BAR & KITCHEN THE DEVIL'S ADOCATEで中村さんが3時間 カクテルを実演販売
夕食後 新市街地のTHE BON VIVANT・BRAMBLEと2件のBARを巡りました
3日 7日目 専用車でエディンバラ城へ その後 会員制THE SCOTCH MALT
WHISKY SOCIETY そしてNational Gallery of Scotlandで美術鑑賞した後
エディンバラ空港から パリ経由で 7月4日夜 羽田空港着 7月5日 大阪に戻って来ました
今回も沢山のことを学ばせていただき経験させていただきました
誠にありがとうございました
ペルノ・リカール・グループは 1975年 2つのフランス企業ペルノとリカールが合併して誕生した
シングルモルトウイスキーの蒸溜所は世界一の The Grenlivet Distilleryを代表に
スペイ最古の蒸溜所STRATHISLA Distillery・竹鶴政孝氏が働いていたLONGMORN Distillery
・ABERLOUR Distillery・Glen Keith Distillery・Dalmunach Distillery・Inverleven Distillery
・Glenugie Distillery・Glenburgie Distillery・Glenallachie Distillery・Tormore Distillery
・Miltonduff Distillery 2014年10月から稼動した新しい蒸溜所Dalmunach Distillery
などを所有している
蒸溜所独自のブランドで販売しているウイスキーも有るが
シーバスリーガルやバランタインの原酒として使われている
世界的な酒類品評会 International Spirits Challenge 2015 (ISC)で
ディスティラー・オブ・ザ・イヤー受賞 また フロム・ザ・バレルがウイスキー部門カテゴリー
最高賞トロフィーを受賞したニッカウヰスキー
2015年8月4日 リーガロイヤルホテルにおいて 3代目チーフブレンダー佐久間正氏の
ウイスキーセミナーに参加しました
現在 残念ながら原酒の確保は難しく ヴィンテージ表示のウイスキーは無くなる
9月1日 新たなシングルモルト 余市 宮城峡 数量限定で個性をさらに個性的にした
余市ヘビリーピーテッド 宮城峡シェリーカスクが発売される
冒頭 佐久間氏はブレンダーの役割について3つ有ると語り出した
商品の味わい・品質を維持すること 将来を見据え新しい原酒をつくること
そして 新しい商品をつくること 現在ニッカは佐久間氏を含め5名のブレンダーで
最終的な味わいをつくりだしている 言うまでもなく竹鶴政孝氏の技と志が受け継がれている
竹鶴政孝氏が目指した理想のウイスキーづくりとは 異なるタイプのモルト原酒と
カフェグレーン原酒をブレンドすることで スコッチに負けない本物のウイスキー
製造過程で竹鶴政孝氏から佐久間氏が直接言われたひとつは
麦汁は飴色 酵母は肌色 蒸溜液は冷たくなければならないということ
1934年 余市蒸溜所 ストレート型ポットスティルで石炭直火蒸溜 世界でも数少ない
エステリー香を生む酵母を使用することで アイラのものと比べ 果実香がある
重厚で力強く 複雑で深みのある味わいのモルト原酒
1963年 銅製のカフェ式連続式蒸留機 1999年に兵庫県西宮市から宮城峡に移動
やわらかく味わい深いカフェグレーン
1963年当時 アサヒビール初代社長の山本為三郎氏の支援を受けて実現した
竹鶴政孝氏は ブレンデッドウイスキーの香りや味をつくるのはモルトウイスキーである
しかしその個性を生かし 飲みやすくしたのはグレーンウイスキーである
グレーンウイスキーを使うようにならなければ日本のウイスキーも一人前とはいえない
と言った
1987年には トウモロコシ以外の穀物を蒸溜するという 当時例のない新たな挑戦を
おこない 現在 カフェグレーンとカフェモルトを生産できている
1969年 宮城峡蒸溜所 バルジ型ポットスティルでスチーム間接加熱蒸溜
相性の良いシェリー樽をソレラシステムで熟成させる
華やかでフルーティ なめらかな味わいのモルト
さらに各蒸溜所の幅広い熟成年次のモルト原酒を組み合わせることで
今までにない個性ある味わいを実現したという
これからのニッカの主力商品は ザ・ニッカ12年
今までのしっかりとしたタイプの味わいに比べ バランスが良くやわらかさがある
通常 モルト40% グレーン60%の割合を逆にして生産
ブレンドウイスキーは水割りで飲んでも味が伸びる
ウイスキー 1 : 水 2 : 氷 3個の濃いめの水割りがお奨めだと話を結んだ
竹鶴ピュアモルトの発売を経て 新たなステージが始まった
2015年8月20日 Woodford Reserve(ウッドフォード・リザーブ蒸溜所)
Seminar 2015 Summerがリッツカールトンホテルで開催
アメリカ ケンタッキー州 バーボン郡からクリス・モリス氏が来阪した
2000年代ウオッカのブームが落ち着き 2010年以降北米産のプレミアムバーボンが
脚光を浴び 急成長している 特に女性ウイスキー飲用者は増加
Woodford Reserveは世界のBar250軒の選ぶスコッチ以外のウイスキー部門でNo.1
オールドファッションやミントジュレップなどのカクテルのベースとして使用されている
また 1999年以降ケンタッキー・ダービーのオフィシャルバーボンに認定されている
その魅力は製造過程にある
すべての材料はアメリカ国内で調達 ライ麦が多めでスパイシーさを実現
水は地か200mから汲み上げ 濾過無しで使用 鉄分を含まない
発酵はイトスギの木桶で通常より長い6日間かける
蒸溜はバーボンとしては希少なポットスティルを使い3回蒸溜し55度の原酒をつくる
樽はアメリカンホワイトオークの新樽を自社クーパレッジで製造
バレルヘッドの裏側も焼き 樽熟成の効果を最大化する
一般的に62度前後の原酒を樽詰めするが 55度の原酒を樽に入れ
現存する最古の石造りの貯蔵庫で貯蔵熟成を行う
クリス・モリス氏の表現では広がるスパイス バニラ キャラメル フルーツなど
200種を越えるフレーバーやテイストが楽しめるプレミアムバーボンです
2015年10月13日 ザ・グレンロセス蒸溜所のブランド・ヘリテージ・ディレクターの
ロニー・コックス氏によるテイスティングセミナーがリッツカールトンホテルで開催された
スッコチウイスキー業界のパイオニアであるザ・グレンロセスは95%が
ヴィンテージ・シングルモルトとして販売されている
1879年12月28日初のピュア・スピリッツが誕生
1918年には竹鶴政孝氏も訪れている
1990年代始め ザ・グレンロセスのオーナーであるロンドンで最も古いワイン&スピリッツ商の
ベリー・ブラザーズ&ラッドは 毎年全く同じ商品を作り続けるウイスキー業界に対して
型破りなアイディアと価値あるものは時代を超えて愛されるとの意志で
ヴィンテージ・シングルモルトを販売 特に1979年ヴィンテージ・シングルモルトは
素晴らしいできで業界他社に大きな影響を与えた
背の高い銅製のポットスティルでじっくりと時間をかけて蒸溜
樽はスペインのゴンザレス社のドライなオロロソ樽や アメリカンオークで
ファーストかセカンドの樽しか使用しない拘り
半分は自社で 半分をマッカラン蒸溜所で熟成させている
サントリーと合同で熟成について研究を重ねているそうである
控え目で丸みのあるボトルは 昔のサンプルボトルがベースになっている
テイスティングでは グラスに入っているウイスキーの少量を
手の甲に擦りつけ香りをみることを教えていただいた
青臭いにおいがあると熟成の時期が早いらしい 是非お試しください
2016年1月26日 第6代目モルトマスター ブライアン・キンズマン氏来日
世界が認めたシングルモルトスコッチ グレンフィディック
私は2015年7月 蒸溜所を訪問したが 今でも蒸溜棟の素晴らしい景色がよみがえる
独創的な三角のボトル形状に込められた思いは水・土・火の3要素の意味を持つ
1886年 ウイリアム・グラントがダフタウンの地に蒸溜所を開設
75万個の石を奥様・息子7人・娘2人の手を借りて集め371日で蒸留所を建設
1887年 クリスマスの朝に最初の一滴が誕生した
現在も一世紀以上にわたってグラント家に受け継がれている
ウイスキー市場は10年比140% 80万樽保有しているグレンフィディックは
上質のクオリティが認められ180ヶ国で販売している
蒸留機は初溜釜が4.6KL 再溜釜が9.1KLと手間も暇もかかる小さな直火型ポットスチル
樽は100%オーク樽 自前の職人が内側を焼き造り上げる
貯蔵・瓶詰まで全てを蒸留所内で行う
12年はシェリー樽15% バーボン樽85%
15年はソレラシステム(大桶で後熟)を採用
18年はシェリー樽20% バーボン樽80% 豊熟樽にモルトを合わせ3~6ヶ月後熟
21年はカリビアンラム樽で4ヶ月後熟してフィニッシュ
それぞれの持ち味を十分に生かしている
英国パラグラフ・パブリッシング社が主催する
第14回 アイコンズ・オブ・ウイスキー(IOW)が開催された
世界中のウイスキーに携わる生産者や組織にとっては最高に名誉な大会である
その中の レスト・オブ・ザ・ワールド(企業や個人が対象に選ばれる)部門で
ニッカウヰスキーが2冠を受賞!!
