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ここだけの話

■Beefeater セミナーに参加して
■プレミアム ロンドン ドライジン BEEFEATER 24 新発売
■タンカレー No.TEN ジン
■大阪生まれのROKU GIN
■夏にはジントニック 大変理にかなった飲み物である
■SIPSMITH シップスミス London GIN


Beefeater セミナーに参加して

17世紀後半 オランダのライデン大学医学部教授 フランシスキューズ・ド・ラ・ボーが
 ライ麦を原料にした蒸溜酒に 利尿効果の高いジュニパー・ベリー(杜松の実)の成分を抽出したものを
ジュニエーブル(Gehever)と名付けて 利尿・解熱・健胃剤として薬局で売り出したのがはじまり
そのさわやかな香りとピリッとした切れ味に人気が集まり またたく間にオランダ中に広った
イギリスにジュニエーブルを伝えたのは オランダ出身の英国王オレンジ公ウィリアム
17世紀後半 植民地での熱病の特効薬としてつくられたジュニパー・ベリーの薬酒は
ジュニパー・ベリー(JUNIPER BERRY)のフランス語 ジュニエーヴル(GENIEVRE)と名付けられたが
オランダ人がイェネーフェル(GENEVER)と呼び イギリスで英国風に縮めてジン(GIN)と呼ばれ
その風味も変わり 徐々にドライなタイプに移行して ついにはオランダをはるかにしのぐ生産国になる
1740年ロンドンの人口50万人に対して約6000万リットル(700万ケース)が消費されていた
単純に割ると1日1人当たり1リットル弱を消費 半端じゃない数字です
当時の絵には何処かに酔っぱらいの姿が 画家も勿論酔っぱらいかも
1741年見かねたイギリス政府が免許制をとり品質の向上にもつながった
1820年ジェームス・バロー氏(薬剤師)によって創業され 以来 変わらぬレシピを守りつづけている
天然のボタニカルを24時間浸す ボタニカル(草根木皮)は9種類 その後蒸留
ビーフィーター 英国王室の近衛兵 ビーフィーターをシンボルにもつこのロンドン・ドライ・ジンの代表は
いまなおロンドンで蒸溜されている唯一のプレミアムジンでもあります
全世界で240万ケース アメリカでは3位 日本では堂々の1位 
ジンはアメリカでカクテルのベースとして第1位の座を与えられ脚光をあびる
ジンが「オランダ人が生み 英国人が洗練し 米国人が栄光を与えた」といわれる由縁です


プレミアム ロンドン ドライジン BEEFEATER 24 新発売

デズモンド ペイン氏が従事してるビーフィーターは今もロンドン市内で蒸留を行っている
唯一のロンドン ドライジン
デズモンド氏は英王室御用達ハロッズでワインの仕事に従事
その後プリマスジン蒸留所で20年以上ジンの製造に携わる
1994年ビーフィーター蒸留所所長として品質管理に従事 今に至る

ネーミング・・・24時間刺激的な街 ロンドンのイメージから24と名付けた
製法上の特徴である24時間のスティーピング(ボタニカルの浸漬)も意味してる
私はドラマの24も絡んでいるのではと思いますが

ボタニカル・・・ジンの香味付けをする非常に重要な草根木皮・ハーブ・果実などのこと
スタンダードなビーフィーターにはジュニパーベリー・オレンジピール・レモンピール
アーモンド・コリアンダー・オリス・リコリス・アンジェリカの根・アンジェリカの種などが使われる

デズモンド氏が「創立者ジェームズバロー氏の父が当時著名な茶商人だった」という
初期のヴィクトリア朝時代の記述を発見
インスピレーションを受けて 日本茶・中国緑茶そしてグレープフルーツを新たに追加