地域別のディスティラー・オブ・ザ・イヤーでは
ニッカウヰスキー株式会社 代表取締役社長 中川圭一氏が受賞
創業以来 竹鶴政孝氏の意志や情熱を受け継ぎ品質に妥協することなく
ウイスキーづくりを継承している事が編集委員会で高く評価された
ディスティラリー・マネージャー・オブ・ザ・イヤー
蒸溜所の管理者を表彰する賞で 余市蒸溜所工場長 西川浩一氏が受賞
京都大学 農学を卒業 1982年にニッカウヰスキー入社
西宮工場 余市蒸溜所 宮城峡蒸溜所 そしてスコットランドの
ベン・ネヴィス蒸溜所などで 生産や品質の管理に携わってきた実績
グローバル・ウィナーは3月17日発表予定
2016年2月16日 バランタイン 5代目マスターブレンダーの
サンディー・ヒスロップ氏のセミナーが新阪急ホテルで開催された
Ballantine's 1827年ジョージ・バランタインが生み出した
2代目ジョージ・ロバートソン 3代目ジャック・ガウディ
4代目ロバート・ヒックス(3回お会いしています) そして歴史は
継承され秘伝のブレンド技術は5代目に受け継がれている
サントリー角瓶が発売された時には17年を発売していた
ラベルにある紋章に隠されたウイスキーづくりにかける思い
大麦・清流・ポットスチル・樽が描かれている
また紋章の下にはラテン語で「Amicus Humani Generis」の標記
「全人類の友」という意味で 世界150ヶ国以上で販売されている
日本では 2015年14800ケースが販売されていて
1時間当たり20本売れている計算になる
キーメッセージは「本物の余韻は、永くつづく。」
サンディー氏がブレンドするときのコンセプトは
The Art of Blending キャンバスに絵を描くようなイメージ
グレーンウイスキーは ストラスクライド蒸溜所で小麦のみを
原材料にしたウイスキーが下地の役割を果たす
サンディー氏はバブルガムのような甘さをチェックする
シングルモルトは SCAPA・MILTONDUFF・GLENBURGIE・GLENTAUCHERSの
蒸溜所の原酒が絵の具のように塗り重ねられて
花のような軽快な香りと豊かな甘み 上品な余韻を作りあげる
サンディー氏は伝統を守りつつ新商品にも挑戦し続ける
バランタインリミテッド・クリスマスリザーブ・マスターズ
今回は17年蒸溜所シリーズ スキャパエディッション
2015年ISCでは17年と30年がトロフィー ダブル受賞
Whisky Bible 2016のブレンドスコッチ13-18年部門では
最高賞を受賞
後継者育成を視野に入れながらも彼の挑戦は続く
SCAPA (スキャパ)蒸溜所の原酒はシングルモルト ブランドは
Ballantine'sのキーモルトとしてのみ使用される
スッコトランドでも北 北緯59度 70を越える無人島の島々がある
オークニー諸島のメインアイランドに蒸溜所を構える
夏は一日中 日が出ていたり 逆に冬は日が昇らない日もある
嵐が何日か続くこともあり 非常に極端な気候の中で作られる
蒸溜所で働く人はたったの5名 しかし誇りを胸に伝統を守り続けている
仕込み水は蒸溜所から1km程離れたオークウェルの泉から引く
原料はデリケートな味わいを成すノンピーテッド麦芽を使用
(昨年秋から 一部試験的にピートで香りを付けた麦芽も生産)
蒸溜はユニークな樽型のローモンドスチル蒸溜器
独特な長い円筒型から繊細なキャラクターの原酒が誕生する
貯蔵は100%バーボン樽でゆっくり寝かされる
そして ブレンドウイスキーBallantine'sを味わううえで
重要な第一印象の役割を担う
パッと広がる果実 花のような香り 軽やかさはスキャパの特徴が出ている
2016年2月16日発売されたスキャパスキレン
スキレンはゲール語で「光り輝く青空」を意味する
小ロットでのスモールバッチにて管理
ファーストフィルバーボン樽はバニラのような滑らかな
甘さで 16年よりも軽くクリーミーに感じられます
2016年6月6日 ザ・グレンリベットの
インターナショナル・ブランド・アンバサダー イアン・ローガン氏が
二度目の来阪をされ アンバサダーとして昼食会に招待された
2013年発売された全てが謎に包まれたシングルモルト・ウイスキー
ザ・グレンリベット アルファの第二弾で
8月8日発売予定の ザ・グレンリベット サイファーを
テイスティングする事が今回の最大のイベントである
テーブルに座りセミナーが開始された
全てのアンバサダーは目隠しをされ スタッフがサイファーのグラスに
手を誘導する 色も見えない 香りと味わいで感じるしかない
少し加水をしていただいた後に 何も知らされていない
食べ物に手を誘導される メロンと生ハムだとすぐ分かったものの
口の中で愉しむウイスキーとのフードペアリングから
いつも以上に何かを感じ取ろうとしている自分があることが分かった
そして目隠しが外され フレーバーやアロマを確認するが
非常に難問であった またイアン氏から助言をいただいた
フレーバーやアロマを見つけるだけではなく
その強弱の大切さを痛感したセミナーでした
CIPHER サイファー つまり解読するという意味
今回も全てが謎に包まれたシングルモルト・ウイスキー
さらに黒色のボトル 是非 味わいを解き明かしてみませんか?
ザ・グレンリベットのサイトでチャレンジしてみてください
https://www.theglenlivet.com/cipher-experience/
右上のUKを押してJAPANに変換してお楽しみください
アイラ島はスコットランドの南西にあるウイスキーの聖地と呼ばれている島
個性豊かな風味と味わいは世界的にも人気のある
悪魔か 魔女か 官能的で妖艶な魔力 ボウモア デビルカスクⅢ
ボウモア蒸溜所はアイラ島の西中央部にあり島では最古(1779年創業)の蒸溜所
別名「アイラモルトの女王」 いまだにフロアモルティングをつづけている
極甘口のペドロ・ヒメネスシェリーと辛口オロロソシェリーの1st.フィル樽に
モルトを熟成させブレンドした限定品
熟したコクのあるフルーティーさ 力強く官能的なまでもの甘美さ
悪魔がいるはずもないが妖艶ともいえる味わいは ボウモアに宿る女神が
いたずらで魔女に化身し ウイスキーファンを惑わそうとしているのかもしれない
2016年8月16日発売
ラフロイグ史上初 多彩な香味の融合 ラフロイグ ロア
LOREとは伝承の意 1815年創業以来200年以上 何代にもわたり培ってきた技術と
経験を 現蒸溜所所長ジョン・キャンベル氏が次世代へ伝承するため具体化したもの
まさにパッションが凝縮されている
アイラモルトの王ならではの幽玄 ディープなスモーキーさを包み込む
芳醇なしなやかさ ロアにヴァッティングされるモルトの原酒を育んだ
熟成樽は多彩 ヨーロピアンオークの新樽で熟成後に1st.フィルバーボン樽に
移し替えてさらに熟成したダブルマチュアード原酒や
1st.フィルオロロソシェリー樽熟成原酒 1st.フィルとリファイルしたクォーターカスク
熟成原酒などをヴァッティング後 リファイルしたバーボン樽で後熟
ラフロイグ史上初という理解ができる
2016年9月13日発売
アイラモルトの愛飲家には堪らない限定ものです お見逃しなく
ニッカウヰスキーといえば 「ひげのおじさん」という愛称で親しまれている
「キング・オブ・ブレンダーズ」がラベルに描かれている「ブラックニッカ」は今年誕生60周年
日本の洋酒界を代表するブランドにしたいと願う竹鶴政孝の思いが詰まった商品である
私は9月18日4回目の訪問 宮城峡蒸溜所は広瀬川と新川の合流点付近
グラスにウイスキーを入れ 川の水を汲んで作った水割りを飲んだ政孝は
「実に素晴らしい水だ」とこの場所に決定した
ウイスキーの蒸溜所の建設には 広大な土地の確保 貯蔵庫 醸造 蒸溜設備などの
建設に莫大な費用と時間がかかる 広さは東京ドームの4個分
着工から2年 昭和44年5月10日竣工
宮城峡蒸溜所は仙台工場と呼ばれていて 2つの特徴がある
1つはカフェスチルと呼ばれる旧式の連続式蒸溜機があり今も使われている
本格的なグレーンウイスキーをつくるため スコットランドからわざわざ解体して
取り寄せた世界的にも稀少なも
もう1つは樽の製造 修理を行うニッカウヰスキーの製樽部門
現在は北海道 仙台 栃木の各工場内に作業場があるが その中の主力が
ここ仙台工場にある製樽工場である
政孝のウイスキーづくりに目指したのは 複数の蒸溜所で生まれた個性の異なる
原酒をブレンドし より芳醇なウイスキーをつくることだった
この地は理想への出発点であり 情熱は働く全ての人に受け継がれている
2016年10月12日 シーバスブラザーズ社 ダレン・ホージー氏が初来阪
彼はインターナショナル・ブランド・アンバサダーで 日本再発売となった
シングルモルト スコッチウイスキー ABERLOUR アベラワーの
テイスティングセミナーを行った
1879年 ジェームス・フレミングが創業
アベラワー村は スペイサイドの中心にあり ベンリネス山の湧き水を
水源とするラワー川のほとりにアベラワー蒸溜所があります
私は3回訪れました 山々に囲まれた静かな場所であり
清らかで澄んだ小川の脇には沢山の苔があるのが印象的でした
何千年も前からこの谷はドロイド民族(ケルト人)が住んでいた
ドロイド民族は水の精が話をしているのが聞こえると伝えられてきた
アベラワーとはゲール語で「せせらぐ小川の河口」という意味
ジェームス・フレミングが蒸溜所内に「聖ドリスタンの井戸」をつくり
今も貴重な水源となっている
玉葱型の4台のポットスティル(蒸溜器)はフルーティーでミディアムな
スピリッツを生み出す
希少なシェリー樽とバーボン樽の2種類を使って熟成させる
ダブルカスクマチュレーションが商品の特徴で
熟成のピークを迎えるまでゆっくり寝かせる
ライトで洗練された味わいを持つザ・グレンリベットとは個性が異なる
ボトル・シェイブは 創業当時 村人たちが蒸溜所に薬瓶などを持参し
ウイスキーを樽から直接入れていたという逸話を元にデザインされている
特にお薦めしたい商品がアベラワー アブーナ
ゲール語で「起源」 ウイスキー造りの先人たちの功績を称え
19世紀の創業当時と同じ製法で生み出されています
厳選されたスパニッシュ・オークのオロロソシェリー樽による熟成
カスク・ストレングス ノン・チル・フィルターによる極めて
ナチュラルなスタイルのウイスキー アルコール度数は約60度
ダレン・ホージー氏は飲み方について 「スコットランド人はストレートで
飲むというのは神話 飲み方は自由です 飲み方に囚われず
どんどん好きなように飲んでください」と語った
ザ・グレンリベット12年とアベラワー12年の飲み比べセットをご用意しました
なぜ? この2種類にしたのか・・・
両方とも スコットランド スペイサイド地域を代表するシングルモルト スコッチウイスキー
ザ・グレンリベットは 密造していた時代 既に創業者ジョージ・スミスの造るウイスキーの
品質の高さは英国中で評判になっていました
1824年政府公認第一号の蒸留所となり その後多くの蒸留所がグレンリベットの名声に
あやかろうと グレンリベットを名乗ったりそのスタイルを模倣したりするなどしました
そこで1884年裁判においてグレンリベットの高い品質が公認され ジョージ・スミスの
グレンリベットだけが定冠詞「THE」をつけてTHE GLENLIVETと名乗ることが認められました
すべてのシングルモルトの父となったのです ゲール語で「静かな谷」を意味するします
ライトで洗練された味わいを持つスコッチウイスキーの代表となっています
アベラワーは1879年 ジェームス・フレミングが創業
スペイサイドの中心にあり ゲール語で「せせらぐ小川の河口」という意味をもつ
以前の商品のラベルには グレンリベットの文字が刻まれていました
今は表示されていませんが 蒸溜所の正式名はアベラワー グレンリベットです
2015年7月にスコットランド アベラワー蒸溜所で撮った1枚の写真にも
アベラワー グレンリベット蒸溜所と刻まれています
希少なシェリー樽とバーボン樽の2種類を使って貯蔵 ダブルカスクマチュレーションが
商品の特徴で熟成のピークを迎えるまでゆっくり寝かせ コクと甘さを感じる味わい
1枚の写真から思い立った飲み比べですが 私は良い選択だと思います
ストレート ロック 水割 ソーダ割 飲み方はお客様のお好きなようにさせていただきます
是非お試しください 2017年2月末日まで
2016年8月に発売 すべてが謎に包まれたシングルモルト・ウイスキー
「ザ・グレンリベット サイファー」
日本時間 2017年1月12日(木)22時 サイファーのテイスティングノートが世界で
同時に公開されました
色:淡いゴールド
香り:ボイルしたフルーツ バニラ はちみつ ブドウの入ったラズベリージャムと
スパイシーなリコリス
味:ボイルした洋梨 はちみつ シナモン ハニカムキャンディ キャラメルトフィ
ほのかなダークチョコレートジンジャーの味
※ハニカムキャンディ・・・蜂の巣を材料にしてはちみつと砂糖でキャンディにした
ヨーロッパのお菓子
※ダークチョコレートジンジャー・・・辛口のジンジャーをチョコレートでコーティングしたもの
フィニッシュ:暖かいスパイスを感じる長い余韻
樽熟成:バーボン樽とシェリー樽のファーストフィルを組み合わせて熟成
ザ・グレンリベットでは初めてとなります
上記を参考に挑戦はまだまだ続きます
朗報 2017年1月20日
ザ・グレンリベットのマスターディスティラーであるアラン・ウィンチェスター氏が
世界的ウイスキー誌である“Whisky Magazine”より
「マスターディスティラーオブザイヤー2017」を受賞しました グランジバー!(乾杯!)
マスターブレンダー コリン・スコットさんと第65代横綱貴乃花のCMで有名な
シーバスリーガル ミズナラはスコットランドから日本への贈り物と
日本の文化や伝統に触れ 感銘を受けたコリン・スコットさんが作った自信作
2017年2月7日 シーバス・ブラザーズ社 インターナショナル ブランドアンバサダー
ダレン・ホージー氏が2度目の来阪
ボトルの前にはラッケンブース(愛と寛大さ)というシンボルマークを
背面には シーバスリーガルの生みの親 シーバス兄弟のサインを刻んでいる
1801年 スコットランド アバディーンに設立開業されたシーバス・ブラザーズ社の
前身となる高級食料品店
1836年 食料品店で兄ジェームス・シーバスが働き始め 弟ジョン・シーバスを招き入れる
1840年 シーバス兄弟が モルトウイスキーとグレーンウイスキーを一つの樽で貯蔵する
新しい試みで 優れたブレンディング技術を確立する
ブレンドウイスキーの始まりといえる
1909年 初代マスターブレンダー チャールズ・ハワードにより シーバスリーガルが発売される
シーバスリーガル ブランドの誕生となる
1920年 最大のマーケットであったアメリカで禁酒法が施行され姿を消してします
逆行の中 ウイスキーは作り続けた
1938年 シーバスリーガル 待望の復活 伝統を受け継ぎながら シーバスリーガル12年を発売
グローバルブランドとして躍進し現在に至る
1997年 マスターブレンダー コリン・スッコト氏が新たに生み出したシーバスリーガル18年
2007年 誕生から約1世紀 世界初のラグジュアリーウイスキー シーバスリーガル25年
2013年 ミズナラ12年 2015年 アイコン 2016年アルティスを発売
パイオニアとして 伝統を守ると同時に挑戦し続けている
2017年2月28日 エドリントン社 マッカラン(MACALLAN)
マスターディスティラーのニック・サヴェージ氏が初来日した
ニック・サヴェージ(Nick Savage)氏はイギリス シェフィールド生まれ
2007年 ディアジオ社入社 研究主幹(樽・熟成庫)
2014年 ウィリアム・グラント&サンズ社入社 蒸溜部門技術主任
2016年 エドリントン社入社 マッカラン マスターディスティラー
品の品質管理責任者 マッカランの最高責任者になる
樽責任者 スチュワート・マックファーソン氏と
製造責任者 ボブ・ダルガーノ氏 両名が支えている
マッカランはスコットランド北部スペイ川流域に有り スペイサイドと
呼ばれるこの地区には 並々ならぬ情熱を注ぎ続ける蒸溜所がある
マッカランはアベラワーの下流で丘の上に壮大な敷地を所有している
1700年に建造された伝統の象徴であるイースターエルキーハウスは
今も変わることなく存在している ラベルにも描かれている
2017年3月7日 日本で発売される次世代スタンダード マッカラン
シェリー樽100% 12年熟成 ダブルカスク12年である
マッカランには6つの柱(6Pillars)がある
・スピリチュアルホーム
イースターエルキーハウス 当時ジョージ・グラント大佐によって
建てられる 2005年 ゲスト用宿泊設備が設置されている
ユニークな小型蒸溜釜
スペイサイド最小 再溜による蒸溜液は16%しか使わないという
選ばれし原酒ができる 現在 初溜窯・再溜釜 合わせて32基
古い釜を新しい釜に変える工事が行われている
・ファイネストカット
中間に抽出される厳選された部分だけを使用 平均2~2.5%のみ
フルボディーな風味とリッチな味わいを醸し出す
・樽へのこだわり
樽が出来る行程には 伐採→乾燥→樽加工→樽材乾燥→樽組み
→シーズニング→輸送→樽詰 の順で行われる
ウイスキーの味わいは80%樽に由来する
・自然色
ウイスキーの色は100%樽に由来する
アメリカン オーク
アメリカ東部 約70年で収穫が可能 木目が詰まっており
樽作りに理想的 シェリー・バーボン両方の樽に使用
シェリーはスペイン南部でドライ・オロロソ・シェリーに
2年間シーズニングさせてようやく使用可能になる
バニラ・はちみつ・ココナッツ・甘さと柑橘系の香り
ジンジャーなどのスパイシーな風味と味わいがある
ヨーロピアン オーク
収穫できるまでには100年かかる 北スペインで伐採され
24ヶ月かけて天日乾燥したあとスペイン南部に持ち込み加工
アメリカン オークと同様 2年間シーズニングさせてよう
やく使用可能になる アメリカン オークに比べタンニンが
5倍も多く 色と風味に大きな影響を及ぼす
ダークチョコレート・糖蜜の甘さ・ドライフルーツ・
オレンジマーマレード・ダークベリーのフルーティーさを醸し出す
樽は木の時点から管理されている 乾燥させた樽などは
スキャンの機械によって何処のオーク材かを判断する
その中でもヨーロッパ西地区のオーク材は最良とされている
樽はクーパー社で樽組みされるが 樽を焼く温度・時間
樽材が持っている湿度をリクエストする 約28万樽保有
サンプリングとして25%使用され 6ヶ月・8年・10年・12年の
タイミングで全ての樽がチェックされている
貯蔵庫には「お静かに ウイスキーが眠っています」と
書かれた看板がある
・卓越した職人魂
北スペインで生まれたヨーロピアン オーク樽と
アメリカ東部で生まれたアメリカン オーク樽を使った
2種類のシェリー樽原酒を融合させて醸し出された
円熟と呼ぶのに相応しい豊かな味わいを持つ
また自然色に拘り一切着色をしていないのが特徴の
MACALLAN DOUBLE CASKが出来上がりました
料理との相性について
マスターディスティラー ニック・サヴェージ氏に直接
訪ねました 個人のご意見です
The Macallan Fine Oak 12yo ザ・マッカラン ファインオーク12年
ライト感がありながらバニラなどの複雑な味わいがある
暑い日におすすめ
生野菜の料理や魚の素材を活かした料理には
相性が良い バーベキューをしながら飲みたい一杯です
The Macallan Double Cask 12yo ザ・マッカラン ダブルカスク12年
バランスの良い味わい
ファインオーク12年とシェリーオーク12年の真ん中
ホワイトミートや鶏の料理と合わしたい
The Macallan Sherry Oak 12yo ザ・マッカラン12年
力強い熟成感のあるリッチな味わいがある
暖炉の前でゆっくり愉しみたいウイスキーです
ステーキや濃厚なシチュー 玉葱を煮込んだ料理などに合わせたい
最後に ウイスキーは水を加えることによって味わいが開く
様々な機会にストレート・ロック・水割・ハイボールなど
いろいろと試してほしい と締めくくられました
平成29年5月9日(火) ダレン・ホージー氏(シーバスブラザーズ社 インターナショナル
ブランドアンバサダー)による ザ・グレンリベットのセミナーが開催された
そもそもシングルカスクシリーズはどんなコンセプトがあるのか?