デザイン・・・蒸留所で発見されたヴィクトリア朝時代のエンボスデザイン

拘りの味わい・・・アルコール度数45% フレッシュで優しい味わいを実現するために
ごくわずかな量の本溜のみを使用

まずはロックで試していただいて 二口目からライムを搾ってジンライムがお奨めです


タンカレー No.TEN ジン


2015年2月5日 マスターディスティラーズのトム・ニコル氏が初来日
17歳で仕事を始めたニコル氏 41年以上 蒸溜の世界で活躍し 2006年
マスターディスティラーズに就任 180年以上 製法やレシピは門外不出
1830年 牧師家系で育ったチャールズ・タンカレーが ロンドン ブルームズバリーに
蒸溜所を設立したのが始まり
10器の蒸溜器を兼ね備えていたが焼失 その後スコットランド キャンベルタウンで
5器の蒸溜器と 1960年代に誕生した400Lしか入らないスワンネックの小型単式蒸溜器
「TINY TEN タイニーテン」をフル稼働してプレミアムジンを世界に送り出している
タンカレージンは 4回蒸溜による製法で洗練されたキレのある味わいが特徴

2000年 No.TENを発売 今年2015年 New Bottleを発表
コンセプトは「マティーニに合う最高のジン」
ジンの主になる香り ジュニパーは全てイタリア産 25粒ほどで1Lのジンが出来る
ロシア ルーマニアなどのコリアンダーは加熱することでシトラスの風味が出る
ドイツ産のアンジョリカの根はジュニパーとコリアンダーの結び役
中国産のリコリスは佐藤の10倍の甘さ カモミールの花はローマ産
メキシコ産のライム グレープフルーツは必ずホワイト
フロリダ産のオレンジは1バッチ8000ボトルに1個しか使わないそうだ
この世界から集められたボタニカルはSTILL10で蒸溜され83度のアルコールとなり
No.TENの最高のジンのアクセントとして使われている
ニコル氏は常温で楽しんでほしいと願う

また No.TENでマティーニを作る際 ベルモットは瓶を眺めているだけで良いと
私はまだまだ師匠の今井マティーニを追求していますが ご要望がありましたら
ベースをNo.TENでお作りさせていただきます お気軽にどうぞ


大阪生まれのROKU GIN


2018年3月8日 ウエスティンホテル大阪
講師 鳥井和之氏 蒸留酒のスペシャリスト 商品開発研究部所属

1919年 サントリー最古の蒸留所は大阪のリキュール工場
国会議事堂ができた年に 大阪ではHERMES DRY GINが誕生
来年100周年 ROKUは知識と技術 思いの結晶となる商品である
プレミアムジンやクラフトジンはスペインでのジンブームが火付け役
2009年から急上昇し 2017年見込みでは世界で1,025万c/s
日本は8.6千c/s 主に嗜好の変化 創作の面白さ 炭酸水の流行
スッキリ感やヘルシー志向が高まったことが考えられる
2017.7発売されたROKU GIN 当然ながら市場は世界へ

日本の酒税法にはジンの明確な定義がない 熟成期間もいらない
世界でも同じようなもの 特徴はジュニパーベリーの持つ松ヤニの
ような香り そのほかにコリアンダーシード・アンジェリカルート・
アンジェリカシード・カルダモンシード・シナモン・レモンピール・
ビターオレンジピール 8種のトラディショナルなジンのボタニカル
(草根木皮)を蒸留して作られる
ROKU GINの特徴はプラス6 それぞれのベストシーズンに収穫する
爽やかさ追求
①春・桜花 愛知県大俵の八重桜の花びらを手作業で収穫した後
大阪工場にある4つの蒸留器のステンレス釜を使い減圧蒸留する
②春・桜葉 伊豆産 大島桜の桜葉を収穫
苦味で味の幅をだす
③夏・煎茶 鹿児島産 知覧茶を含む 粉砕せずに使用する
④夏・玉露 手間暇かけて栽培された京都産の上質な茶葉を使用
甲実感 フレッシュさをプラス
⑤秋・山椒 和歌山県 葡萄山椒を収穫 半分は天日で後は陰干し
山椒はアルミのパックで保存されている
⑥冬・柚子 四国産の柚子で柚子釜にもされる素材を使用
以上が加えられ 日本の繊細さや 優しさ 冴えを表現している

ストレートやロックでも十分に味わえるプレミアムジンだが
炭酸割りに季節のボタニカル 例えば春には新生姜や夏にはミント
生わさびなども合うと思いますので加えて見てはいかがでしょうか
私は秋に山椒マティーニを作ろうと思います