大きくは3点 まずはRare希少であること
次にPureカスクストレングス ノンチルフィルター つまり手を加えていない状態で瓶詰
Uniqueその国独自の商品化がされていることだという
昨年限定で販売されたアルダンフ 今年6月5日発売されるチャペラー
どちらの名前もスマグラー(密造者たち)の歴史に遡る
19世紀には200を越えるスマグラー達がリベット谷周辺に存在していた
スマグラーズ・ルートというリベット谷からダンディーという町までの
重要な密造酒を運んだルートがある
チャペラーはスマグラーズ・ルートの途中にあるCroft(農作地)の名前
長い道のりを旅する中継点として重要な農作地であった
アルダンフはルートの中で軍用道路に沿って存在した
アルト・ダンの丘のすぐ近くにあった小作地
チャペラー
生産数240本(日本限定) ホッグスヘッド カスク番号653
14年熟成 60.5度 2016年12月ボトリング
アルダンフ
生産数738本(日本限定) シェリー樽 カスク番号9945
15年熟成 60.02度 2016年1月ボトリング
どちらも非常に高価なウイスキーですが是非お楽しみください
2017年5月24日 バランタイン 5代目マスターブレンダーの
サンディー・ヒスロップ氏が来阪 私は4度目の再会
セミナーはANAクラウンプラザホテル大阪で行われた
サンディーは34年業務に携わってこられ 2006年には秘伝のブレンド技術を習得
2016年 最も輝いたブレンダーとしてISCにてMaster Blender of the yearを受賞されました
バランタイン17年 トリビュート 日本限定発売 2万4000本
バランタイン17年の発売は1937年に遡る 超熟タイプ17年としては
先駆け レシピは毎年11月に微妙に調整されるが本質守られている
シェリー樽などは自らスペインに行って買い付けを行うなど品質管理を最重要視している
ブレンドのキーモルトには SCAPA(第一印象を奏でる) MILTONDUFF(骨格となる)
GLENBURGIE(中核に出てくる味わい) GLENTAUCHERS(フィニッシュを決める)
4箇所の蒸溜所原酒が使われる 樽に詰められていない透明なウイスキー
ニューポットの状態でブレンドされ365カ所の貯蔵庫に振り分けられて時を待つ
今回リリースされるトリビュートは通常熟成されるアメリカンオーク樽に加え
ヨーロピアンオーク樽とファーストフィルのアメリカンオーク樽を使用
MILTONDUFF原酒は少なめ GLENBURGIE原酒を多めにブレンドし
冷却濾過を行わないノンチルフィルター製法を用いアルコール度数を48%に保つことで
フルーティーなフレーバーと甘さリッチで贅沢な味わいが特徴になっている
ラベルには1938年 スコットランドの紋章院から使用が許可された由緒があり
永年にわたり厳格に管理された紋章が赤い紋章としてラベルの中央にレイアウトされている
永くつづく余韻もご堪能くださいませ
日本でウイスキー作りをしているところは何カ所ありますか?との質問がありました
大手メーカーに加えクラフト蒸溜所もオープン 現在17カ所あります
北海道
ニッカウヰスキー 余市蒸溜所 (要予約 見学可能) TEL0135-23-3131
堅展実業 厚岸 あっけし 蒸溜所
本州
ニッカウヰスキー 宮城峡蒸溜所 (要予約 見学可能) TEL022-395-2865
笹の川酒造 安積 あさか 蒸溜所 (要予約 見学可能) TEL024-945-0261
木内酒造 額田 ぬかだ 蒸溜所 (要予約 見学可能) TEL029-295-5151
ベンチャーウイスキー 秩父蒸溜所 (要予約 見学可能) TEL0494-62-4601
サントリー 白州蒸溜所 (要予約 見学可能) TEL0551-35-2211
キリンビール 富士御殿場蒸溜所 (要予約 見学可能) TEL0550-89-4909
ガイアフロー 静岡蒸溜所 (要予約 見学可能) TEL054-292-2555
本坊酒造 マルス信州蒸溜所 (要予約 見学可能) TEL0265-85-4633
若鶴酒造 三郎丸 (要予約 見学可能) TEL0763-32-3032
サントリー 知多蒸溜所
長浜浪漫ビール 長浜蒸溜所 (要予約 見学可能) TEL0749-63-4300
サントリー 山崎蒸溜所 (要予約 見学可能) TEL075-962-1423
江井ヶ嶋酒造 ホワイトオーク蒸溜所
宮下酒造 岡山蒸溜所 (要予約 見学可能) TEL086-272-5594
九州
本坊酒造 マルス津貫蒸溜所 (要予約 見学可能) TEL0993-55-2001
ウイスキー検定監修の土屋守さんの調べを参考にしました 2017.3現在
2017年8月27日(日) 全国6カ所の会場で
第5回 ウイスキー検定が行われます 締切8月2日
詳しくは http://whiskykentei.com/
2017年7月7日 ホテル阪急インターナショナルにてセミナーが行われた
セールスエグゼクティヴのキャメロン・マクギーチィ氏が来日
今年創業175周年
キャンベルタウンという町はスコットランド西部 非常に寒い町
大昔には37の合法的な蒸溜所があり ウイスキーの首都になっていた
大麦 ピートが手に入りやすくウイスキー造りに適した場所で
竹鶴政孝氏も滞在中 一番時間をかけて多くのことを学んでいる
だが 大量生産による商品の低下 アメリカ禁酒法時代のダメージ
鉄道が延びてこなかったことなどの影響で1930年代には
蒸溜所が次々に閉鎖 現在はスプリングバンクとグレンガイルの
2カ所の蒸溜所が稼働している
ケイデンヘッド社は 1842年 スコットランド アバディーンに
スコットランド最古のインディペンデント ボトラーとして創業
ボトラーとは独立瓶詰め業者 100年以上続いた経営も
1972年 スプリングバンク蒸溜所を所有するJ&Aミッチェル社に
引き継がれる ウイスキーの新しい原酒は 付き合いの長いブローカーから
調達する ボトラー用に売りだされるのは主に4~7年のウイスキー
品質の拘りにはいくつかの定めごとがある
ノンチルフィルター 冷却濾過を行わない
ナチュラルカラー 着色はフレーバーに影響するので行わない
By Test the Best 質に重きをおいている
パッケージや瓶には必要以上の費用はかけない
広告を省くことでのコスト削減
樽の管理 マネージメント テイスティングは常に繰り返し行われる
175年の歴史が積み上げた蒸溜所とのコネクションと
磨かれた目利きによる品質の高さはこれからも引き継がれていく
2017年9月5日 グランフロント大阪
アラン蒸溜所 リージョナル セールスマネージャー アンディ・ベル氏が来日
アラン蒸溜所はグラスゴーの目と鼻の先にあり人口は約5000人 観光地として有名な島
密造酒を作るには都合の良い場所で50を越える蒸溜所があったが
1837年合法的に作る蒸溜所が現れず全てが閉鎖
しかし そんな島に160年ぶりに1つの蒸溜所が再建
1990年 シーバスでマネジングディレクターのハロルド・カリー氏が永年の蒸溜所建設の
夢を叶えた ビジターセンターも整備されている
1995年6月 ゴードン・ミッチェル蒸溜所長によってニューメイクを蒸溜した
2007年 ボウモア蒸溜所長を30年勤めた ジェームズ・マクタガート氏が一貫した
ウイスキーの質を拘り 管理するようになった 小振りな蒸溜器からは1分に6L
ゆっくりと少量のウイスキーができあがる
2002年には ニッカの2代目マスターブレンダー 竹鶴威氏が父の足跡を求めて
アラン蒸溜所を訪問している
味わいはアップルのフレーバーが特徴 ブレンドウイスキーとしてではなく
全てがシングルモルトウイスキーとして発売されている
2017年10月26日 ザ・リッツカールトン大阪
ハイランド・パーク シニア・ブランド・アンバサダー マーティン・マークヴァーゼン氏が初来日
マーティン氏は1967年生まれ デンマーク コペンハーゲン出身
元デンマーク代表チームのボクサー 王者のタイトルを2回得ている すごい胸板である
左胸にはハイランドー・パークの手のひら大のロゴを刺青していて
情熱と幅広い知識は世界の愛飲家をはじめプロ達をも魅了する
スコットランドの最北端 オークニーは70の島々からなる諸島で17の島に22000人が住んでいる
昔はオークニー諸島はデンマーク・スエーデン・ノルウェーに支配されていた
ヴァイキングの時代から重要な海路の拠点 「海は私たちの友達 北は私たちの古里」と刻まれている
マッカランとは姉妹蒸留所 スペイサイドの気温は-15℃~27℃に対し オークニー諸島は
大西洋からメキシコ湾海流の温かい海水が入り込み 4℃~12℃と安定してるが強風の毎日である
ハイランド・パーク蒸留所はオークニー諸島 首都メインランド島カークウォールという街にある
1798年 マグナス・ユンソン氏(Magnus Eunson)によって創業される
彼は生まれつきの ユーモアとずる賢い性質で機転の良さに恵まれていた
密造者でありながら 昼間は教会の典礼係や精肉業を営む 夜は酒の密売人
酒を教会に隠してたともいわれている 1813年捕らえられる その後ハイランド・パークを
購入したもの達の中には 捕まえた役人やその同僚の収税吏などがいたという
狐と狸の化かし合いといったところでしょうか
ハイランド・パークは46000樽を所有 スコットランドで120余り稼働している蒸留所の中では
数少ない全ての工程を同じ場所で行っている
先ずは大麦をクランティットの泉から湧くミネラル豊富な水に2日半浸漬させる
フロア・モルティングは大量の大麦を手で返していく作業で6時間毎に行い
一週間続く 肉体的に非常にタフな作業になる
オークニー島 ホビスタームーアの土地から3m掘り起こした泥土は乾燥してピートになる
ピートの地層は1年で約1mm積もる つまり3000~4000年前の地層を使っている
約90年先までの豊富なピートを掘り出せる土壌がある
オークニー諸島は木がないので 甘さを感じるような繊細なアロマ豊かなピートが特徴
自然発酵したアルコール度数約8.5%麦汁を初留釜で蒸留28% 再留釜で2回目の蒸留を行い
約69%のニュースピリッツを生み出す
香り味わいの70%は樽で決まる 2016年樽にかけた費用は3500万£だったという
切り出した樽材は約80%の水分がある 天日干しや木工所でエアードライなどを行い12%にする
その間4~6年 オロロソのシェリーを2年寝かすので 大半は8年ぐらいかかる
気温差が少なく樽の収縮があまりない静かな状況で熟成される
期間限定の新商品 第1弾 ハイランド・パーク・ヴァルキリー(VALKYRIE)
パッケージはノルウェーにある世界遺産「ウルネスの木造教会」の壁画装飾をモチーフにしている
北欧神話における善(ライオン)と悪(ドラゴン)の格闘を図式化したものである
第2弾 ヴァルキリー 第3弾 ヴァルクナットと発売は予定されているが数年先の話
マーティン氏はウイスキーの飲み方は自由であるが ジュースとは割らないように
また味わうポイントとして1年1秒として 口の中にためて味わうことを先輩から教わって
実践しているという 12年ものだと12秒間 是非試してみてください
2018年2月4日 台湾は大寒波 天候雨 最高気温9度 台湾からカバラン蒸留所は
ヒーターの無いバスで移動 結露で車窓も楽しむこと無く揺られること1時間半
田舎町に突如現れたヨーロピアンな迎賓館 そこがカバラン蒸留所
カバランという名は 蒸留所が位置している雪山山脈の麓にある
宜蘭県(ギランケン)に住んでいた先住民に由来する
台湾で最大手の食品・飲料メーカー 金庫グループが2005年12月31日に設立
2006年 スコットランドから200万本/年 出庫可能な蒸留器を2組導入
2008年 ドイツから設備を改ざん
2011年 世界のウイスキーの品評会で賞を取り始める
2012年 Whisky Magazineの世界ベスト100の蒸留所に選ばれる
2016年 8組の蒸留器を購入 第2の蒸留所も稼働 生産量1000万本を達成 現在に至る
2015年 2016年 2年連続 ワールドウイスキーアワードでワールドベストを獲得
これまで240個以上のメダルを受賞
世界的に人気が高まっている台湾プレミアムウイスキー
先ずは迎賓館に通された 一般では入れない会議室でビデオを見た後
社長も泊まるというゲストルームを案内していただいた
ゲストルームからは広大な蒸留所と同敷地内にある水の工場が一望できた
続いて樽の内面を焼く作業工程を見学 思ったよりしっかり焼いていた
蒸留所内は非常に美しい 蒸留が行われていたが作業員の姿は確認できなかった
樽貯蔵庫は5階建 室内の最高温度は42度になるという
驚いたのは樽が縦置きにして熟成されている(パラダイズ方式)
地震が多い地域ならではの対策だそうだ
最上階だけは一般的な横置きで熟成させる(ダンネーズ方式)
昼食の後 テイスティングルームへ
銘柄はクラシック・コンサートマスター・コンダクト・ポーディアム・ソリストの
順に オーケストラにまつわるネーミングが採用されている
ソリストバーボンカスクストレングス
ソリストヴィーニョカスクストレングス 2015年WWAベストシングルモルト受賞
ソリストアモンティリャードカスクストレングス 希少価値の非常に高い樽で熟成
2016年WWAベストシングルモルト受賞
ソリストオロロソシェリーカスクストレングス
以上4本の原酒を試飲 ビンテージは無いが素晴らしいバランスと熟成感が味わえた
その後 3種のタイプのウイスキーをオリジナルブレンドし
瓶詰めしてプレゼントしてくれた
正直 台湾のウイスキーという私の未熟な先入観は見事に覆された
2月6日 台湾東部大震災が起きた 震源地はカバランから数十キロ
案内をしていただいたスタッフの方々に確認したところ 蒸留所もスタッフも
無事だったということです
2018年2月22日 新阪急ホテル 台湾 金庫社 KAVALAN WHISKY
マスターブレンダーのイアン氏が来日
2005年入社 すぐにスコットランドに行き 世界的なウイスキー専門家
ジム・スワン氏の元で2年間ウイスキー作りを学ぶ
金庫社のリー会長(80歳)は40歳の時にウイスキー作りの夢を抱くが
国有企業しか認められず民間の企業は酒を作れなかった
台湾は2002年WTOに加盟 民間でウイスキーを作れるようになり
すぐに着手 2005年4月建設が始まり わずか9ヶ月後の12月蒸留所が完成
2006年3月ニューポットができあがるという異例なスピードであった
製法は台湾の亜熱帯な気候により モルトをパウダー状に細かく粉砕
糖化の際の水の温度を変える ゆっくり時間をかけて醗酵するなど
その中でもバクテリアの発生などもあり かなり試行錯誤されたそうだ
水は雪山の天然水 モルトはスコットランドのベアード・モルティングス社
のものを輸入 95%はノンピート 5%ピートをつけたモルト
酵母は南アフリカ産・フランス産 蒸留は2回行う
蒸留器はスコットランドから輸入 最初は4基 現在は20基
毎日休むことなく原酒が造り出されている
その量 年間900万L 700MLの瓶で約1280万本
蒸留した原酒の内使用されるミドルカットは10% 90%はリサイクルさせる
貯蔵庫は5階建て 1階部分は27℃ 200Lほどのスモールバッチを縦置きで熟成
5階は42℃ 500Lのオロロソシェリーカスクを横置きで熟成
最低4年以上熟成する スコットランドの大よそ3倍ぐらい短縮
エンジェルシェア(天使の分け前 自然蒸発する量)はスコットランドが
2~3%に対して カバランは10~12% 今後8%になるように改善するという
樽はSTR製法(カバラン独自の方法)で 削る 焼く 焼き直すの
3段階で作られる 現時点で2021年まで仕込む樽をキープしている
貯蔵庫1つがオーケストラに見立てて商品の名前がつけられている
今後益々注目されるウイスキーです
2018年1月30日 あべのハルカス マリオット都ホテル
ダレン・ホージー氏 (シーバスブラザーズ社 インターナショナル
ブランドアンバサダー)による ザ・グレンリベット新商品の
セミナーが開催された ダレン氏とお目にかかるのは4回目
シングルカスクシリーズは2005年から発売 厳選して熟成させた樽は
世界のトップ25の国 アジア圏は日本・台湾・香港・シンガポールの
4カ国にだけ限定商品として発売されている
ザ・グレンリベットの中で その樽以外 二度と生産されない
唯一無二のウイスキーのシリーズ
Rare 希少な数 Pure カスクストレングス ノンチルフィルター
Unique その国独自 という特徴がある
シングルカスクはモルトウイスキー上級者を想定した商品になっている
過去には Nevie ネビー Aldampf リッチ&スパイシーなアルダンフ
Chapelhaugh スウィート&ライトなチャペラーと出されており
今回で第4弾 今までは地名などが商品名になっていたが
シンプルにヴィンテージと樽番号のみが商品名になっている
熟成にはセカンドフィル・シェリー樽を使用し14年寝かす
樽番号は48624 日本限定で378本限定 度数は61.6度
2017年12月にボトリングされている
香り・・・クリーミーバニラ ハチミツ 新鮮なリンゴ オレンジママレード
ヘーゼルナッツ シナモンのスパイス
味わい・・・シナモンの風味の熟した洋梨 ザクロ レーズン
マンダリンオレンジ スパイシーリコリス
以上がアランモルトマスイターのテイスティングノートです
2018年4月19日 ザ・グレンリベットの
インターナショナル・ブランド・アンバサダー イアン・ローガン氏が
3度目の来阪
マスター・ディスティラー アラン・ウィンチェスターの挑戦を
我々アンバサダーに一早く伝えに来てくれた
2013年発売されたALPHA(アルファ) 2016年発売のCIPHER(サイファー)に
続く第3弾 テイスティングノート(色 香り 味わい フィニッシュ)や
ウイスキーの詳細が一切明かされない全てが謎に包まれたシリーズ
THE GLENLIVET CODE(コード)
まさに“Labylinth of flavoure”フレーバーの迷宮
アルコール度数は48度 日本では2,380本の限定発売
2013年発売 ALPHA(アルファ)の特徴は
ファーストフィルのバーボン樽とスコッチウイスキー樽を
リフィルして熟成
2016年発売 CIPHER(サイファー)の特徴は
ファーストフィルのバーボン樽と
ファーストフィルのシェリー樽で熟成 と後日発売された
先ずはアロマ(香り)を導く そしてテイスト(味わい)を導く
それぞれ4つのヒントと強さを選び出していく
マットブラックなボトルにも暗号が隠されたグラフィックデザインが
施されているのでよく眺めながらチャレンジしてください
2018年7月6日 The Garden Oriental Osaka
BRUICHLADDICH アイラ島 ブルックラディ蒸留所
Chloe Wood クロエ・ウッドさん(ブランドアンバサダー) 来日
アイラ島は2018年現在 8ヵ所の蒸留所がある
2020年には11ヵ所になる予定 島民は3千人 羊は3万頭
BRUICHLADDICH ブルックラディと呼ぶが現地の人でも難しい
ブルックラディ蒸留所は ブルックラディ70%
ポートシャーロット20% オクトモア10%のブランドを抱えている
その蒸留所には80人を超えるスタッフが働いている
Chloe Wood クロエ・ウッドさ23歳もその一人
アイラ生まれのアイラ育ち 18歳で入社 2017年11月から
アジア地域を担当 シンガポールに赴任している
ブルックラディは1881年創業 経営者が多々変わる中
2012年 レミー・コアントロー社が5800万ポンドで買収
「常に品位と原産地にこだわり この素晴らしいアイラ島を
雄弁に語るスピリットを造り続けていく」という
イノベーションと革新の力を持つ生産に取り組む姿勢が
伝わったのだろう そして今でも これからも変わらない
大麦は100%スコットランド産を使用
(通常 ノルウェー スエーデン フランス ロシア産も使用)
14年前からアイラ島で1軒の農家が栽培契約を結ぶ
ブルックラディ用の大麦を生産 今では19軒によって
全体の33%の大麦が作られている
大麦はベアーズ社でモルティングされ戻され蒸留する
ブルックラディのモルトはノンピート 大麦を熱風で乾かす
スモーキーでピートの香りをppm という単位で表す
フェノール値を表すもので60ppm以上はヘビーなピートの
ウイスキーになるが 2.3日かけて低温燻製する事によって
ヘビーなピートを含むウイスキーのモルトが作り出される
蒸留器は1881年ヴィクトリア朝時代のものを使用
6.55mのポットスティルは背が高い蒸留器である
樽熟成は通常64度前後で行うが 他よりも高い68.5度
年間0.7度ずつ減っていく 樽はアメリカンオークが多い
商品のアルコール度数は50度 これもこだわり
ノンチルフィルター 無着色 オルトモア湧き水で加水
生産性は低いが全て手作りで商品化されている
探究心旺盛で 理想を追い求める大人たちが
愛して止まないシングルモルトの一つだ
2018年8月9日 新阪急ホテル
HBA(日本ホテルバーメンズ協会) スコッチウイスキー ブランド説明会
THE BenRiach GLEN DRONACH GLEN GLASSAUGHの3つのブランドが