夏にはジントニック 大変理にかなった飲み物である

トウモロコシや大麦麦芽を原料とし ジュニパー・ベリー
(ジンの香りそのもの スーっとした刺激臭や麦の甘い感じなどが特徴)
を基本に地域の特長を生かしたボタニカルを一緒に蒸留して作られ
利尿・解熱・健胃剤としての効能を持ち合わせている
クラフトジンという言葉が使われ始めたのは2016年の後半頃
特に明解な定義は無いが 小規模で独立している蒸留所で作られるジン

日本で作られる代表的なクラフトジン
アサヒビール株式会社 カフェジン
明利酒類(茨城県) プレミアム和ジン
アルケミエ辰巳蒸留所(岐阜県) ジン
京都蒸留所(京都) 季の美
サントリースピリッツ株式会社(大阪) ROKU GIN
中野BC(和歌山) KOZUE -槙-
宮下酒造株式会社(岡山) クラフトジン岡山
中国醸造株式会社(広島県) SAKURAO GIN
京屋酒造(宮崎) 油津吟
本坊酒造(鹿児島) 和美人(WA・BI・GIN)
佐多宗二商店(鹿児島) AKAYANE
まさひろ酒造(沖縄県) まさひろオキナワジン

クラフトジンは世界でも更に拡大していきます
ジンの楽しみ方として 瓶のまま冷やしストレート
ロックやソーダ割りにしてもいいが
柑橘類との相性は抜群 しっかり冷やしたグラスに
氷を入れ お好みの量のジンを注ぎ柑橘類を絞り込む
辛口の炭酸水やトニック・ウォーターで満たすと
オリジナルジンカクテルが完成します
是非お試しください


SIPSMITH シップスミス London GIN


2019年1月24日 ウエスティンホテル大阪
クラフトジンブームのパイオニア シップスミスから
創業者 サム ガルズワースィー氏 フェアファックス フォール氏
マスターディスティラー ジャレット ブラウン氏 3名が初来日
「ジンカルチャーが花開いた当時のジンを再現したい」と
2人の男が立ち上がった ロンドンの驚くべきジンの歴史
200年以上前 ロンドン市内の家の4軒に1軒は蒸留器を持っていた
様々な法律の施行により家庭でのジンの製造に規制がかかる
1800L以下の蒸留器では製造できなくなった
2007年 幼なじみのサム氏とフェアファックス氏は全てを賭けて
本物のジンをつくるために政府を説得 ライセンスの取得には
困難を極めたが2008年 2年間の歳月を経て蒸留免許を取得
ウイスキーライターのマイケルジャクソン氏の家を購入
そこには300Lの純銅製蒸留器1台(プルーデンス)があった
マスターディスティラー ジャレット ブラウン氏とは
ビーフィータージンのパーティーで知り合う
2009年 3人の夢に向かうスピリッツが製品になる
SIPSMITHという名前は「味わいを感じながら飲む」というSIPに
「熟練した技術を持つ職人」という意味を持つSMITHを合わせた造語
ロンドン市内の5つ星ホテルは自らが販売にまわり信念や拘りを
語る中で 多くのジン愛飲家に広がっていく
伝統的な製法 純銅製の蒸留器 本格的なレシピ
製法はロット毎に準備された原材料を一度に蒸留し
その後は水以外は一切加えず濃厚で力強い味わいを引き出す
ワンショット製法 蒸留器は現在3基 ドイツのクリスチャン・カール社の
協力で復刻版をつくっていただいた それぞれに名前が付けられている
1基目がプルーデンス(倹約 イギリス政府への皮肉も込められている)
2基目がペイシェンス(忍耐) 3基目がコンスタンス(継続)
蒸留の過程では安定した香味を感じる(ハート)だけを取り出して
瓶詰めする ドライジンの決め手となるジュニパーベリーを含む
10種類のボタニカルの特徴を最大限に表現するためである
創業当時に掲げた蒸留基準を頑なに守りながら 理想のジンを
広めるために彼らの日々の戦いは続く

Classic London Dry Gin 41.6%
華やかで複雑なアロマが ジントニックやマティーニなどの
カクテルと絶妙なハーモニーを生み出す

V.J.O.P. Very Junipery Over Proof Gin 57.7%
約3倍のジュニパーベリーを使用 風味をこよなく愛する人につくられた
ドライジン ロックがおすすめです

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