平成30年6月19日 世界的なBROWN-FORMANの傘下に入り
日本ではアサヒビールがエージェントとなりこの度説明会が行われた
3つのブランドを統括するマスターブレンダーは女性
RACHEL BARRIE レイチェル・バリーさん
グレンモーレンジ蒸留所 アードベック蒸留所 ボウモア蒸留所
オーヘントッシャン蒸留所など 8つの蒸留所でマスターブレンダーとして
20年以上の経験の持ち主
2016年にはThe Spirits Business誌で Top 10 Female Master
Distillers and Blendersに選ばれる実力派
ウイスキーの品質管理 ヴァッティング 樽のセレクション
コンプライアンスまですべてを監修している
THE BenRiach ベンリアック蒸留所 = ben-REE-akh 灰色のまだら模様の丘
人口2万5千人 スペイサイド地方 エルギンの町にある蒸留所
1898年 john Duffにより設立 1901年稼働休止 1965年再稼働
伝統的なフロアモルティングを春と秋 毎年2回続けている
スペイサイドではベンリアック蒸留所とバルベニー蒸留所の2ヵ所のみが
フロアモルティングを行っている 64年の休止期間はフロアモルティング
のみを行い製麦業社としてロングモーン蒸留所に供給していた
現在 ベンリアック蒸留所で使用するモルトの10%を自社でまかなっている
1972年以降 スペイサイド産モルトとしては最初のピートを効かせた
ウイスキーを生産している そして一方ではノンピートのウイスキーや
オーヘントッシャン蒸留所と同様3回蒸留のウイスキーを製造するという
大胆なアプローチを実践している
スペイサイド産のピートは内陸なので海藻のヨード香が少ないので
スモーキーなウイスキーの入門としてスムースに味わえる
水源は蒸留所地下深くから 非常に高いミネラル値180をもつ
バーンサイドの湧き水を仕込み水に使用
オニオン型のポットスチルは 高さは平均的 若干下を向いた(87度)
ラインアームによりミディアムで甘みとフルーティな原酒を製造
バーボン シェリー ラム マルサラ ワイン そして新樽など
30種類もの異なった樽で熟成 様々な限定商品の開発が可能で
ウイスキー愛飲家の好奇心をそそる
GLEN GLASSAUGH グレングラッサ蒸留所 = glen-GLASS-a 芝の緑色と
灰色の混ざった峡谷
サーフィンで有名なハイランドとスペイサイドの境をまたぐ
唯一の蒸留所で ポルトソイ沿岸にある
1875年創立 1986年稼働休止 2008年再稼働
長期熟成原酒と 再開してから生産される若い原酒の両方を保有している
強い潮風の影響を受けたピート香の効いた複雑実のあるウイスキーを
年1度生産する
横幅の広いポットスティル(蒸留器)は1875年創立当時のもの
2基のポットスティルでゆっくりと蒸留 蒸留には高い温度管理技術が
必要とされるが低い温度でゆっくり蒸留することで
甘さが引き立つデリケートな原酒が生み出される
熟成にはテネシーウイスキー 赤ワイン シェリーの樽が使われる
テネシーウイスキー樽は 主にジャックダニエル蒸留所で使用した樽
一部だけジョージディッケル蒸留所の樽が含まれている
商品は6年以上の若いビンテージ 香りが早く上がってくる感覚があるので
アルコール度数は50%と 高めになって仕上げられている
GLEN DRONACH グレンドロナック蒸留所 = glen-DRON-akh グラックベリーの峡谷
ハイランド地方 ハントリーという町は年間平均気温6~8度
町には小さなスーパーマーケットと教会 そして蒸留所しかない
1826年 起業家James Allardiceによって設立
1996年稼働休止2002年再稼働 現在の18年 21年は1996年以前の原酒を
使っているので 実際23年以上の熟成期間を経ていることになる
発酵槽は木製で オレゴン松6槽 カラ松3槽 計9槽
サイズはすべて18,000Litres eachを使用している
ポットスティルは独特の曲線を描いたラインアームが特徴
スペイサイドのマッカラン蒸留所やダルモア蒸留所などは
シェリー樽を多く用いて熟成していることで有名であるが
ドロナック蒸留所もシェリー樽で熟成させる
特徴的なラインアームはボディの強いニューメイクスピリッツを生み出す
シェリー樽と抜群の相性の良さを発揮しリッチなフレーバーとなる
ドロナック蒸留所の熟成庫に巣くうカラスの群れによって
200年近く蒸留所が見守られてきたという逸話があり これからも
カラスが住み続ける限り 蒸留所は安泰であると信じられている
ブレンデッドウイスキーとシングルモルトウイスキー
ブレンデッドウイスキー
異なる蒸留所で造られた モルトウイスキーと
グレーンウイスキーのブレンドにより造られています
○シーバスリーガル バランタイン 等
シングルモルトウイスキー
大麦麦芽のみを原料としており 1つの蒸留所で造られる
○ザ・グレンリベット アベラワー ストラスアイラ 等
「110~120あるといわれているウイスキー生産国の中で
スコッチウイスキーはスコットランドでしか造ることができません
これが世界で最も熱望される飲料になっている
理由のひとつでしょう」
ザ・グレンリベット ブランドアンバサダー
イアン・ローガン氏は語る
TEH GLENLIVET 資料より
HIGHLANDS ハイランズ
・力強い
・スパイシーで特徴的なウイスキー
・フルーティー
〈主な銘柄〉グレンモーレンジ アードモア オーバン グレンギリー 等
LOWLANDS ローランズ
・穏やかな風味
・フローラルでフルーティーなウイスキー
〈主な銘柄〉オーヘントッシャン グレンキンチー 等
ISLANDS アイランズ
・荒涼なシトラス系のフレーバーやピートの香りがするものがある
・甘味やハーブ系の味わいがするものが多い
〈主な銘柄〉ハイランドパーク スキャパ タリスカー 等
SPEYSIDE スペイサイド
・フルーティー
・フローラ
・軽やかで華やかな甘味
〈主な銘柄〉ザ・グレンリベット アベラワー マッカラン 等
ISLAY アイラ
・非常に強いピート香
・薬品のような香り
・海藻のような香り
〈主な銘柄〉ボウモア アードベック ラフロイグ 等
CAMPBELTOWN キャンベルタウン
・フルボディ
・深みのある香り
〈主な銘柄〉スプリングバンク ロングロウ 等
TEH GLENLIVET 資料より
①MALTING 発酵
精製した大麦を水に浸すことで発芽させ
でんぷんを糖分に変える酵素を発生させます
②KILNING 乾燥
熱を加え乾燥させることです
ピートを使うこともあります
大麦の発芽を止めます
③MILLING 粉砕
この段階では 発酵した麦芽(モルト)を
グリストと呼ばれる粉に製粉します
④MASHING 糖化
マッシュタンと呼ばれる仕込み槽の中で
温水を混ぜ 糖類を作り出します
この熱い糖液はウォートと呼ばれます
⑤FERMENTING 発酵
冷ましたウォートをウォッシュバックと呼ばれる
発酵槽に移し 酵母を入れます
酵母が糖分とアルコールと二酸化炭素に分解します
この液体は ウォッシュと呼ばれます
⑥DISTILLING 蒸留
ウォッシュスチルと呼ばれる初留釜による1回目の
蒸留で22~23度ほどのアルコール液(ローワイン)を
造ります 2回目の蒸留を経て68~70度ほどの
アルコール液を造り出します
⑦MATURING/AGEING 熟成/エイジング
そして造られた蒸留酒はオーク樽で熟成されます
TEH GLENLIVET 資料より
スコッチモルト数量トレンド
モルトカテゴリーはスコッチウイスキー全体の中でも
最も成長しているカテゴリーです(年平均+6.2%)
様々なブランドが生み出すイノベーションがこの成長を
支えており 広がり続けるマーケットに対応する
新たな商品・サービスを開発し続けています
2005年では4,897,000ケースが2015年では8,416,000ケース
特に2012年から3年間の成長は29%が新商品です
ザ・グレンリベットはこのブームを牽引
ザ・グレンリベットはスコッチモルトカテゴリー内において
最も高い成長率を誇るブランドの1つです
THE GLENLIVET ザ・グレンリベット
2005年 9% → 2015年 13%
GLENFIDDICH グレンフィディック
2005年 16% → 2015年 13%
THE MACALLAN マッカラン
2005年 9% → 2015年 9%
GLENMORANGIE グレンモーレンジ
2005年 9% → 2015年 9%
THE SINGLETON シングルトン
2005年 6% → 2015年 6%
ABERLOUR アベラワー
2005年 4% → 2015年 4%
THE BALVENIE バルヴェニー
2005年 2% → 2015年 3%
世界の出荷量
THE GLENLIVET ザ・グレンリベット
2005年 約440,000ケース → 2015年 約1,000,000ケース
(アメリカ合衆国 及び世界免税店市場No.1)
ABERLOUR アベラワー
2005年 約180,000ケース → 2015年 約 300,000ケース
(フランス市場No.1)
TEH GLENLIVET 資料より
1824
ジョージ・スミス
政府公認第一号の蒸留所として ザ・グレンリベット蒸留所を創設
ジョージ・スミスは先見性に優れた人物であり スペイサイドの
基盤となるウイスキーを作り出した
1884
ジョージの息子 ジョン・ゴードン・スミス
ゴードン・スミスは増え続けるグレンリベットの模倣者との
戦いに終止符を打つべく 商標を申請
長年の法的論争の末 ザ・グレンリベットの占有権を得ました
本物のグレンリベットだけが 定冠詞“THE”を付けることが
許された このシングルモルトウイスキーがすべての
始まりだったことの証である
1921~1950年
ジョンの甥の息子 キャプテン・ビル・スミス・グラント
ザ・グレンリベット蒸留所を受け継いだビル・スミス・グラントは
世界大戦や世界恐慌といった 蒸留所の歴史において最も
厳しい時代を生き抜き守り続けた
北米への輸出を開始し 世界で最も成功したシングルモルト
ウイスキーの1つへとブランドを成長させた
1996~2008年
ジム・クライル
ザ・グレンリベットの最高蒸留責任者 マスターディスティラー
2009
アラン・ウィンチェスター
30年勤務の後 ザ・グレンリベットの最高蒸留責任者となる
2010年
蒸留所へ1,000万ポンドの投資
蒸留所を拡大 生産能力を75%向上させる
2014年
100万ケースの大台を突破
2015年
更なる事業拡大
設備拡大による更なる生産性向上へ向けた計画を発表
TEH GLENLIVET 資料より
Glenfiddich グレンフィディック蒸留所
2019年3月5日 ホテル阪急インターナショナル
グローバルアンバサダー Stuan Grant Ralph
ストゥラン グラント ラルフ氏来阪
スコットランド北部スペイ川付近で28基ものポットスティルを
使ってつくられるスコッチウイスキー シングルモルト
味わいの65%を左右する樽は11人のクラフトマンによって
1日126個の樽の手入れに心血を注いでいる
ボトルの形状を見れば知ってる方も多いと思う
BMWのロゴなどもデザインしたデザイナーの提案で三角形
ウイスキーづくりに欠くことのできないエッセンス
水・麦芽・風土が三位一体となって表現されている
6世代にわたって受け継がれる挑戦心
特に1963年 創業者の曾孫であるサンディ・グラント・ゴードンは
当時 ブレンデッドウイスキーが主流で シングルモルトは産地で
楽しむ地酒として消費されていた 無謀な行動と揶揄されながらも
単身ニューヨークへ ウイスキーの愛飲家に魅力が伝わり世界へと
広がっていった シングルモルトのパイオニアとして位置を築いた
グレンフィディック蒸留所は業界初の事が多い
・1969年 ビジターセンター設立
・1974年 クイーンズアワード獲得
・1998年 ソレラシステムの応用 15年ソレラリザーブに使用
Glenfiddich 12YEARS
バーボン樽80% オロロソ樽20%
フルーティーで軽快
Glenfiddich 15YEARS
バーボン樽(熟成2回目は3回目の樽)60% 新樽10% ヨーロピアン樽30%
それぞれ15年以上熟成させた原酒をソレラバット(大樽)で合わせ
後熟させるソレラシステムを採用 甘く豊か
Glenfiddich 18YEARS
バーボン樽60% オロロソ樽40% ヴァッティング後スモールバッチで
最低3ヶ月熟成させる 深く豊か
Glenfiddich 21YEARS
ヨーロピアンシェリー樽原酒とアメリカンオーク樽原酒の21年以上
熟成させた原酒をヴァッティング その後6ヶ月間カリビアンラム樽で
熟成させる 複雑な熟成感があり ハマキと楽しむのもよい
Glenfiddich IPA
IPA(ビールを育てた樽)で後熟させたパイオニア精神あふれる限定品
ビールからウイスキーに代わる一杯目によさそう
2019年4月4日 大阪ステーションシティ ラグナヴェール
ザ・グレンリベット シングルカスク2019(♯96411)
発売前テイスティングセミナー
講師はザ・グレンリベット ブランドアンバサダー
トモス・ブルックス氏
ザ・グレンリベット シングルカスクは2005年から 特定の国のためだけに
発売されてきた 特別なバーボン樽やシェリー樽の古樽を厳選して
熟成され 希少な数量しか手に入らないカスクストレングスの
ノンフィルチルタード製法にこだわった商品
つまり一樽からそのまま瓶詰めしたウイスキーで加水しない
ウイスキードリンカーの成熟した世界のトップ25のマーケットだけで発売
唯一無二のウイスキー ザ・グレンリベットの中で その樽以外 二度と
生産されないシリーズ
特徴は Rare 世界で1樽だけ Pure ピュアーでクリアなテイスト
Unique ユニークな経験の3点
日本では第4弾目
1弾目 Aldamph(アルダンフ) 生産量660本 シェリーバット 樽番号9945
15年熟成 度数59.02度 ボトリング2016年1月
2弾目 Chapelhaugh(チャペラー) 生産量258本 ホグスヘッド 樽番号653
14年熟成 度数60.5度 ボトリング2016年12月
3弾目 2018(♯48624) 生産量378本 セカンドフィル・シェリーバット
樽番号48624 14年熟成 度数61.6度 ボトリング2017年12月
2019年4月8日発売 4弾 2019(♯96411) 生産量504本 セカンドフィル・シェリーバット
樽番号96411 21年熟成 度数55.4度 ボトリング2018年9月
テイスティングノート
NOSE(香り) 熟した洋梨や ブラックベリーと フローラルなアロマが上品に
絡み合い ハチミツの香りとその中にかすかなジンジャーのスパイスを感じる
PALATE(味わい) 芳醇なバターショートブレッドの後に続く
やわらかなハチミツにからめた桃やアーモンドのような味わいと
ナツメグのスパイスや かすかに焦がしたオークからくる味わいが
絶妙な味わいのバランスを生み出す
FINISH(余韻) 甘く 驚くほどフルーティー
2019年4月10日 スイスホテル南海大阪
SUNTORY WORLD WHISKY 碧Ao
講師 サントリー5代目チーフブレンダー 福與伸二氏
ビームサントリーの誕生は2014年
世界的なスピリッツメーカー ビーム社と手を組み 世界5大ウイスキーの
蒸留所を保有することになった
歴史・風土・文化の違った多彩な個性を持つ原酒
スコッチ・アイリッシュ・アメリカン・カナディアン・ジャパニーズ
各国の蒸留所から選定したウイスキー原酒をブレンドすることが
新たな挑戦 歴史の1ページに刻むことになった
商品名はSUNTORY WORLD WHISKY 碧Ao
イメージは世界をつなぐ雄大で美しい海の色 碧色
瓶の形は世界5大ウイスキーを象徴した5角形
Aoと描かれたラベルは世界の原酒と日本の匠の技が融合されたさまを
表している
使用されている原酒
スコットランド
アードモア蒸留所 1898年創業 ハイランドスモーキー
グレンギリー蒸留所 1785年創業 スパイシー
ブレンドの中で厚みのある味わいを役割っている
アイルランド
クーリー蒸留所 1989創業 スコッチウイスキー製法でつくる
アイリッシュの革命児 複雑な味わいを出している
アメリカン
ジムビーム クレアモント蒸留所 1795年創業 世界No.1バーボン
華やかな香り バニラのような甘さを出す
カナディアン
アルバータ蒸留所 1946年創業 スムースな味わい
ジャパニーズ
山崎蒸留所 重厚で華やかな
白州蒸留所 爽やかで軽快
ブレンドをする中でグレーンウイスキーのような役割
Ao
甘く華やかな香りとまろやかな口当たりながら
厚みのある味わいで 後に心地よいスモーキーさが感じられる
第1回 4月16日限定数発売 一般発売無し 第2回 秋予定
2019年5月31日 旧桜ノ宮公会堂でザ・グレンリベット・
マスタディスティラー(最高蒸留責任者)アラン・ウィンチェスター氏の
来日記念ブランドセミナーが行われた
1975年からウイスキー産業に貢献 20以上の蒸留所にて就業経験を持つ
2009年よりザ・グレンリベット・マスタディスティラーに就任
シーバスブラザーズ社の13の蒸留所を管理するグループディスティラリー
マネージャーを兼務 (シーバスブラザーズ社が所有する蒸留所
・Glen Keith ・Strathisla ・Longmorn ・The Glenlivet ・Braeval
・Allt a Bhainne ・Aberlour ・Scapa ・Miltonduff ・Glentauchers
・Glenburgie ・Tormore ・Dalmunach)
ザ・グレンリベット 生産の拘り
1.BARLEY(大麦麦芽)
30年以上同一生産者 コンチェルト種 ラウレート種の大麦麦芽を使用
2.WATER(水) JOSIE'S WELL(ジョージズ・ウエル)
ミネラル分が豊富なマザーウォーター この地域では珍しい硬水
法律により唯一使用が許可されている
WASHBACK(ウォッシュバック)には昔ながらのオレゴンパイン素材を使用
3.DISTILLATION(蒸留)
POTSTILL(蒸留器)背の高いランタン型ポットスチル
エレガントで軽やかな味わいや柑橘系のフレーバーがある
NEW SPIRITS(ニュースピリッツ)ができあがる
4.CASK(樽)
MATURATION(熟成)には厳選されたアメリカンオークとヨーロピアン
オークを使用 約7万個の樽があちらこちらの貯蔵庫に眠る
アラン・ウィンチェスター氏の情熱
創業者ジョージ・スミスが遠い昔に始めたレガシー
「このウイスキーは常に最高の品質を持ち すべての新しい製品は
このスピリッツの特性と深みを反映するものであること」を確実に継続させる
途方もなく大きな責任ですが 大きな誇りを持って取り組んでいる
ザ・グレンリベットでの私の最大のチャレンジは いつでも同じで
スタイルの一貫性を保証すること また お客様のニーズと期待に応えること
重要なことは 現状に満足しないで ザ・グレンリベットが品質と品揃えに
対する試練に確実に応えていくことだと語った
最後にアラン・ウィンチェスター氏が一番好きな商品は
The Glenlivet 18年 ストレートに少し水を加えて飲むそうです
GLENALLACHIE グレンアラヒー(岩の谷)蒸留所
2019年9月2日 ホテル阪急インターナショナル
セールスマネージャー アラスだー・スティーブンソン氏 初来日
スコットランド スペイサイド地方 アベラワーの南に位置する蒸留所
岩の多い谷を意味するゲール語 グレンアラヒー
1967年設立 ブレンド用の原酒を生産 蒸留所名の商品が無かった
2017年 元ベンリアック・ディスティラリー・カンパニー・オーナーの
ビリー・ウォーカー(Billy Walker)氏74歳
元インヴァーハウス・マネージングディレクター グラハム・
スティーブンソン(Graham Stevenson)氏 ビリー氏の片腕
ベンリアックを成功に導いた仕掛け人トリーシャ(Trisha Suvage)氏の
3人はペルノ・リカールが組織したシーバス・ブラザーズ社から
蒸留所とアラヒーで生産した4万樽の原酒(古酒1978年を含む)を買収した
スコットランド産大麦を使用 ベンリネスという山の麓が水源
ポットスティルは大型で平べったい 4基ある
400万Lの生産が可能 買収後は品質向上のため80万Lの生産量にしている
敷地内には10万樽まで貯蔵可能なセラーが隣接
現在 ビジターセンターを増築中
46%以上でボトリング 勿論ノンカラー ノンチルフィルター
スペイサイドとしてはしっかりしたボディ オイリーでたくましい味わい
オーナーシップの大切さを誰よりも分かっているビリー氏によって
クオリティーの高い日の目を見る事が無かった数万の樽は
その輝きを取り戻し始めている
Arran アラン蒸留所
2019年9月2日 ホテル阪急インターナショナル
ブランドアンバサダー マリエラ・ロマノ氏 初来日
スコットランド西部 アラン島はグラスゴーから2時間程度で行ける観光地
島1周2時間程度でまわれるが北と南の地質の差が大きくスコットランドを凝縮した島
英国王室の避暑地としても知られロイヤルアイランドとも呼ばれている
昔は50前後の密造者達がウイスキーを作っていたが 取り締まりによって姿を消す
アラン蒸留所は1994年 150年ぶりに復活をした蒸留所である
シーグラム社やペルノー社で辣腕を振るっていたマネージング・ディレクター
ハロルド・カリー氏が誰にも支配されない品質本位に拘ったウイスキーづくりを実現
シンボルマークのイーグルは 蒸留所建設中にイーグルの巣立ちのために
2ヶ月間工事を中断しなくてはならなかった事がきっかけになっている
材料のモルトはスコットランド産の大麦 クリスク社から購入
水源は蒸留所から3km離れたロッホナダビー湖からイーサン・ビオラック川の7つの滝を
経た水が使われる
蒸留所はコンパクト 2013年に改修 ポットスティルは4基
2017年 コンピューターを導入 セミオートで1人で管理できるようになった
現在5人の作り手によって生産 キャパは年間120万Lだが 品質本位のため45万L
熟成樽は21,000樽 70%バーボン樽 30%シェリー樽 樽は2回までしか使い回しをしない
商品はノンカラー ノンチルフィルター
2019年7月 アラン島北端に2つめの蒸留所を開口 蒸留所名はLAGG
ウイスキーは風土を写す鏡 アランのウイスキーには島の全てが詰まっている
2019年12月11日 ウエスティンホテル大阪
講師 5代目チーフブレンダー 福輿伸二氏
ウイスキー市場推移は年々増加している
ハイボール缶市場を例にあげると2009年24万ケース販売が
2019年1301万ケースの販売が見込まれている
ウイスキーのイメージにも変化が現れていて
本格的で高級感のある味わい深いといった印象が多く
30代40代の女性の愛飲家が目立って伸びている
響の誕生
1989年4月3日 人と自然と響きあうという企業理念をもとに
創業90周年を記念し発売 中味・装い全てに贅を尽くした
最高峰のブランドとして誕生
当時のマスターブレンダー佐治敬三氏は 技術の粋を結集した
ブレンデッドウイスキーの開発を決意 響こそ世界に通じる
日本人の感性による日本人の味覚にあったウイスキーだと語る
当時のチーフブレンダー稲富孝一氏は100万樽を超える原酒から
長期熟成モルトをサンプリングしテイスティングを重ね香味を設計
ボトルは時の価値を宿す24面カット 1日を24時間 1年を
24節季とする日本の暦に由来を形にした
ラベルは和紙デザイナー 堀木エリ子氏が伝統技法「ひっかけ」を
用い一枚一枚手漉きの和紙を使用
文字は書家 荻野丹雪氏が凛とした佇まいの筆文字を書いた
ウイスキーのブランドカラーは深紫(こきむらさき)
古来より日本では高貴・最高位を表す 響は自然の恵み・時・
ブレンダーの技・味の深みが重なり合って出来たウイスキーである
世界に挑戦する響は海外アワード受賞歴も多く
響21年・響30年がISCトロフィー受賞で世界一に輝いた
サントリー歴代のブレンダー
初代マスターブレンダー鳥井信治郎氏 チーフブレンダー大西為雄氏
二代目マスターブレンダー佐治敬三氏
二代目チーフブレンダー佐藤乾氏 三代目チーフブレンダー稲富孝一氏
三代目マスターブレンダー鳥井信吾氏
四代目チーフブレンダー輿水精一氏 五代目チーフブレンダー福輿伸二氏
ブレンドによる味わい・品質の設計
種々のモルトやグレーンウイスキーの個性・特質を活かしながら
目指す味わいのブレンデッドウイスキーをつくり上げる
具体的なブレンドの構成
・そのウイスキーの個性・特徴を引き出し魅力づけるキーモルト
甘い感じのエステリー(華やかな香り)やバニラ様の香りで
馥郁とした熟成香に優れた長期熟成モルト
シェリー香やスモーキー等の特徴の際立ったモルト
・香味の中核となるモルト
穀物様 イースティ等ボリューム感があり香味のしっかりしたモルト
バランスが良くデリケートなモルト
・味わいのベーストなりモルトの個性を引き出すグレーンウイスキー
熟成感がありマイルドで味の良いグレーン
ブレンダーの仕事のアウトプットは様々な選び抜いたウイスキーを
ブレンドしお客様に安定した中味品質を提供し 個々の原酒の個性を
活かし新たな味わい(美味しさ)を創造する事である
響BLENDER'S CHOICE
・代表的な構成原酒
ホワイトオーク原酒 スモーキー原酒 ミズナラ原酒 シェリー樽原酒
グレーン原酒
・高酒齢原酒
酒齢37年ミズナラ原酒(1980年山崎モルト)
酒齢31年バーボン原酒(1986年白州モルト)等
・ワイン樽原酒
山崎モルト ワイン樽フィニッシュ原酒
知多グレーン ワイン樽フィニッシュ原酒 等
最低酒齢12年 平均酒齢15年程度
今までの響らしさに ワイン樽の特徴である「甘くてまろやか」
「甘酸っぱい果実味」といった個性が付与され
新しい響BLENDER'S CHOICEに結実されている
テイスティングノート
色 赤みがかった琥珀色
香り 野いちご 白桃 パイナップル クレームブリュレ
味 アプリコットコンポート ふくらみのある甘み 心地よい酸味
余韻 やわらかく甘やか ほろ苦い余韻
是非味わってみてください
Glenfarclas グレンファークラス蒸留所
2019年11月18日 北浜 KEN WEST
6代目ジョージ・S・グラント氏来日
ゲール語で「緑の草の生い茂る谷間」を意味する
スコットランド・ハイランド地方スペイサイドで1836年創業
初代 John Grant ジョン・グラント 1805-1889
1865年6月8日511ポンドで蒸留所を購入
2代目 George Grant ジョージ・グラント 1830-1890
1870年大英王国に向けて輸出
3代目 George Grant ジョージ・グラント 1874-1949
1880年第1貯蔵庫建設 1897年近代的な設備導入
4代目 George Grant ジョージ・グラント 1923-2002
52年間指揮を執る 自社ブランド確立 原酒を蓄える
先見性のある長期計画が豊富なヴィンテージを提供できている
1960年2対目 1970年3対目のポットスティル導入
1980年ウイスキー不況の中増産を推し進める
1990年第19第20貯蔵庫を建設
5代目 John LS Grant ジョン・LS・グラント
安定した生産を実現
6代目ジョージ・S・グラント
新商品の開発 様々なプロモーションで世界を飛び回る
家族経営蒸留所としては3ヵ所
スプリングバンク・グレンフィディック・グレンファークラス
大麦麦芽(Malted Barley)はコンチェルト種ノン・ピート麦芽を使用
毎日35tの麦芽を 一度に16.5tマッシュタン(糖化槽)で仕込む
92000lの麦汁を45000l×12基のウォッシュバック(発酵槽)で
105時間発酵させ10%の原液を作る
蒸留器はあまり類を見ないガスバーナーによる直火炊き 3対6基
10%→1回目の蒸留26%→2回目の蒸留68% 加水後63.5%で貯蔵
熟成樽は全てオロロソシェリー樽 約40棟の貯蔵庫に10万樽貯蔵
伝統的なダンネージ式 (横に寝かし3段までしか積み上げない)
樽はスペインから輸入 500lの樽で1000USドル 250lの樽で700USドル
4回まで熟成に使う
1968年リリースした105カスクストレングス60%は
英国式アルコール表示で60°を意味する 驚くほどパワフルで
驚くほどスムーズな喉越し 105という愛称で最も売れている
10年物ファーストシェリー原酒60%2/3
同じくフォースシェリー原酒60%1/3をバッティングした物が105
そのバランスのまま40%に加水をした商品が10年物として作られている
彼は非常に簡単でしょうと戯けて見せた
2020年1月24日 KAFFE BAR NELLIE
シーバスリーガル18年ミズナラカスクフィニッシュ 発売記念セミナー
講師 シーバスリーガル ブランドアンバサダー
トモス・ブルックス氏
シーバス・ブラザーズ社の前身は1801年アバディーンの高級食料品店
1836年 兄ジェームス・シーバスが働き始め 弟ジョン・シーバスを招く
1840年 シーバス兄弟は それまで飲みにくかったウイスキーを
モルトとグレーンウイスキーを一つの樽で貯蔵する新たな試みで
優れたブレンディング技術を確立 スムーズな飲み口はすぐに拡大
1909年 初代マスターブレンダー チャールズ・ハワード氏により
シーバスリーガル25年がアメリカで発売される
しかし1920年代からの禁酒法でブランドが姿を消す
1938年 シーバスリーガル12年を発売 待望の復活
ストラスアイラ蒸留所とロングモーン蒸留所のモルトが主流
1997年 マスターブレンダー コリン・スコット氏によって
85種類のアロマを持つ 複雑で芳醇な18年熟成の最高品質プレミアム
ブレンドスコッチウイスキー シーバスリーガル18年を発売
2013年 マスターブレンダー コリン・スコット氏が日本のためだけに
生み出した特別ブレンド シーバスリーガル ミズナラ12年を発売
往時のシーバスリーガル12年にミズナラ樽でフィニッシュさせた
シーバスリーガル12年を絶妙なバランスでブレンドした商品である
ブレンディング 7名+ブレンダー25名のチーム
マスターブレンダーはサンディー・ヒスロップ氏
ウイスキーの製造に関する全てのプロセス管理している
ニュースピリッツの品質管理・熟成樽の選定・サンプルの選定 管理
ウイスキーの樽はオーク材3種 オーク材は強く曲げられるのが特徴
・バーボン樽 100年ぐらいで樽素材になる 180~190L
アメリカの禁酒法時代から大量に使われている コストが安い
・シェリー樽 500L 19世紀 イギリス人は好んでシェリーを飲んだ
その空き樽がウイスキーの貯蔵に使用されるようになった
今回のセニナーで注目すべきはミズナラ樽
1930年頃から日本で使われていた樽 オーク材の中でも
柔らかく浸透性の高い木材の特性上 漏れやすいリスクがある
樽に加工しにくい職人泣かせの樽である
平均樹齢200~250年 450L 流通量が極端に少ない
非常に高価 ほのかにスパイシー シナモンやジンジャーのような
アロマ 独特な風味がもたらされるミズナラ樽は日本人の
クラフトマンシップ(職人技術)によって宮崎県でつくられている
仕上がった樽は何回もの検査を受けスコットランドに輸出される
シーバス社が365ヵ所に貯蔵している700万樽の様々な原酒が
ブレンディングチームによって製品化される
シーバスリーガル18年ミズナラカスクフィニッシュ
200年以上の伝統と革新を受け継ぐシーバスリーガルがミズナラ樽と
出逢い 18年以上熟成させたブレンドウイスキーを全て
日本人の職人によってつくられた樽で仕上げの熟成をさせる
フーリーフィニッシュと彼は言う
まずはストレートで 3口目は少し加水をいておたのしみください